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小沢元代表無罪 小沢氏「野田降ろし」へ 政権存亡かけた党内の主導権争い激化
2012年04月26日11時34分
提供:産経新聞
資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、民主党の小沢一郎元代表に無罪が言い渡されたことで、小沢氏が「復権」に向けて発言力を強め、「野田降ろし」の動きを加速させるのは確実だ。野田佳彦首相が「政治生命」を懸ける消費税増税関連法案の成立は危うくなるばかりか、政権の存亡をかけた党内の主導権争いが激化するのは避けられない。
輿石東幹事長はかねて、1審段階であっても無罪判決なら党員資格停止処分を前倒しで解除する意向を示しており、党役員会で協議することになる。幹部間には異論がくすぶっているが、処分解除が認められれば小沢氏は一気に自らのグループの勢力拡大と結束強化に走るとみられる。
小沢氏は消費税法案の採決時の造反をほのめかしているが、本音は採決阻止にある。採決を許し造反した場合、除籍処分になる可能性が極めて高いためだ。小沢氏の視線の先にあるのは党内での主導権奪還にほかならない。実際、小沢氏は「政権交代時の国民との約束を忘れた人が民主党を去るべきだ」と繰り返してきた。自身こそが「本家民主党」というわけだ。
小沢グループ内には「消費税増税の是非は(9月の)代表選でシロクロつけるべきだ」(側近)との声は強く、小沢氏自身も「天命ならどんな役割でもする。最後のご奉公をしたい」と自ら出馬する可能性を否定しない。もっとも、そのためには代表選前の採決を阻止する必要がある。
これに対し、首相は小沢氏が採決阻止に向けて圧力を強めてきた場合、自民党との連携を再び模索することになりそうだ。その際、法案成立と引き換えに衆院を解散する「話し合い解散」が再浮上する可能性があり、早期解散に抵抗する小沢氏との間で緊迫した攻防が予想される。
加えて自民、公明両党は小沢氏の国会招致を要求しており、自民党の茂木敏充政調会長も26日午前、記者団に「依然グレーであることは変わりない。これまで裁判中ということで国会(での説明)を拒んでいたが、改めて小沢氏に対する証人喚問を求めていきたい」と述べた。自公両党が「小沢招致」を「話し合い解散」の前提条件に据える可能性もあり、その場合、首相の判断が問われる。
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