http://www.asyura2.com/12/senkyo130/msg/453.html
Tweet |
グリー、DeNAなどソーシャルゲーム業界は「役所とマスコミ連合軍」につぶされるのか?コンプガチャ規制の背景にある消費者庁、警察庁の「縄張り争い
現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32508
発端はゴールデンウィーク(GW)の真ん中、5月5日付けの『読売新聞』が、1面トップで報じた「コンプリート(コンプ)ガチャ規制」だった。
正直にいって、携帯電話などを使ったグリーの「探検ドリランド」、DeNAの「怪盗ロワイヤル」といったソーシャルゲームで遊んだ経験のある人か、成長産業としてのソーシャルゲーム業界を認識する証券・ビジネス関係者でなければ、「コンプガチャ」の意味も含めて、記事の中身を正確には理解できなかったのではないか。
記事を読んでも、「高額料金請求の怪しい携帯電話商法」というイメージしかわかない。消費者庁が「コンプガチャ」を景品表示法に違反しているとして、近く中止を要請するというのだが、規制の前提事実として『読売新聞』が挙げているのは、ゲームを有利に進めるレアアイテムを取得するために、カプセル入りのおもちゃ販売機のガチャガチャをイメージしたネット上の「ガチャ」を引かせ、男子中学生が1ヵ月に40万円以上、小学生男児が3日で12万円も使ったという実例だった。
消費者庁と警察の縄張り争い
さすがに証券市場の反応は早かった。
GW明け後の5月7日、ソーシャルゲーム業界は売り一色となり、代表銘柄のグリーもDeNAもストップ安をつけ、2,000億円近い時価総額を吹き飛ばした。5月8日には、落ち着きを取り戻したものの、「規制ひとつでどうにでもなる産業」であることを露呈、ビジネスモデルを懐疑する投資家が増えた。
それにしても、携帯電話などのゲームにまったく興味のない人にとって、報道の意味さえつかめない規制が、証券市場を揺るがす事件となる。そんな企業が、日本経済の牽引車となっているのが現実だ。
ソーシャルゲーム業界の問題は、射幸心をあおって「ガチャ」を続けさせる高額請求だけではない。ゲームから離れられず、生活に支障をきたすヘビーユーザー問題が発生している。
監督官庁にとってもマスコミにとっても、批判しやすい材料が満載である。
実は、今月中にも「景品表示法違反」の見解を示すと見られる消費者庁によって、ゲーム業界の所管はとりあえず同庁になったわけだ。
そもそも水面下では「風営法による規制」をもくろむ警察庁の動きもあり、役所の縄張り争いが続いていた。
商品についたシールやカードといった"おまけ"が欲しい子供に、要りもしないチョコレートなどを買わせる商法は、景品表示法で懸賞にあたるとして禁じられている。
「コンプガチャ」もそれに違反していると見られていたが、規制の動きを察知したグリー、DeNAなど6社が、事前に消費者庁に相談、3月には「環境向上連絡協議会」を設置するなど「自主規制」に動いていた。そうした流れを見届けようとする向きもあった。
だが、ネット規制を通じて、新たな縄張りを確保しようとする警察庁が、「そんなにぐずぐずしているなら、高額請求被害者に『被害届』を出させたうえでの摘発も可能」という姿勢を見せ始めた。そのことで消費者庁の動きは早くなる。
4月26日の記者会見で消費者庁は、『読売新聞』の記者に答える形で、慎重な言い回しながら「規制」を示唆、おそらくその後の取材で幹部の言質を取った同紙が記事にした。役所とマスコミのいつもの連携である。
成長分野を潰す「嫉妬の文化」
ソーシャルゲーム業界は、ここ5年で急成長を遂げ、グリーの2012年6月期決算は売上高利益とも前年同期比3倍増を予想。しかも驚くべきは、1,600億円台の売上高に対する営業利益率が、50%を超えることである。
ゲームといってもパチンコ・パチスロ、ゲームセンターのような設備投資が要るわけではない。戦いの要素はあるが、ギャンブルではないので配当や払い戻しは必要ない。
こうした急成長産業を見つけた時の役所の態度は一貫している。急成長の裏にある無理を見つけ、歪みが表面化しない間に修正させ、その作業を通じて監督下に治め、将来的な「天下り」の布石を打つこと。保身と権勢欲の合体だ。
M&Aで猛威をふるったライブドア、ファンド資本主義を体現していた村上(世彰)ファンドは、個別に役所の"毒牙"にかかり、消費者金融の武富士、商工ローンのSFCGなどは、産業ごと「霞が関」に潰された。
狙われる企業、産業に、「コンプガチャ」に相当する隙があるのは事実だ。しかし、今は日本を代表する経済人となった孫正義・ソフトバンク社長、三木谷浩史・楽天社長ですら、ほんの4〜5年前まで「つけ狙われる対象」だった。官僚社会及びそれと合体したマスコミの「嫉妬の文化」は、強固で根深い。
ソーシャルゲーム業界が織り成す行儀の悪さや、大学院卒が大半を占めるという高学歴社員が、日夜、ヘビーユーザーにどうやってカネを払わせようかと頭を悩ませているという寒々しい光景は、とりあえず脇に置こう。
急成長には、それだけの理由があってファンがいる。その事実は重く、ゲーム業界を構成するのが、雇用を生み経済を成長させる企業群であることも間違いない。
その成長分野を「役所とマスコミ」という抵抗勢力が、潰す方向に走ってはならない。そのことだけはハッキリしている
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK130掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。