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どちらが正論か野田と小沢 電力値上げと消費増税でどうなるのか (日刊ゲンダイ) 
http://www.asyura2.com/12/senkyo130/msg/234.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 5 月 16 日 00:17:19: igsppGRN/E9PQ
 

どちらが正論か野田と小沢 電力値上げと消費増税でどうなるのか
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-5786.html
2012/5/15 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ


一体、どちらの言い分が正しいのか。

国民もよく分からないのが消費税引き上げを巡る論戦ではないか。

野田首相は「政治生命を賭す」と言っているが、小沢一郎・元民主党代表は絶対、反対の立場。メディアや学者、専門筋の論調も賛成、反対で真っ二つだからだ。

とはいえ、賛成派には妙な共通項がある。えらく大げさで仰々しいのだ。野田は「命をかける」とまで言っているし、財務省が用意している説明文書をめくってもスゴイ表現がそこかしこに出てくる。

〈わが国の財政は国際的にも歴史的にも最悪の水準にあります〉
〈名目GDPに対する政府債務残高は太平洋戦争末期と同水準〉
〈財政健全化のために残された時間は多くありません〉
〈欧州の諸国では政府の借り入れを継続できなくなる事態が発生しています〉
〈これらの国では年金・医療の大幅な給付カットや負担増など厳しい措置が行われています〉

いやはや、明日にも日本は敗戦するみたいだ。これが本当であれば、大増税に議論の余地はない。しかし、どうも様子が違う。日本国債の格付けは最上級レベルの一段下くらいだし、長期金利も1%割れで安定している。だから、「今、増税する必要はないだろう」という反対論が出てくるのだ。

◆財務省と野田の言い訳は大ボラばかり

実際、今はデフレ不況の真っただ中。消費税を5%引き上げれば、国民負担増は13兆円にも達する。「社会保障と税の一体改革」に含まれている年金カットなども含めると、国民負担増は20兆円という試算もある。こりゃダメだ。経済は氷点下まで冷え切ってしまう。

だからこそ、真相を知りたいのだが、京大大学院教授の藤井聡氏は「増税派の理屈は空事ばかり」と切り捨てた。
「日本政府は1000兆円の借金がありますが、そのカネを貸しているのは誰ですか? 国債はほぼ国内で消化されていますから、貸し手は日本人なのです。それなのに、借金で大変だから、同じ日本人に増税して、借金を減らそうというのです。この理屈、おかしくないですか? 子供からカネを借りている親が借金を返すためにさらにカネを“よこせ”と言っているようなもので、家計全体でみれば、別にお金が増えるわけではない。右から左のポケットにお金を移し替えるだけなのです。欧州の財政危機は国債を外国が持っていて、返せと迫ったから問題になった。日本とはまったく別の次元の話なのです」

これは分かりやすい例えだ。そうか、そうやって、財務省は財政危機をデッチ上げてきたのか。野田も同罪で、二言目には「ギリシャのようになる」と言わんばかりだが、ゴマカされちゃいけない。ウソをつくヤツほど、冗舌になり、大げさになる。小沢の寡黙さと比べてみればいいのだ。

◆166兆円の国債購入余力があるのに大増税か

百歩譲って、将来的には財務省の言うように国内で国債がさばききれない日が来るかもしれない。次第に日本国債の外国人保有率が上がり、ちょっとした市場の疑心暗鬼から投げ売りが始まる日が来ないとも限らない。それは認めるが、当分先の話だ。
民間銀行は預金を集め、企業などにカネを貸す。預金額から貸出金額を引いたものを預金超過額というが、現在、166兆円もある。銀行にダブついている金である。投資先がないカネが国債購入に回っている。それが膨れ上がっている。まだまだ国債消化余力があるのだ。

