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傳田事務局長は実在したのか
【非常に珍しい姓】
傳田というのは珍しい姓だ。電話帳に掲載されている件数は全国で71件(2007頃の調査、「伝田」を除く)だけだそうだ。電話帳掲載件数は2300万件強とのことなので、傳田姓の人は100万人に3名程度ということになろうか。人口を約12800万人(2010国勢調査)とすると、傳田姓の人物は、全国におよそ400名程度しかいないと推測してよいのではないか。(人口に対する電話帳掲載率は全国平均で18.3%程度、71/0.18= 約400名)
この傳田姓は長野県に集中し、半数程度は長野県在住(71件中34件)とされる。仮に残りの大半が関東圏に居住するとしても、関東圏に在住する傳田姓の人間は150名程もいないことになり、うち半数は男性。つまり関東圏に住み就労年齢にある傳田姓の女性は、多くてもせいぜい3〜50名程度ではないだろうか。
【傳田姓は特異な一族なのか?】
このように、傳田という苗字は非常に珍しいにも関わらず、調べてみると中々の人物が多いことに気づく。全部で400名程度という推測が妥当かどうかは別として、googleで検索すると200名近くがヒットする。著名な歌手や音楽家がいる。有名IT企業の元社長とか市会議員がいる。大学教授や医者・研究者はそれぞれ片手に余るほどいたりする。某新聞社の記者とか司法書士とか実業団のスポーツ選手もいるし連合東京の局長がいたりする。破産した人物もおれば、詐欺で捕まった者もいる。偽札使用で逮捕されたのもいるようだ。少ないとはいえ数百人いれば色んな人がいる。
しかし最も気を惹かれたのは、警視庁の理事官(東京の大きな警察署の副所長)がおり、さらに驚いたことには三井事件に関わった裁判官(東京高裁)がいることだ。
秀でた人物が多すぎるように感じるのは単なる主観かもしれない。そして、そもそも400名程度という推測が間違っているかもしれない。しかし、それを差し引いても傳田という姓は、調べ始めると非常に興味深く、奥深くに蠢く不思議な気配を感じてしまう。
【疑い、あるいは妄想】
もちろん、いくら人数が限られた珍しい姓とはいえ、ここに存在が確認された人々が、東京第五検察審査会の元事務局長と血縁・姻戚関係がある、ということを指摘したい訳ではない。仮に元事務局長の親兄弟・配偶者を発見したところで、そのこと自体に意味があるわけでもない。そこに違法行為、不公正な事実があるかどうか、のみが問題なのである。
もし、・・・もしも仮に裁判官とか警視庁の理事官の娘や姪っ子がアルバイトで検察審査会の臨時事務員となり、何かの拍子に(あるいは誰かの指示で)事務局長の署名欄に名前を書いてしまった、などということが明らかになれば話は別だ・・・。これが私の疑い、あるいは妄想の中核である。
これは「合理的な疑い」というより「個人的妄想の類」である。そもそも検察審査会の事務局長(事務官)は、裁判所事務官の中から最高裁判所によって命じられるのであり、傳田元事務局長の前職は裁判所事務官であるはずだ。検察審査会法(第20条)が守られているという前提において。
【疑い、あるいは妄想の発端】
この疑い、あるいは妄想は、2010年10月4日(小沢氏の2回目の起訴議決の発表)以降の報道と、それに関してネット上に溢れた感想、意見、審査会突撃報告などが記されたtweetやブログなどを発端として芽生えた。
私は、気になることは常にgoogleで検索する。たまたま事務局長の名で検索してみると、当然に新聞報道はじめ、ネット上のニュースや関連ブログ、多くの方々のtweetなどがヒットした。そして、それらとは別に同姓同名の人物がいることを知る。しかし、この人物は職業も年齢も裁判所事務官でないことが明らかだった。しかし、とても珍しい苗字であることを思うと検察審査員の平均年齢の問題と同様に同姓同名の存在する確率がどんなものかと気になった。非常に珍しい姓と多くない名前の同姓同名が推定400名(うち女性半数)の中に存在する確率は、検察審査員の平均年齢が一致するより、さらに二桁ほど少ないのではないかと思われる。確率がいくらゼロに近くてもゼロでない限りは起こりうる。そんな事態が発生したことが明らかであれば納得すべきだが、情報が秘匿・隠蔽されている場合、その確率を元に疑念を抱くのは健全な精神だとも思う。
事務局長自身に関する情報は、検察審査会に関する報道やブログなどの他には何も出なかった。ガードの堅い法曹界の人物とはいえ、公式非公式問わず何か情報があるかと思ったが、ネット上ではいくら捜しても出なかった。
