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本澤二郎の「日本の風景」(1058)
<ロン・ポールは屈しない>
インターネット情報で驚かされた最新のものは「福島原発放射能の被曝で800人が死亡、全てかん口令が敷かれ、それぞれの遺族に3億円が支払われている」「小泉純一郎愛人芸者変死事件」である。前者の数字は不明だが、チェルノブイリを参考にすれば当たり前だろう。そんな中で東電新社長は昨日5月8日の記者会見で「東電も少しは変わったと言われるようにしたい」とあいさつした。恐ろしい無責任な発言である。これが史上最悪の放射能汚染加害者の態度なのだ。救い難い日本人経営者に辟易するばかりである。
新聞テレビは言うまでもないが、ネット情報にも登場しない人物に著名なアメリカ人がいる。ロン・ポール下院議員である。彼は共和党の大統領候補指名争いに勝ち残った4人のうちの一人だ。
同党の大統領候補は富豪のミット・ロムニーに事実上、決着をつけた。既に元下院議長のニュート・ギングリッチと元上院議員のリック・サントラムが退場した。
しかし、ロン・ポールは戦いを止めない。あらゆる圧力を跳ね飛ばして健闘している。それだけでもすごい。政策・公約はもっとすごい。
<沖縄基地撤廃・CIA廃止公約>
沖縄は米国から返還されて40年を迎えた。どう変わったか。何が変わったか。答えは「何も変わっていない」。相変わらず米軍基地の沖縄だ。ワシントンのアジア太平洋軍事戦略の要石(キーストーン)である。
イラク・アフガンの2つのブッシュ戦争に勝利出来なかった米産軍複合体制は、次なる標的を台頭する中国に絞った。そのための戦略的要石が沖縄である。米軍再編を契機に、沖縄の軍事機能をさらに強化している。こんな事例は世界にない異様な事態だ。不条理も極まっている。
日本属国・属領の象徴(シンボル)なのだ。
これにロン・ポールはまともな政策転換を公約している。「沖縄の米軍基地はいらない。撤退させる」というのだ。日本の政府与党・野党さえも言わない、言えない政策を米国民に訴えている。
それだけではない。ワシントンの謀略・諜報機関で知られるCIA(中央情報局)を「廃止する」とも公約している。CIAがワシントンの世界戦略の要石だが、時に小国の政権転覆をはかったり、要人暗殺をしたりと、それは国家的犯罪の要と見られ、世界から恐れられている。
日本では過去にロッキード事件があった。そして今回の小沢裁判もそうだが、背後の黒幕はCIAと指摘されている。ロン・ポールは、米軍基地やCIAがアメリカを陥れている元凶であると認識、それゆえに廃止しようと叫んでいる。
<共和党候補指名争い>
ジョン・F・ケネディやジミー・カーターも海外の米軍基地の存在が、アメリカの評価を著しく低下させていることを承知していた大統領だった。しかし、ワシントンの軍事外交を牛耳る産軍複合体と真正面から対抗出来なかった。前者は暗殺されてしまった。未だに真相を解明できていない有り様だ。
この恐ろしい怪物は、戦争による莫大な利益を目的にしている。平和に敵対する「死の商人」だから、いまのオバマとて手が出せない。アメリカ人が世界で最も嫌われている元凶に対して、ロン・ポールはNOと叫んで、共和党候補指名争いに参戦している。
支援者に若者が多い。当然だろう。1%の強欲資本に殺される兵士になりたくないからだ。現役の兵士や軍OBにも支持者は多い。反戦平和はベトナムやイラク・アフガン帰還兵に多い。
善良なアメリカ人は彼の正義の政策に賛同している。それがロン・ポールを際立たせている。そのことに、日米のマスコミが毛嫌いしているというのも悪質だ。NHKも彼を報道しない。読売・日テレ・産経・フジが最も嫌って伝えようとしない人物だ。なぜか。彼らはCIAの仲間だからである。逆に、CIA好みの小沢叩きに懸命なのだ。おわかりだろうか。
ロン・ポールのような人物は、今の永田町にはいない。過去に1人いた。宇都宮徳馬である。
<右派サントラムはロムニーの軍門に下る>
4人残った共和党候補指名争いから、真っ先に保守強硬派のギングリッチが撤退した。ロムニーの資金力に対抗できなかった。加えてアメリカ人の間では、ロムニーがハンサムと見られているからだ。顔つきでも彼は敗北した。
その点で宗教的右派のサントラムは、顔つきの面でもロムニーの対抗馬として勝ち残っていたが、それでも資金面で敗れた。サントラムは、結局のところ、ロムニー支持を約束させられた。背後の金が見えてくる。
マスコミはロムニーを穏健派と報道しているが、決してそうではない。米産軍複合体好みの大統領候補なのだ。1%の利益のために、双方は共闘関係にある。オバマ追撃の隠れた主役だろう。
8%台の失業率はオバマにはきつい。さりとて、その原因はブッシュ戦争とそれゆえのウォール街の崩壊だった。中産階級の落下となって、現在も将来も尾を引くアメリカ社会だ。1%への怒り、さらなる格差拡大に大衆の不満は強まる。筆者は既に書いたが、1%を標的にした選挙戦を進めるオバマ再選とみる。
<戦闘的リベラリスト>
それはさておく。日本人の最大の関心事は、何と言っても海外の米軍基地を撤去する、沖縄や横田・横須賀・三沢などの米軍基地を無くす、と言うロン・ポールである。
日米対等論・アジア重視という当たり前の公約を掲げた、勇気ある小沢と鳩山の排除に動いたCIAである。それに服従させられた屈米派の検察とマスコミである。CIAを廃止すれば、日本は完全に自立できる。
平和憲法を定着させられる。右翼が跋扈する日本を抑制できる。脱原発政策に切り替えられる日本にすることができる。安心・安全の日本が可能なのである。この21世紀において、形だけの民主主義・独立国でいいわけがない。
宇都宮を戦闘的リベラリストと称した。彼の平和・軍縮への情熱はすばらしかった。A級戦犯容疑者の岸信介の政治的復権を生涯許さなかった。レーガンに屈服した中曽根康弘を「大馬鹿野郎」と採点した。彼は生涯ペンを握った。自ら「軍縮問題資料」を出版して、自民党の石原慎太郎ら極右を抑制してきた。
ロン・ポールもまた、アメリカ議会の戦闘的リベラリストなのだ。
<アメリカの良心>
日本の良心というと、この宇都宮である。右翼に屈することはなかった。堂々と前進することを止めなかった。狭量な反共右翼と対決した。人間と人間の智恵を信じて、どこにでも足を向けた。モスクワ・北京・平壌・ハノイ・アルジェリアなど。ワシントンの良識派の議会人との交流も。その中にケネディも含まれていた。
ロン・ポールも、宇都宮が親しくした議会人同様にアメリカの良心を体現している。むしろ、彼らよりも正義と勇気という面で、ポールは突出している。
アメリカはCIAばかりの、1%ばかりのアメリカではない。日本人と同じ血が流れている市民が、多数なのである。いつかロン・ポールの夢が実現するはずである。
昨日、良い知らせを聞いた。ごく普通の家庭の健康的な主婦が、このブログを見ているというのだ。やさしく、わかりやすく、を心がけるように、引き続き汗をかきたいものである。
2012年5月9日9時30分記
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