それなのに、ことさら財政危機をあおり、この時期に増税をするのはやっぱり、おかしい。経済評論家の荻原博子氏もこう言った。
「社会保障に安心感が生まれるのであれば、まだしも、今度の改革案はちっとも社会保障の恩恵はなく、単なる借金減らしのための増税でしかありません。消費税を上げて、年金をカットし、おまけに電気料金も上がるわけです。デフレ不況下なのに、こんなに庶民を痛めつけてどうするつもりなのか。そんなことに命をかけるのか、野田首相は。命をかけるべきは今の経済状況からの脱却策ではないですか。増税すればデフレから抜け出せるのか。とてもじゃないが、マトモな人の発想ではありません」

◆電気料金値上げが致命傷になる

多くの人は気づいていないが、消費税に加えて、電気料金が上がるのは日本経済にとって致命的だ。電気代の値上げは経済に何も生み出さないからだ。
「値上げ分は火力発電を稼働するための原油代に回る。つまり、儲かるのは原油国で、値上げで吸い上げたお金は海外に逃げてしまう。日本経済には何の恩恵もないのです。電気代の値上げは消費税増税よりもひどい愚策です。それでなくても、デフレ下では、国民所得が減り、失業者や生活保護が増えていく。どんどん経済はヘタっていく。すべての原因はデフレで、お金を増やさなければいけないのです。それなのに、消費税で吸い上げ、それを借金返済に回せば、経済はますます縮小し、家計はさらに財布のヒモを締めていく。

デフレを加速させるだけなのです。こういうときは法人増税をして、儲かっている会社から税金を取り、公共投資に回すべきです。しかし、野田政権は逆の法人減税をやろうとしている。これだけはやっちゃいけない。そういう政策ばかりをやっているのが野田政権なのです」(藤井聡氏=前出)
こりゃ、ヒドイ話だ。冗談ではなく、亡国政権に国民は殺されてしまう。

しかし、野田にはそんな自覚すらない。ひたすら、自分の道を妄信している。前出の荻原博子氏は「洗脳されているとしか思えない」と言ったが、そうなのだろう。
野田には「経世済民」という根本思想がないからだ。国民のためではなく、自分の政権維持しか考えない。だから、簡単に財務省の策略に乗っかる。軽々しく「命を賭す」などと言う。

◆松下政経塾出身者には任せられない

野田は松下政経塾出身だ。全寮制の異様な組織で、貧乏人出身の野田は自分の不幸を嘆きつつ、野心を磨いていたひとりであろう。法大教授の五十嵐仁氏(政治学)は「そこの野心が見えすぎる」と言った。
「消費税引き上げや原発再稼働を急ぐ野田首相を見ていると、“公のために身を尽くす”というより、ただ“歴史に名を刻みたい”という野望しか見えない。そこが松下政経塾なのでしょう。他の出身者を見ていても、政治的野心家の集団という印象が強い。政治家は身を捨てて、社会に貢献すべきなのに、自分がのし上がるために公を利用する。そんな政治家ばかりに見えます」

玄葉外相、前原政調会長、樽床幹事長代行……と、松下政経塾出身者がいつの間にか、野田政権の中枢を占めている。国と国民は彼らの踏み台にされるのか。小沢が「断じて許さない」と意気込むのも分かる。


 

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コメント
 
01. 日高見連邦共和国 2012年5月16日 05:39:25 : ZtjAE5Qu8buIw : np1eC180Aw
現民主党政権、野ブ田支持者の方々の“生の擁護声”が聞きたいが、中々コメントされない。
(小沢一郎支持者よりは多い筈だろ〜世論調査によるとー!)
コメント上がって来るのは、小沢一郎とへの“誹謗・中傷”のみ!
あ〜、現民主党政権、野ブ田支持者の方々と議論してえ〜
テーマは消費税でも電力値上げでも、それ以外でもいーぜ〜

02. 2012年5月16日 05:53:26 : 9pZjZOACTE
松下不幸之介も豚でもないものを作って死んでくれたものだわ。
生きてたら責任取って死んで貰いたいのだが。。。
松下包茎塾出身者って90%国賊のバカばかりではないか。
松下村塾出身者とは大違いだ。

03. 2012年5月16日 06:26:06 : Op2sM8LHZQ
野田ブタは「命をかける」ではなく、横須賀幕府に「命を奪うぞ」と脅かされているから顔色が悪いのだろう。屠殺されればいい。


04. 2012年5月16日 07:29:12 : gPpLkbk3to
>ウソをつくヤツほど、冗舌になり、大げさになる。小沢の寡黙さと比べてみればいいのだ

結局小沢にやらせろか・・

小沢が幹事長の時に政治がうまく行ったか?