【傳田事務局長の実在を疑う】
ネット上に情報が見つけられないからといっって、直ちにその実在を疑う、などというのはまさに妄想でしかない。事務局長がそこそこの年齢であれば学生だった頃、twitterやfacebookはなかっただろうし、本人が自ら情報発信していなければ、個人情報がネット上に発見されなくても何の不思議もない。
そこでネットを離れて公式情報を探してみた。図書館で全国の公務員の名簿ともいえる「職員録総覧」で関係者の前職などを調べてみたのだ。職員協会という団体が発行している「職員録総覧」は、中央官庁・特殊法人・都道府県庁等の職員氏名が所属毎に掲載されており、巻末の氏名索引から所属を調べることもできる名簿である。
平成23年度の職員録総覧(平成22年8月の情報)を閲覧してみた。ところが、この「職員録総覧」に検察審査会の事務官は一人も掲載されていなかった。「職員録総覧」の掲載基準を確認すると、機関・組織としては、内閣、衆参両院、各省庁、裁判所、人事院、会計検査院、日銀や都道府県庁以外に、政府系金融機関や○○機構といったものまでが掲載の対象となっているが、そこに検察審査会の名はなかった。理由は不明だが、検察審査会事務局は、裁判所事務官の出向者からなる組織であるにも関わらず掲載対象外となっているようだ。
そこで、検察審査会に異動になる前の情報を確認するために、平成21年度と22年度の職員録を調査した。掲載が確認できたのは、唯一、第一検察審査会事務局長の長瀬光信氏の名前が平成21年度の職員録(平成20年8月1日現在)に掲載されていた。当時の所属と職位は水戸地方裁判所事務局次長だった。しかし、長瀬氏の名は翌年(平成22年度・21年8月現在)翌々年(平成23年度・22年8月現在)の総覧巻末の氏名索引には掲載が無い。検察審査会に異動して掲載されなくなったようである。(長瀬氏の異動は、平成22年8月とのことであり、平成21年現在のデータである平成22年度に掲載がない理由は不明)
傳田局長、手嶋課長、金子事務官の名前は、平成21年度から23年度まで、どの総覧においても発見できなかった。あらためて掲載基準を詳しく確認し、「官公庁の組織順に、国の機関の組織名・係長相当職以上の、職名・氏名等を表示」とあり、係長相当未満は掲載されないことを知る。
検察審査会そのものは掲載基準外であっても、その前職が「裁判所事務官」であれば、検察審査会に異動する前の情報はあるはずだが、掲載が発見できたのは長瀬氏のみ。つまり長瀬氏は検察審査会に異動する前に「係長相当以上」だったが、課長の手嶋氏や傳田事務局長、金子事務官らは「係長相当未満」だったと理解するしかない。
裁判所事務官における「係長相当」というのがどういう職位階級であるのかが気になり、調査を続けた。そこで裁判所事務官の採用にはT種U種V種の別があることを知る。T種は採用即係長相当のエリートだが、U種V種は採用から係長相当に昇進するまで、それなりの経験・年数が必要なようだ。(V種の受験資格は高卒程度)超エリートから高卒採用者まで、すべて官位は事務官なのだ。
つまり、第1審査会の長瀬事務局長は係長相当以上からの異動だったが、それ以外の事務局長、事務官は課長を含めて「係長未満」ということなのだろう。事務局長の位置づけはよくわからないが、「係長になっていない事務官」が課長や事務局長に異動している、としか理解できないが、公務員の人事システムは、外からでは窺い知ることができなかった。いずれにしても、検察審査会法は、今回のような事態に於いて官僚が法の網を潜るために「事務官」という非常に幅広い官位を法文に用いた、と断言してもよいように思う。
【調べても判らないから、妄想が疑念となる】
東京第五検察審査会が2度目の起訴議決を公表した2010年10月4日以降、その不透明さに疑問を抱いたジャーナリストや市民が、何度も検察審査会を訪問した。平日の就業時間内に、アポ無しで何度も検察審査会を訪れているにも関わらず、「傳田事務局長は席を外している」「外出中」などと、私が確認した限りにおいて、誰も一度も傳田事務局長に会っていない。
唯一、一市民T氏が2010年12月27日に検察審査会「傳田事務局長」宛に電話した際に対応した女性が傳田事務局長である、とされているが、私自身は対応を任された別の女性であった疑いを拭いきれない。このふてぶてしく腹の据わった感じと形容された女性は本当に傳田事務局長だったのか?
