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高度成長期における経済政策の論議と見まがうような内容に唖然とする。
高度成長期や経済が拡大基調の状況であれば、労働力や資金をより生産性が高い産業や企業に振り向ける政策は有効である。
しかし、20年以上も続いている澱んだ経済状況のなかで、「企業の新陳代謝を遅らせている」(白川日銀総裁)という発言は噴飯ものと言わざるをえない。白川日銀総裁は、そう言うのなら、具体的にどのような成長産業が芽生えているのか示さなければならない。
さらに、就職難や資金の運用難こそが問題になっている現状で、旧態依然の企業に対する保護政策が新たな成長産業に投入できる労働力や資金を阻害しているという証拠も見せなければならない。
また、日銀総裁の言を受けてのものという古川経済財政相の「10年先を見通せば、企業が思い切って退出できる環境を作ることが重要」という発言もトンチンカンなものである。
正しくは、“利益を生み出させない企業は退出させる環境を作ることが重要”ということであろう。
「思い切って退出できる環境」は、社会保障制度か、雇用の受け皿の充実しかない。
論議されている内容の現実化と消費税税率アップが一体になれば、古川経済財政相が“期待する” 「企業が思い切って退出できる環境」が瞬く間に出来上がる。
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雇用創出へ起業支援 デフレ脱却閣僚会議 安全網は縮小 [日経新聞]
政府は29日、デフレ脱却に向けた対策を検討する閣僚会議の第4回会合を開いた。会議は2008年秋の米リーマン・ショック以降に拡充した雇用の安全網を縮小しつつ起業による雇用創出を支援する方向で一致。不採算分野に滞留する人材を成長分野に動かすため、政策の重点分野を8つに絞った。
会議では厚生労働省から国が休業手当の一部を補助する雇用調整助成金について危機後に緩めた支給要件を厳格化する方針が示された。文部科学省は税制面での優遇を活用して高齢者などによる教育機関への投資や寄付を促進する案を提示。内閣府も民主党からの提案を受けベンチャー企業向けに小口融資(マイクロファイナンス)を活用する案を示した。
会議に出席した日銀の白川方明総裁は信用保証など公的金融が中小企業向けの融資の4分の1を占める現状について「企業の新陳代謝を遅らせている」と懸念を表明。「手厚い安全網は必要に応じた見直しが必要」との見解を示した。議長を務める古川元久経済財政相も「10年先を見通せば、企業が思い切って退出できる環境を作ることが重要」と応じた。
これに対し、経済産業省の牧野聖修副大臣は「中小企業からは悲鳴が聞こえている」と発言し、慎重な判断を求めた。
[日経新聞5月30日朝刊P.4]
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