訪中団は日本の恥さらし 朝貢貿易 足利義満のつもりか 
天皇陛下に対しての不遜な態度 足利尊氏そのもの

黙っている政治家が立派ならば民主のほとんどの馬鹿政治家はとても立派だ

野田は小沢・鳩山に比べたら富士山と日本海溝ほどの開きがある。民主を応援したくないが・・


05. 日高見連邦共和国 2012年5月16日 08:17:47 : ZtjAE5Qu8buIw : IeaB3HQJJg
04 ID=gPpLkbk3to

ここはこれからの政策を論する場なの。分かる?
足利氏も、小沢一郎の幹事長時代も、一切関係有りません!

分かりますか?ID:gPpLkbk3to=『松田賢弥』どの?
仮にも“ジャーナリスト”の端くれなんだったら、具体的な議論の論点でも示しなさい!
メッ!


06. 日高見連邦共和国 2012年5月16日 09:09:54 : ZtjAE5Qu8buIw : IeaB3HQJJg
>>04 ID=gPpLkbk3to

↓ 岩手の裏切り者の“アンデッド”の埋葬地はコチラ ↓

[浪速風] 小沢君、岩手へ帰りたまえ - MSN産経west
http://www.asyura2.com/12/senkyo129/msg/876.html
投稿者 虎丸花蜂 日時 2012 年 5 月 10 日 06:22:09: ZoHfPWCwONHuo

さっさとコチラにお戻りになって、ID:gPpLkbk3to=『松田健弥』疑惑を晴らしなさい!
それとも、ご本人公認って事でOK???


07. 日高見連邦共和国 2012年5月16日 09:27:43 : ZtjAE5Qu8buIw : IeaB3HQJJg
06です。

×『松田健弥』 ⇒ 〇『松田賢弥』

ちなみに松田賢弥には、岩手にも“戻れる安住の地”は無い。


08. 2012年5月16日 09:46:39 : pphEUA8yso
松下政経塾出身者で要職を占めると碌なことはないは歴史が証明している。
組織が硬直化し、歯止めが効かず取り返しが着かなくなる。

09. 日高見連邦共和国 2012年5月16日 10:12:57 : ZtjAE5Qu8buIw : IeaB3HQJJg
あー、現政権・現執行部の擁護者は >>04 ID=gPpLkbk3to だけですか〜
ファイト、がんばれ!!

10. 2012年5月16日 11:37:02 : UPdFbAR04Q
もし野田政権を支持する人がいたら有る調査で国民の100人に18人しかいない野田支持者になる。家族も同じレベルか?親戚関係でも恥ずかしくて野田の親戚とは言わないだろう。ある意味最悪最低と言われた菅よりひどいのでは。

11. 2012年5月16日 11:49:52 : WRcvzABPLo
これはタイトルが悪いな。

「どちらが正論か野田と小沢 電力値上げと消費増税・・・」

ドジョウと人間は比較出来ません。

電力も消費税も、国民の98%が反対です。

ドジョウは、日本の国民の生活や経済に、どの程度悪影響を
及ぼすか考えてもいません。

比較にはなりませんが、ゲンダイのこのタイトルを見て、
普通の人々は小沢先生が、正しいと判断するでしょう。

それで、良しとしましょう。


12. 健奘 2012年5月16日 13:05:29 : xbDm84QDmOFmc : HxDkBKBLY2
> 投資先がないカネが国債購入に回っている。

その通りです。銀行が国債に依存しているのです。

3月期決算

大手銀行五グループの2012年3月期連結決算が15日、出そろった。・・・
「国債の売却益に頼った決算だったのは事実」(三菱UFJフィナンシャルグループの永易克典社長)と、国債の巨額な運用益が利益を押し上げた結果だった。・・・
だが好決算とは裏腹に、本業の貸し出しは振るわない。・・・


