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マスコミ、即ち大手5紙やNHKをはじめとするテレビ局が報道しないので、ネットからの情報になるが、4月20日に「小沢一郎政経フォーラム」が開催された。第1部は、日本BS放送報道局長鈴木哲夫氏の講演で、第2部が懇親会であったようだ。そのフォーラム後の懇親会での小沢氏の発言を、この懇親会に出席した人がブログに書き起こしている。下記はそのブログ(=かっちの言い分)からの引用である。
(今回)大臣が交代するとなると、野田内閣で5人となり、異例な状態である。これでは国民の信を無くす。民主党政権は、あと最大で1年半しかない。まだ1年半あるともいえる。野田執行部がもう一度思い起こして心を新たにして取り組めば、国民の皆さんもまた支持してくれると信じて、希望を捨てずに努力したいと思っている。
旧体制から批判され、批判に耐えて、攻められながらも、先頭に立って訴えて勝ちえた政権で、誰よりも、誰よりも民主党政権を本当に皆さんに支持してもらえるようにしたいという思いは、誰よりも強い訳です。政治は私のものでもないし、民主党のためでもない。政党のためでもない。本当に最後の最後どういう行動をとらなければならないか、判断しなければならない。自民党がだめで、民主党に替え、それもだめではどこも過半数をとれるところはない。大変な混乱状態に陥ってしまう。
そこにユーロの問題が起きる。政治経済、あらゆる混乱が起きる。北朝鮮も権力の継承がうまいっているかどうかわからない。中国では権力闘争が顕在化してきた。常任委員になろうという人が突然失脚するというのは、中国の歴史でもない。世界規模の問題がある中、何としても日本の政治だけは安定したものにしなければならない。そうしないとどうしようもない状態になる。私もそんなことにはならないように全力を尽くしたいと思います。(後略)(以上引用終り)
小沢氏は政権交代の原点に立ち返り、「国民の生活が第一」の政治を行い、国民の支持を回復する努力をすべきだと言っている。野田首相とその前の菅前首相も、国民が政権交代に託した思いを、平然と反故にした。だが、このフォーラムに参加して居る130人と言われる民主党議員(含む民主党離党議員)は、小沢氏と同じ思いなのであろう。多くの国民はそういう人たちを決して見捨てない。
小沢氏から、政権交代の原点を思い起こせと呼びかけられている野田首相。21日の毎日新聞朝刊によると、ワシントン・ポストのインタビューに応じ、「戦略は正攻法だ。政局に立たずに大局に立ち、ものを言い、行動することになる」と述べ、消費税増税法案成立への成算をこう表現したそうだ。野田首相の知的水準が低いのは、「大局」という言葉を知っていても、大局観が欠落していることである。
大局に立ち財政再建を見据える。ならば、その一戦略に過ぎない消費税増税だけ、なぜ、突出して走らなければならないのだ。「シロアリ退治」を手抜きし、長期デフレ経済下にある日本で、逆進性の高い消費税増税が優先されるのか。小沢氏が言うように、ユーロの問題から、政治経済、世界的に混乱が起きる可能性が高い今、日本の政治を安定させることが第一であろう。大局に立つとはそういうことだ。
処で、閣議決定された消費税増税法案だが、その決定のプロセスを見ると、民主党議員の多数意見を反映したものだとは決して言えない。採決すると反対が多数を占めるので、執行部一任という反民主的手段を講じた上に成り立っている。従って、消費税増税法案を強行するというなら、小沢氏が言う、「本当に最後の最後どういう行動をとらなければならないか、判断しなければならない」との段階に入る。
この言葉の本心が何を意味するのか分らないが、言葉の流れから言えば、党を割って出るのではなく「代表更迭」になる。政権交代に託した国民の思いを忘れたカナリアは、菅前首相と野田首相、そして彼らを支えた岡田副首相・前原政調会長以下の面々である。仮に「党を割る」とすれば、民主党から出て行くべきは、歌を忘れたカナリアたちである。
「まだ1年半ある」。国民の信頼を回復するに十分な時間だとは言わないが、「希望を捨てずに努力する」に値する時間である。
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?m=0&i=1
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