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政府の見直し原案が判明 生活保護費減へ法改正視野
産経新聞 6月3日(日)7時55分配信
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生活保護受給者数と判明した不正受給件数(写真:産経新聞)
政府が今秋に策定する「生活支援戦略」の柱の一つである「生活保護制度の見直し」の原案が2日、判明した。生活保護受給者の自立を促進する一方、増加する不正受給の防止に向け、規定の甘さが指摘される生活保護法の改正を含めた抜本改革を打ち出した。また、年金生活者や低所得者に比べて優遇されているとの指摘がある生活保護の認定基準や保護費の見直しも盛り込んだ。
原案は厚生労働省が国家戦略会議に提出したもので、生活保護制度の見直しについて「(受給者の)自立の助長をより一層図るとともに、国・地方自治体の調査権限の強化などの不正受給対策を徹底する観点から、生活保護法改正も含めて検討する」とした。
当面の対応としてはまず「生活保護給付適正化」を掲げ、医療扶助を適正化するため、電子レセプト(診療報酬明細書)による点検・指導や複数医療機関によるセカンド・オピニオン制度推進などを打ち出した。ただ、与野党の専門家議員が求める「医療費の一部自己負担」については「慎重な検討が必要」とするにとどめた。
「制度運用の適正化」では、収入・資産調査の強化のため、近く厚労省と全国銀行協会が合意する「金融機関本店一括照会方式」の活用や、不正が判明した場合の刑事告発の目安の提示、申請時の暴力団排除の徹底を盛り込んだ。
「就労・自立支援の強化」では、保護開始直後から期間を設定して集中的に就労支援を行う方針の策定や、地方自治体の生活保護関連業務の外部委託推進などを挙げた。
一方、制度の見直しとしては、一般低所得者世帯の消費実態と比較検証し、生活保護の認定基準や保護費の見直しを明記。地方自治体による調査権限拡大や不正受給に対する罰則強化などを盛り込んだ。また、就労収入積立制度(仮称)など、生活保護からの脱却を促進する制度の導入などを検討するとしている。
■見直し原案骨子
・医療扶助の適正化
・「本店一括照会方式」による金融機関への資産調査など制度運用の適正化
・就労・自立支援強化
・生活保護基準の見直し
・調査や指導権限、罰則の強化
・「就労収入積立制度(仮称)」導入など「脱却インセンティブ」の強化
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政治・選挙・NHK130
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