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ネット流出 小沢「捜査報告書」であらためてわかった 特捜部の"陰湿手口"
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2012/5/8 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
ネットに流出した小沢事件の「捜査報告書」や「捜査資料」。どれも執拗に「小沢=ワル」をあおる内容なのだが、重要なのは、これらのインチキ資料が作成された時期だ。詳細に見ていくと、東京地検特捜部が小沢を検察審査会に強制起訴させるための「陰湿手口」の足跡が、しっかり残されているのである。
「東京第5検察審が1回目の起訴相当議決を出したのが、10年4月27日。これを受け、検察が再び小沢を不起訴処分にしたのが5月21日。一連の資料は全てこの1カ月の間に集中的に作られている。つまり、検察はオモテ向き『不起訴』を装いながら、ウラでは特捜検事を総動員し、検察審の『強制起訴』に向けた資料作りに全力を注いでいたわけです」(司法ジャーナリスト)
流出資料の作成日時を見ると、主任だった木村匡良検事は10年5月16日と19日、「想定弁解の検討結果について」「小沢供述の不合理・不自然性について」「4億円の出所に関する捜査の状況について」と題した3通の資料を作成している。〈小沢事務所が胆沢ダムの2工事に関して水谷建設から合計1億円を受領〉と決めつけたり、〈4億円の各出所について不合理な説明に終始〉という部分に検察審の審査員を注意喚起するための下線を引いたりしている。
5月17日には、田代政弘検事の捏造報告書が作られ、これをもとに、斎藤隆博特捜副部長が「再捜査の結果を踏まえた証拠の評価等について」と題した総括報告書を作ったのが5月19日だ。そこには、〈極めて不合理・不自然〉〈著しく不自然〉といった文言が並び、この2日後の21日に出した“オモテ”の不起訴処分が、特捜部の「本意」ではなかったことが容易に想像できる。
当時の佐久間達哉特捜部長が捜査報告書に「加筆」していたという一部報道もある。まさに特捜部が一丸となって小沢「強制起訴」を誘導した証左だ。元東京地検検事の落合洋司弁護士はこう言う。
「私も流出資料を読みましたが、これでもかというばかりに小沢氏=クロを強調してあって異常に感じました。そもそも特捜部長が報告書に加筆するなんてあり得ない。普通じゃないことをやっていた理由は何だったのかといえば、やはり小沢氏を強制起訴させるのが狙いだったのではないかと強く推認されます」
佐久間らは、田代の捏造報告書について「事実と違う内容とは知らずに検察審に提出した」なんて説明しているが、流出資料の作成経過を見る限り、大ウソは明らかだ。検察は田代をテキトーに処分してお茶を濁そうと考えているようだが、関わった検事全てを一網打尽にしない限り、検察不信は募るばかりだ。
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