http://www.asyura2.com/12/senkyo129/msg/731.html
Tweet |
北海道電力泊原発3号機が本日運転を停止し、定期検査に入ります。これで、国内のすべての原発が止まることになります。原発推進方針の政府は、何とかして再稼働しよう躍起になっていますが、関西電力大飯原発3、4号機は周辺自治体の反対が根強く、すんなりと行きそうもありません。
そこで政府は、関西電力管内で計画停電を実施すると脅しをかけ始めました。電力需給を検証する有識者会議で、節電の上積みなどを見込んでもピーク時に約15%不足すると指摘されたことを理由としていますが、こうした見積りは如何様にも操作できるので信用できません。予備の供給力を使えば充分凌げることは、周知の通りです。
原発再稼働に対する国民の反発は根強いので、計画停電に突入する可能性は充分あります。電力に余裕があるのに、そこまでやるかと思う人がいるかも知れませんが、昨年実際に関東圏で実施されていますし、今度は関西で強行して不便を強いるというシナリオが存在したとしても不思議ではありません。
関西には反原発のポーズを採っている大阪維新の会がありますので、彼らの国政進出を阻むためにも、電力不足は中々効果的な演出です。『週刊ポスト』2012年5月4・11日号には、経済産業省による謀略がすっぱ抜かれてています。
(http://www.news-postseven.com/archives/20120424_103843.html)
(前略) なんと経済産業省中枢が、7月に関西の大停電を目論んでいるという信じ難い情報を掴んだ。「梅雨が明けて夏を迎えた時、いまの供給見通しでは確実に関西で大規模な電力不足が起きる。関西の有権者は身をもって橋下の原発再稼働反対が無責任で迷惑な主張だと知ることになり、橋下ブームは一気にしぼむだろう」(同省幹部)
言葉こそ慎重だが、大停電を「橋下のせい」と結びつける論理は恐ろしい。実際には電力供給できても、経産省と関西電力が結託すれば、停電や節電令を現実にすることはいとも簡単だ。本誌・週刊ポストにそう語ったことを含め、経産省はこの「停電ブラフ」を隠そうとしていない。もちろんそれは橋下氏の耳にも届いており、露骨な脅しに怒り心頭に発したことは想像に難くない。
ある大阪維新の会関係者は、橋下氏が原発稼働問題にここまでこだわり、ついにはこの問題で「国民が民主党政権を倒すしかない。次の総選挙で代わってもらう」と倒閣宣言までしたのは、そうした背景があったからだと見ている。霞が関を敵に回すと、もれなく大マスコミの攻撃もついてくる、という構図もまた小沢氏のケースと同じ。
橋下氏は選挙中に親族の“スキャンダル情報”を流されるというネガティブキャンペーンの洗礼を受けたが、最近になって、政界関係者や捜査当局から、「急拡大した大阪維新の会の議員は玉石混交で疑惑の宝庫。カネや倫理上の問題が噴き出す」と、不気味な“予言”とともに具体的なスキャンダル情報がリークされている。すでに一部メディアは、そうしたリークに乗って維新幹部らの周辺取材に着手している。****
これは計画停電ではなく、いきなり大停電にして国民を懲らしめてやろうという話で、とんでもない目論見です。最後の手段としてこういうことも有り得るということを、我々は知っておく必要があります。昨年東電管内で行われた計画停電は、発表通り停電が行われずに混乱を引き起こしました。計画と実施の内容が異なっていたので、意図的な停電と変わりない状況となりました。今度は関西でこれをやろうというわけです。
こうした経産省の脅しに屈したのか、当初からの方針なのか、橋下徹大阪市長は、既に大飯原発再稼働を容認しています。毎日新聞は、4月26日付でこう報じています。(http://mainichi.jp/select/news/20120426k0000e040248000c.html)
大飯再稼働:「原発か節電か」橋下市長が住民に選択訴え
大阪市の橋下徹市長は26日、関西電力大飯原発3、4号機を再稼働しない場合の夏の電力需給について、「(需要の)ピーク時にみんなで我慢できるかどうか。府県民に厳しいライフスタイルの変更をお願いする。それが無理なら原発を再稼働するしかない」と述べ、「原発か節電か」の二者択一を住民に訴える考えを示した。
政府は今夏、猛暑で原発再稼働がない場合、関西電力で最大約19%電力が不足するとの見通しを示している。橋下市長は「産業には影響を与えず、家庭に冷房の温度設定など負担をお願いすることになる。安全はそこそこでも快適な生活を望むのか、不便な生活を受け入れるか、二つに一つだ」と話した。
橋下市長はこれまで安全性を確認する手続きが不十分なことを理由に原発再稼働に反対してきたが、「理想論ばかり掲げてはだめ。生活に負担があることをしっかり示して府県民に判断してもらう」と強調した。「理想論ばかり掲げてはだめ」と言っていますが、人気取りにために再稼働反対を言い出したのは当人ですから、呆れてものが言えません。
政治家には、自分の失態を平気で他人に転嫁する人が多いのですが、精神疾患の一つではないかと思います。まともな人だったら、反省して引っ込んでしまうでしょう。「橋下日記」の4月23日分に、「7時半 猪瀬副知事との会談について『電力使用制限令とか計画停電がどれだけ大変なことなのかお聞きした。関西の府県民はまだ分かってないかもしれないが、そうならないように知恵を絞り、新しい電力供給体制の第一歩を踏み出すのが政治家の役割』と述べる」とあり、東京都の猪瀬副知事に意見されたようです。猪瀬はもちろん、バリバリの原発推進派です。
こういう状態ですから、計画停電が実施されようがしまいが、脱原発・原発再稼働反対運動は押し潰されることでしょう。原発問題は、実際には核武装の問題なのですが、それを国民に知らせることなく(議論の対象にすることなく)、政府は再稼働を推し進めようとしています。
沖縄の米軍基地と同様、非常に根が深い問題で、本来なら国民的な議論が必要なのですが、政府は国民のための政治を行なっていないので、説明することなく支配者たちの意思を押し付けようとします。民主主義でも国民主権でもなく、GHQ占領時代と何ら変わりはありません。憲法論議が中々盛り上がらないのも、当然と言えましょう。
http://yokodo999.blog104.fc2.com/blog-entry-615.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK129掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。