13. 2012年5月16日 14:03:19 : MtuqwE2Ry6
>「値上げ分は火力発電を稼働するための原油代に回る。つまり、儲かるのは原油国で、値上げで吸い上げたお金は海外に逃げてしまう。日本経済には何の恩恵もないのです。

え? 火力発電の燃料のほとんどは天然ガスと石炭で、石油は真夏のピーク時などのあくまで臨時用だったと思いますが... ゲンダイだけにちょっと残念。

それはともかく、火力発電が輸入でカネがかかるから原発再稼動だ、という意味不明の記事を書くメディア。そうか、ウランは国産だったのか! ...なんてね。


14. 2012年5月16日 21:50:00 : CB8vzhBC6Y
〖お知らせ〗野田総理が17日のニュースウォッチ9に生出演
2012年05月16日

 野田佳彦総理が5月17日(木)午後9時からのNHKのニュース番組「ニュースウォッチ9」に生出演します。ぜひご覧ください。

民主党広報委員会

http://www.dpj.or.jp/article/101031/%E3%80%90%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%E3%80%91%E9%87%8E%E7%94%B0%E7%B7%8F%E7%90%86%E3%81%8C%EF%BC%91%EF%BC%97%E6%97%A5%E3%81%AE%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%83%E3%83%81%EF%BC%99%E3%81%AB%E7%94%9F%E5%87%BA%E6%BC%94


15. 2012年5月16日 22:55:46 : CB8vzhBC6Y
首相官邸のHPのデザイン(↓)が民主党HPのデザインを模したようなものに変更されている。造反や離党、何やら政界再編の臭いがしなくもないが。

http://www.kantei.go.jp/


16. 2012年5月17日 00:15:26 : CB8vzhBC6Y
<野田首相>谷垣氏への再会談打診 民主内には疑心
毎日新聞5月16日(水)21時29分
 野田佳彦首相(民主党代表)側が自民党の谷垣禎一総裁側に2回目の党首会談を打診していたことが発覚し、民主党内の小沢一郎元代表を支持する消費増税反対派には、首相と自民党の接近に対する警戒感が広がった。一方、谷垣氏側は小沢元代表と決別してでも消費増税法案を通そうという「覚悟」が首相に見えないとして再会談を拒否。首相側にも衆院解散・総選挙を協力の条件とする姿勢を崩さない谷垣氏側への不信感があり、与野党に募る疑心暗鬼が消費増税法案の行方を一層、不透明にしている。【佐藤丈一、光田宗義】

 再会談の打診が報じられた16日、首相官邸と自民党の双方が否定に追われた。藤村修官房長官は記者会見で「事実無根だ」と述べ、藤村氏自身が自民党の大島理森副総裁に「党首会談をお願いしたい」と申し入れたとの毎日新聞の記事内容に対しても「なぜああいうカギかっこ付きの発言にされたのか意味が分からない。抗議している」と強く反論した。

 首相側が打診した再会談の時期は大型連休の後半。民主党の輿石東幹事長は連休明けに小沢元代表の党員資格停止処分を解除し、首相と元代表の会談を仲介することで党内融和を図ろうとしていた。そのタイミングで首相側が自民党に協力を要請することは、小沢グループを刺激するだけでなく、慎重に党内調整を進める輿石氏の対応を否定することにもなりかねない。

 小沢グループの中堅議員は「首相は本気で自民党と組むつもりだ。採決を強行するならグループで造反し『反増税新党』で戦うことになる」と反発。こうした雰囲気を懸念した樽床伸二幹事長代行が官邸側に電話で「党内が持たなくなる」とクギを刺し、輿石氏も官邸を訪れ、首相と2人だけで約30分間会談した。法案審議の進め方などについて意思統一を図ったとみられる。

