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お笑いコンビの次長課長・河本準一氏(37)の母親が、生活保護を“不正受給”していたのではないかという疑惑が今、連日報道され波紋を投げかけている。これに自民党の片山さつき氏(53)や、世耕弘成氏(49)両参院議員が徹底的に噛みつき、波紋をさらに拡大し続けている。これらの報道を何気なく見ていると、生活保護不正受給者の抑制効果を世間にアピールするという、それなりの妥当性を帯びているように見えるが、神州の泉は強い違和感を覚えている。
それを言う前に、ある報道では、年収5000万のお笑い芸人の母親が生活保護費を受給することに対し、このような形で税金を浪費して置きながら、今さら消費税増税なのかと、この問題が現在「社会保障と税の一体改革関連法案」を推し進めている野田佳彦首相を悩ませているかのように言うが、神州の泉はまったく正反対の見解を取る。この話は、むしろ野田首相が推し進めている消費税増税をバックアップしているように見える。
神州の泉が、河本親子バッシングに強い違和感を覚えたのは、自民党参議院議員の片山さつき氏と世耕弘成氏が唐突に加わっていることである。知名度の高い有名芸能人を、やはり知名度の高い有名議員が叩いている構図は、生活保護法という典型的な社会保障制度の一つに対して、国会議員が率先して不正受給を糺していくという勧善懲悪(かんぜんちょうあく)の形が見事に強調されることになる。
ここで、年収5000万円の有名お笑いタレントの母親が、生活保護の不正受給を行っていたと国会議員が騒ぎ、マスコミがそのことを大々的に報道すれば、世論は間違いなく不正受給の是正を求めることになる。この動きを大きく俯瞰すれば、野党自民党の片山・世耕議員は、与党民主党の野田政権が推し進めている「社会保障と税の一体改革法案」を強力にバックアップしていることになる。
なぜなら、社会保障の一環としての生活保護法をきちんと精査し、生活保護費の不正受給を減らしますよという、強いアピールになっているからだ。これは、社会保障の改革はきちんとやるので、国民は消費税増税を受け入れるようにという文脈に繋がる。消費税増税の後押しである。
河本親子を標的にして、生活保護法の健全化に邁進しているというイメージ作戦を企てたのは財務省ではないかと考える。この騒動を、植草一秀氏が暴いた財務省のTPR活動の一環とみなせば、全体のパズルがぴったりと一致する。野田首相がごり押しする「社会保障と税の一体改革法案」は、2009年8月に行った野田佳彦氏自身の街頭演説で、「シロアリ退治なき消費税増税はおかしい」と断言していたことを完全に反故にしたペテン的増税法案である。このことは植草一秀氏が一貫して主張していることである。
財務省は野田佳彦首相を籠絡してTPR(TAXのPR)作戦を展開しているが、これに立ちはだかったのが植草一秀氏であった。植草氏が爆発的に流布させた「シロアリ退治動画」は財務省にとって、この上なく都合の悪いものである。今回の河本親子の騒動を確信的に拡大させている人物たちは、小泉政権の重鎮であった片山氏と世耕氏である。
彼らは植草氏が広めている「シロアリ退治動画」に煙幕を張る役目も兼ねて、財務省の手先となって動いているような気がする。片山氏と世耕氏が次回選挙のためにマスコミ受けを狙ってやっている可能性も否定できないが、もしかしたら彼らは財務省TPR作戦の一環として、「シロアリ退治」から、国民の目を逸らすために動いているのではないだろうか。
いずれにしても、河本親子は財務省TPR作戦の人身御供として利用されたように見える。整理すれば、河本親子のバッシングは、@社会保障をきちんとやるから消費税増税を認めろというメッセージ、A植草氏が流布し、弾劾し続けている「シロアリ退治なき消費増税はおかしい」という野田佳彦最大の瑕疵に煙幕を張る、という二つの目的があって、財務省がTPRの一環として計画したのではないだろうか。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2012/05/post-be58.html
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