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戦前の治安維持法が復活する「改正暴対法」のトンデモない中身
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2012/6/2 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
警察の狙いは天下りの拡大
野田政権は庶民イジメの消費税増税にまっしぐらだが、今国会では他にも見逃せない「改悪法案」がある。「改正暴力団対策法」だ。
改正暴対法は、住民に危害を繰り返す団体を「特定危険指定暴力団」と指定したり、暴力追放運動推進センター(暴追センター)が事務所の使用差し止めを代行訴訟したりする制度が盛り込まれている。2月に閣議決定し、国会に提出されたが、審議入りしていない。新聞テレビは「成立を急げ」の大合唱だが、この法案は問題だらけだ。
「『特定危険指定暴力団』の指定要件が曖昧なのです。つまり警察のサジ加減ひとつで『この団体は暴力団』と判断されかねない。これは憲法で保障された基本的人権を侵します。『事業者の責務』で、暴力団との商取引の厳格化を求めているが、これではヤクザの子どもに弁当を売っただけで『暴力団』と受け取られかねません」(都内弁護士)
いちいち警察にお伺いを立てるなんて冗談じゃない。まるで戦前の治安維持法ソックリだ。さらに、この改悪法には許し難いウラがある。警察OBの天下りだ。
「92年の暴対法施行後、ゼネコンに調査役などと名乗る警察OBが増えました。法律で暴力団対応の『不当要求防止責任者』を置くことが求められ、各社が雇ったからです。この責任者は暴追センターで対応策の講習を受けるのですが、暴追センターも警察OBの天下り先。改正法では、暴追センターが訴訟代行を行えるようになります。天下り先の仕事を増やそうという狙いがミエミエです」(司法ジャーナリスト)
先月31日に参院会館で開かれた「暴排条例と暴対法改定に異議あり」と題した集会に出席したジャーナリストの宮崎学氏は「警察は捜査能力の低下を法律の(不備の)せいにしている」と断じていた。
検察に続き警察も暴走し始めたら、この国は警察国家になってしまう。
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