 輿石氏は自らも自民党側との接触を重ねており、5月上旬には大島氏、14日には石原伸晃幹事長と極秘に会談した。ただ、輿石氏は自民党の求める「話し合い解散」に真っ向から反対している。自民党側は連休明け以降、参院の問責決議を受けた2閣僚の交代要求など対決姿勢を強め、対する民主党幹部も16日、「話し合い解散などできるわけがない」とけん制。輿石氏ら民主党執行部と自民党側の溝は広がっている。

 自民党の谷垣総裁は16日のBS11の番組収録で「そういう事実は全くない」と否定する一方、「自民党内で『連休中に首相と会ったらどうか』と言う人がいたが、問責決議が片付いておらず、『談合はできない』と言った記憶がある」と再会談を検討したことは示唆した。首相側から谷垣氏側に複数のルートで再会談の打診があったことは双方の関係者が内々に認めており、消費増税法案の審議に衆院解散を絡めた複雑な駆け引きが6月21日の通常国会会期末へ向けて激化している。

2012 毎日新聞社 ALL Rights Reserved.

http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0516/mai_120516_4443494668.html


17. 2012年5月17日 00:45:09 : CB8vzhBC6Y
消費税増税に6つの異議あり
]
ようやく消費税増税法案の国会審議が始まった。しかし、それを成立させることは至難の業であり、審議が順調に進むかどうかも予断を許さない。

 また、国会内の動き以上に、国民世論は消費税増税に一段と厳しさを増している。

 国民世論には、消費税増税に突進する野田佳彦政権にさまざまな異議がある。なかでも次に挙げる6つの異議は、野田首相の進撃に大きく立ちはだかっている。

(1)日本経済、現状の景気は、5%の消費税率アップに耐えられない。

 それどころか個人消費を冷え込ませ景気を一層悪化させる恐れがあり、価格に転嫁できない中小零細事業者に致命的な打撃を与えかねない。

 そうなれば、消費税増税によって、逆に税収減をもたらす可能性も高くなる。

 民主党政権が打ち出した“新成長戦略”はちょうど2年を経て「9割は成果なし」の厳しい自己評価をせざるを得なくなっている。

 これでは、成長には無関心、少なくとも二の次になっていると言われても仕方あるまい。

 野田政権、とりわけ財務省は、97年の消費税増税の2匹目のどじょうを狙っているのではないか。すなわち、大震災復興特需と駆け込み需要の2つの特殊要因による景気の一時的浮揚である。

 確かにこの2つの特殊要因の景気浮揚効果は、大震災(阪神・淡路と東日本)の規模の違いや、税率アップの大きさ(97年は3%から5%)によって、97年を上回るかもしれない。