外部の人が何度訪れても会えないまま、昨年、傳田事務局長はどこかに異動となり、その行き先は聞いても回答を貰えていない。
【傳田事務局長は、適法に実在したのか?】
私の疑念は、傳田元事務局長はオモテに出せない存在 なのではないか、ということです。検察審査会法に則った人事システムではなく、何らかの目的をもって例外的に措置された人事だった、そして誰もが問題を感じて事務局長欄に署名押印することを避けたかったが故の「でっち上げ」ではなかったのか。
私は、この事務局長を糾弾したいのではありません。国民にこのような疑念を抱かせ、疑念を抱いた国民が、自分の国のことを考えて調べれば調べるほど疑惑が深まってしまう事態を強く憂慮するのです。
検察審査会事務局や最高裁事務総局に対して直接訪問したり、電話して質問したり、情報公開請求もせずに、こんなことを考え、ここに書き込んでいるようでは「妄想」の謗りを免れないことは自覚しています。コメント欄でどなたかが私の妄想・疑念を晴らして下さることを期待するのも無責任ですね。
【検察審査会及び最高裁事務総局の中の人へ】
この私の疑念が妄想に過ぎず、疑惑ですらないことが明らかになることを願っています。もちろん、すべては人間が関わることだから、多少のミス・間違いがあっても仕方がないでしょうが、自分の国の、正義を司る最高機関を信じたいと思います。
正しいと思うことを行い、間違っていると思うことを止める・正す、ただそれだけを期待しております。
【参照リンク】
苗字館「全国ランキング」(傳田姓は18761位、61件)
二見伸明氏「誇り高き自由人として」2010/10/12記事(10/6検審に電話取材)
「フリーランスライター畠山理仁のブログ」2010/10/14記事(対応:手嶋氏)
「週刊プレイボーイ」2010/11/1記事((対応:手嶋氏))
「田中龍作ジャーナル」2010/11/4記事(魔境「第5検察審査会」討ち入り報告記)
「参議院議員 森ゆうこ」2010/12/14記事(検察審査会を視察しました)
「一市民が斬る」2010/12/29記事(★傳田局長?に電話)
「一市民が斬る」2011/12/26記事(傳田氏は逃げまくっていて一度も会えなかった)
「一市民が斬る」2012/1/16記事(1月13日検察審査会訪問記録)
(参考)山崎行太郎氏「毒蛇山荘日記」2010/7/24記事
「何故、『検察審査会』メンバーに朝日は取材できたのか?」
後記: この検索調査を始めてから約1年半。一度はネット上で情報を発見しながら、二度と発見できないものがいくつもあることに気づいた。傳田事務局長の【手書き署名】のある画像は本人同定の貴重な資料だが、現在は検索にかからない。同様に、私がこの投稿を書くきっかけのひとつとなった傳田姓の特異さについて書かれた10年近く前の記事が、ごく最近、検索にかからなくなった。この現象について、「ディフェンスが動き出している」とは断定できないが、多少の懸念を抱いている。むやみな検索、特にプライバシーの侵害については、充分な配慮をしなければならないと思う。私は、あえてここに傳田元事務局長のフルネームを記さなかった。その上で、同姓同名の人物がいることを指摘した。関心を持って戴けるなら、投稿の価値があったと言うべきだが、ここから具体的に何か、という場合は、十分慎重でなくてはならないと思っている。
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