http://www.asyura2.com/12/senkyo130/msg/482.html
Tweet |
【社会保障改革のウソ】増税で社会保障を賄うのは矛盾している!(ZAKZAK)
★(2)2012.05.23
野田佳彦政権というか財務省は、いつの日からか「増え続ける社会保障を維持するために、消費税増税」と言い出した。だが、彼らの「増税する理由」は頻繁に変わる。
何しろ、結論だけは決して変えず、その結論に結びつけるためのへ理屈を次々に編み出すのが、財務省の常套手段だ。
それはともかく、「社会保障費」を「増税」で賄うという論旨には、
実は論理的な矛盾がある。
まず、理解してほしいのは、
税収の出所は国民の所得以外には存在しないという点だ。
国民が働き、生み出した付加価値(製品やサービス)に対する支払いを受ける。
この、「働いて新たに創出した付加価値に対する報酬」こそが、所得と呼ばれるものだ。GDP(国内総生産)とは、国民が一定期間に生み出した、新たな付加価値に対する支払総額、すなわち所得の合計なのである。
そして、税収や社会保障費は、国民の所得からの「政府への分配」なのである。消費税は付加価値創出時点で、所得税や法人税は国民が所得を得た後に政府に分配されるものだ。
また、国民が貯蓄から税金などを支払った場合も、出所は所得になる。そもそも貯蓄とは「国民の可処分所得から、消費や投資に回らなかったお金」を意味する。税収や社会保障費の財源は、元をたどると必ず「国民の所得」に行き着く。
出所が国民の所得である以上、政府は国民負担率(=租税負担率+社会保障負担率)を100%にすることはできない。国民が飢え死にしてしまう。税収は「国民の所得(GDP)」を上回ることはできない。
それに対し、政府の社会保障費には限界がない。例えば、日本政府が年金などの所得移転支出を年間1000兆円、2000兆円にすることすら、論理的には可能なのだ。
ご理解頂けただろうか。「税金で社会保障費を賄う」とは、GDP(国民の所得)という限界がある国民負担で、限界がない社会保障費を賄うという話になり、論理的に矛盾しているのである。
無論、名目GDPが成長し、「増収」になった分で社会保障費を賄うというのであれば分かる。とはいえ、「増税」はおかしい。何しろ、消費税だろうが、所得税だろうが、法人税だろうが、対国民所得で100%超の負担を求めること(=増税)は不可能なのだ。
税収とは名目GDPから政府に分配される所得だ。増税には限界があるが、社会保障費は論理的に無限だ。無論、増え続ける社会保障費の財源を維持する方法は存在する。だが、それはあくまで政府の「増収」であって、増税とは必ずしも限らないのである。
■三橋貴明(みつはし・たかあき) 1969年、熊本県生まれ。評論家、中小企業診断士。大学卒業後、外資系IT業界数社に勤務。現在は株式会社「三橋貴明」事務所社長。著書に「国民の教養」(扶桑社)「真説 日本経済」(ベストセラーズ)など。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120523/plt1205230719003-n1.htm
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK130掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。