http://www.asyura2.com/12/senkyo130/msg/803.html
Tweet |
TPPに関しては、米国・オーストラリア・ニュージーランドとの事前協議でなかなかイエスをもらえない状況をごまかすためか、野田首相がTPPへの参加を明言していないかのような報道が訪米前あたりからなされてきた。
日本外交の貧弱さを隠蔽する目的か、米国の日本イジメを隠蔽する目的かはわからないが、野田政権が党内反対派や国内反対派を気にしてTPPに参加するかどうかを明確にしていないかのような報道は噴飯ものである。
TPPへの参加を明示したからこそ米国をはじめとした関係諸国は事前協議に応じた(ている)のである。日本のTPP参加をめぐるボールは既TPP参加国の手にあり、日本は“本気度”を試される立場にある。
日経新聞などTPP参加推進派は、最大の難関である米国との交渉が1ヶ月の事前協議+90日間で、5月か6月にはTPP交渉に参加できるような話をしていたが、今は既に6月である。仮に、6月中旬に米国との事前協議でOKが出ても、最終承認はそれから90日後だから早くて9月中旬である。
その一方で、既TPP参加国は年内の妥結を目指して交渉を進めている。交渉の越年も取り沙汰されているが、このまま経過すれば、日本は、2ヶ国間の交渉になる品目別の関税問題はともかく、枠組みにかかわる交渉には参加できないまま、出来上がった協定文書に署名するという最悪のかたちになる公算が大である。
経団連などがもっとも欲している日中韓のFTAは、中韓の交渉が先行し、日本は、早くて年末からなんとか交渉の枠組みに入れるといった状況に置かれている。
参加の是非論はともかく、日本の経済外交はぶざまを世界に晒しているのである。
====================================================================================
TPP事前協議、米が車で6項目要望 「誤解」と日本反論
日本の環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を巡り、米国が自動車分野で日本に求めている6項目の要望がわかった。輸入車を国内市場で流通させる障壁が多いと指摘するほか、日本の自動車の技術基準は世界標準から離れていると主張。ただ要求内容に不透明な部分も多く、日本側は「非関税障壁はない」と反論している。
1日開いた民主党の経済連携プロジェクトチームで政府が示した。TPPの交渉に参加するには交渉参加9カ国すべての了承が要る。米国の了承を得るため、日米両政府は2月から事前協議を続けている。自動車分野の6つの要望は4月の日米首脳会談後の協議で米国側が示した。
米国は透明性、流通、技術基準、認証手続き、新技術・環境技術、税制を列挙した。透明性に関しては「日本が自動車の規制をつくる際に密室で決めている」などと批判しているもようだ。日本は安全に関する技術基準や販売面の認証手続きも独特で、海外メーカーに大幅な開発・製造コストがかかるなどと訴えているとみられる。
これに対して自動車の安全基準を所管する国土交通省は「全くの誤解」と反論。新たに規制を導入する際は海外メーカーや輸入車ディーラーの団体とも協議し、透明性を確保してきたと主張している。
技術基準についても「道路環境などによって各国の規制が違うのは当然。欧州と規格の共通化に取り組んでいる」と強調する。
民主党の会合では、日本のTPP参加は国内総生産(GDP)を0.54%押し上げるとの試算も示した。政府内では6月の20カ国・地域(G20)首脳会議で、野田佳彦首相が交渉参加を表明するシナリオも浮上している。ただ、TPPに慎重な一部の民主党議員の反発は根強く、実現できるかどうかは不透明だ。
[日経新聞6月2日朝刊P.4]
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK130掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。