http://www.asyura2.com/12/senkyo130/msg/791.html
Tweet |
野田総理は明日、小沢元代表と再び会談し、消費税増税法案の採決に向けて自民党などと協議を進めていくと通告する見通しです。つまり、小沢氏を切るということです。これで政局は一挙に流動化します。
野田総理は、消費税増税法案を「政治生命をかけて」成立させるべく、野党自民党の要求に応じて田中防衛大臣と前田国土交通大臣、それに中国1等書記官のスパイ事件に関わっていた鹿野農林水産大臣らの首を差し出すつもりです。そして自民党の増税法案を丸呑みする腹づもりでいます。他の自民党の要求も、受け入れることでしょう。
今や「大連立」の急先鋒と化している仙谷由人政調会長代行は、昨日のテレビ番組でこ
う述べています。
(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120601/stt12060114170003-n1.htm)
民主・仙谷氏「大連立が一番素直」
民主党の仙谷由人政調会長代行は1日、BS朝日の番組収録で「民主、自民、公明各党とも消費税や原発問題を選挙の争点にするのはいかがなものかとの気持ちがある。争点にならないように(自公両党との)連立を組むのが一番素直だ」と述べ、次期衆院選の前に「大連立」で懸案を解決していく必要性を強調した。消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案については「実現の道筋がついてくれば、『丸のみ』といわれてもいい。財政規律を確立すべきとの考えは自民党も公明党も同じだ」と述べ、自民党の対案が国会に提出されれば受け入れる考えを示した。***
仙谷氏は、マニフェストの存在をすっかりお忘れのようです。国民生活を顧みない真逆の政策を推し進めようというわけですが、この人に真っ当な判断を求めても無理でしょう。政権の方針に従おうとない小沢氏を、「野田政権そのものを否定するかのような論理だ」とか、「思慮が足りない」などと罵倒しています。小沢氏のお陰で政権交代できたのにいい気なもので、恩知らずも甚だしい。
野田や仙谷が思い描いているこんな虫の良い、無茶苦茶な話が通るのでしょうか? 仙谷氏は菅内閣の官房長官だった時、問責決議案を出された前科があり、自民党としてはこんな人物が旗振り役になっている「大連立構想」に簡単に乗るわけには行きません。
小沢派は、民主党案であれ自民党案であれ、増税には反対の立場です。その前にやるべきことがあるというのが、小沢氏の揺ぎない信念ですから。ではその他の民主党議員はどうなのかと言えば、自民党案の丸呑みに賛成する人は少数のはずです。民主党案を決定する際にあれだけ揉めて、最後は執行部に一任という形で強引にまとめた案を反故にするというのですから、唖然とするしかありません。
ただでさえ民主党の評判が悪く、支持率低下に悩んでいるのに、野党の増税法案を受け入れたら落選確実です。それこそ政治生命をかけて自民党案丸呑みを阻止しようとすることでしょう。自民党長老たちも、「谷垣副総理」誕生を許すつもりはありません。「あいつはただの選挙管理用の総裁だ」というのが、彼らの共通認識です。だからどう考えても、野田政権による「抱き付き大連立」は不可能です。
こんなことぐらい愚鈍な野田総理でも解っていますから、勝算のあるシナリオを描いているはずです。でないと、小沢氏を切ることはできません。ある民主党関係者は、こう語っています。(http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-5945.html)
「野田政権が描いているのは、自民党の協力を得られなくても衆院で増税法案を採決し、可決させることです。そのためには小沢グループから50人ぐらいを引っぱがせばいい。それを必死でやっている。民主単独で法案を通して参院に送り、参院で自民党の修正案を受け入れて、可決させる。そうすれば、自民の修正案に抵抗がある衆院の中間派は手も足も出せずにあきらめる。自民党との協力をつくってしまえば、衆院に戻した際、いくら反対派がわめいても可決できる。このシナリオを実現させるために、盛んに自民党との協力が進んでいるかのような情報を流して、小沢グループを切り崩そうとしているのです」
なるほど、これなら上手くゆくかも知れません。参議院で自民党の修正案を受け入れて、戻ってきた衆議院で成立させるという二段構えの構想です。しかし、これを実現させるためには、「参院のドン」である輿石東幹事長を味方に引き入れる必要があります。輿石氏は、増税法案の継続審議を画策していますから、これは難しいでしょう。
懸念されるのが、野田総理が問責決議を受けた閣僚を更迭する際に、輿石氏も一緒に幹事長職を解かれる可能性があることです。理由は何とでもつけられますが、小沢元代表との2回に渡る会談が不首尾に終わった責任を問えばよいのです。あるいは最初からそのつもりで輿石氏に斡旋を頼んだのかも知れません。政界では一寸先は闇です。
状況は野田総理サイドが圧倒的に不利で、誰も協力しなければ野垂れ死にする運命です。だから彼らは必死で延命策を模索し、謀略を仕掛けています。明日の会談の結末は見えていますが、その後政局は激しく動き、どうなるか予断を許しません。今月は重大な月になりそうです。
http://yokodo999.blog104.fc2.com/blog-entry-644.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK130掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。