 しかし、「山高ければ谷深し」の例え通り増税後の落ち込みは、97年4月以降とは比較できないほど激しくなることも予想される。

 今回の法案には、増税の条件として「経済状況の好転」が明記されている。また、名目成長率3%、実質成長率2%の数値目標も書き込まれた。

 だが、この数字は“努力目標”と明記されているから、政府は法的制約を受けない。「努力したが達成できなかった」と言えば許されることになっている。

2)行政改革、「税金の無駄使いの排除」が後回しにされている。

 この際の行政改革は、機構改革ではなく、公務員総人件費の削除や天下りの根絶などによる「官のリストラ」である。

 増税という給油を求めるなら、その前におびただしいガソリン漏れを直すのが当然ではないか。行革の成果を増税の決定に先行させなければ国民的理解は決して得られない。

 世論調査で多くの人が増税の必要性を認めつつも、今回の法案に賛成しない理由はそこにある。

 世論に押されてか。岡田克也副総理は5月1日、私的懇談会として「行政改革に関する懇談会」を立ち上げ、「土光臨調」を目指すと意気込んでいる。

「土光臨調」は法律により設置され、会長の土光敏夫は、首相に厳しく答申の完全実行を迫った。

 今回の懇談会では、まず「行革の必要性」を議論するという。これでは誰でも本気を疑うだろう。

(3)何のための増税なのかが明確でない。

 野田政権は「税・社会保障の一体改革」の一環としての消費税増税だと言うが、その具体的な全体像は示されていない。

 これは家の設計図を示さないで建築費を求めるに等しい。

 特に、民主党が公約した「最低保障年金」はどうなるのか。

 この点に関して自民党は協力の条件として野田政権に「最低保障年金制度など社会保障改革案の撤回」を迫っているが当然だ。土壇場まで待って撤回する気でいるなら、それこそ両党が仕組んだ猿芝居と言われるだろう。

(4)今回の消費税増税は明らかに民主党の公約違反。しかも最重要公約の違反である。

 5月8日の衆議院本会議で自民党の大島理森副総裁は「公約違反の増税」と断じたが、それが国民の声である。

 09年の総選挙で民主党に投票した人の大半は「消費税増税の前に徹底した行革を断行する」ことを信じた。それが政権交代の決め手になったと言ってもよい。

 特にその公約を強調したのは他ならぬ野田首相であった。

 総選挙の際の野田演説は既に明らかになっている。

「鳩山さんが4年間消費税を引き上げないと言ったのは、そこなんです。シロアリを退治して、天下り法人をなくして、天下りをなくす。そこから始めなければ、消費税を引き上げる話はおかしいんです。徹底して税金のムダ使いをなくしていく。それが民主党の考えであります」

 首相は、自ら公約に反していることを必死に弁明している。しかし、約束の一方の当事者である有権者が公約違反と認めているから、いかなる弁明も成り立たない。

(5)先に総選挙で民意を問うべきではないか。

 しかも、@公約違反の法案、A「政治生命を賭ける」ほどの重要課題、B参議院選で拒否された政策、などを考えるとなおさらである。

 首相は財務相就任(10年)直後の毎日新聞のインタビューでこう断言している。

「国民に負担を求める時には、総選挙の前に示すことが望ましい」

 こんな場当たりの発言が政治への不信を募らせている。

「民意を問うてから決める」のではなく、「決めてから民意を問う」不誠実は、首相や財務省が世論を信じていないからだろう。

 しかし、今の世論は自民党や民主党のバラマキと疑われる政策に8割に及ぶ人たちが同調しない。最近の世論調査では、「原発がなくなっても電力の使用制限にがまんできる」と答える人が4分の3にも達している。世論は政治家や官僚よりも賢明になっているのだ。

多くの人は既に行革など前提条件が満たされ、政策決定手続きに納得できれば、消費税増税を受け入れる覚悟もできている。

 万が一、消費税増税法を成立させることができたとしても、怒り心頭の有権者は、総選挙でその法律の凍結を主張する勢力に加担して振り出しに戻させるに違いない。

(6)なぜ大震災対応に総力で取り組まなければならない今、消費税増税を最優先の課題としているのか。

 この際、政治生命を賭けるべきは消費税増税ではない。大震災と原発事故への対応である。

 復旧、復興、被災者への支援の迅速化。原発災害の拡大阻止。新しい原発の安全基準、エネルギー基本計画の策定。この夏の電力需給はどうなるか。

 復興庁の行政も軌道に乗らないし、規制庁は発足すらしていない。このような事態は昨年から懸念されていたことだ。

 こんな国家的危機の真っ只中にあって、政権が消費税増税に血眼になることが許されるのか。諸外国の人たちからすると理解に苦しむだろうし、何よりも後世の人たちからは強い怒りを買うことになる。

 野田首相は、自己実現、功名心、政局などの余計なことを度外視して、歴史の大局に立つべきである。

 これら世論の6つの異議は小手先では片付けられないほど強く激しい。

http://diamond.jp/articles/-/18624
http://diamond.jp/articles/-/18624?page=2
http://diamond.jp/articles/-/18624?page=3
http://diamond.jp/articles/-/18624?page=4


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