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以前、投稿規程に違反し、投稿差し止めの処置を受けておりました元長岡京・豊です。昨年秋に「みずほFG破綻の可能性」に言及して以来、何回かの拙文を投稿させていただき、阿修羅読者諸氏からさまざまなご意見・ご批判を頂戴いたしました。その際は本当にありがとうございました。このたび、管理人さんのご指示に従いまして、改めて新規投稿の手順を経て、復帰のお許しを頂戴いたしました。以前と同様、よろしくお願い申し上げます。
さて、今回の投稿、以下の5月26日(土曜)朝日新聞朝刊記事から、原発対策にかかわる現政権の劣化と、それを取り上げた当の朝日新聞自体の欺瞞という二重の問題点を端的に指摘したいと思います。
◆(見出し)原子力委、ムラ体質なお 推進派だけで非公開会議◆
核燃料サイクルのあり方を議論していた内閣府原子力委員会が、電力会社など推進派だけで非公開の会議を開いていた。しかも、その議論をもとに報告書案を書き替えていた。原発事故後も「原子力ムラ」の癒着が続く実態を物語るものだ。原子力行政への不信感が高まるのは必至で、野田政権が進める原発再稼働やエネルギー政策見直しの行方にも影響しそうだ。
◆(副見出し)政権、火消しに躍起、規制庁・再稼働へ影響も◆
非公開会議の存在について、藤村官房長官は25日の記者会見で「専門的なデータや知見の提供を求める場だった。問題は全く思わない」と強調した。細野豪志環境相(原発相)は原子力委の事務局に電力会社員が出向している態勢を見直す考えを示し、火消しに走った。
問題となったのは、核燃料サイクルの方向性をめぐる議論が大詰めを迎えた4月24日の非公開会議だ。原子力委員会の鈴木達治郎委員長代理、青森県六ケ所村で使用済み核燃料再処理工場を運営する日本原燃、電気事業連合会幹部ら30人が顔をそろえた。日本原燃幹部は再処理工場の存続を求めた。
その場で配られた資料には、地下へ直接燃料を埋める手法で再処理工場が不要になる「全料直接処分」について「総費用においては優位」と書かれていた。だが、その後の小委員会の資料は、経済的に「優位となる可能性が高い」と書きぶりが後退。相対的に再処理の存続に有利ともとれる表現に変わった。
政権がこの問題に神経をとがらせるのは、原発事故の後に進めてきたエネルギー政策見直しに対する国民の信頼が根底から揺らぎかねないからだ。メスを入れたはずの「原子力ムラ」の馴れ合い体質が、推進派の最高機関である原子力委に温存されていたことが露呈。与党内からも批判が噴き出している。
民主党の閣僚経験者は「来週、党政調の委員会に原子力委を呼んで血祭りに上げる」と息巻く。超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」も25日、「密室で恣意的な議論誘導がなされているとの疑念がある」として、核燃料サイクル事業の検討の見直しを求める要請書を「エネルギー・環境会議」議長の古川元久国家戦略相に提出した。
政権は、原子力委が報告書をまとめる核燃料サイクル事業の見直しや原発依存度の政府目標などを「エネルギー・環境会議」で夏までに決める。藤村氏は「スケジュールに変更はないと強調するが、白紙から議論のやり直しを求める声が出る可能性がある。発足が遅れている原子力規制庁の設置法案は29日に審議入りするが、原子力委の見直しが手つかずになっていることも論点になりそうだ。7月2日の節電の前をめざす関西電力大飯原発の再稼働でも、政権の信頼性が揺らぐことことは大きな足かせだ。
原子力委は25日の臨時会議で「報告書を特定の事業者や立場に有利になように書き換えた、ということは事実無根」という見解を示した。近藤駿介・原子力委員長は終了後の記者会見で「計算作業などで有効だったのは事実だが、いままでと同じパターンで開くかは要検討だ」と語り、事業者を集めた会議は引き続き必要との認識を表明した。
ただ、非公式会議は昨年11月から計23回開かれ、近藤氏も4回出席。委員を差し置いて事業者が情報を間断なく入手できる環境を整え、近藤氏が「お墨付き」を与えたようにも見える。近藤氏の進退問題に発展する可能性は否定できず、政権へのダメージは収まりそうにない。(山下剛、小池竜太)
投稿者短評……核燃料サイクル事業破綻が明白なのは国際的に常識となっている昨今、民主党の原発対策は末期症状を呈していると思います。また、原発事故直前まで地球温暖化対策の一環として原発推進記事を書いていた朝日新聞も反省社説をちゃんと書くべきでしょう。朝日は「原子力ムラ」という表記をしていますが、欧州の脱原発派諸国では日本の「原子力村」を「原子力マフィア」と翻訳しているらしいです。
(了)
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