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最悪のオンボロ政府が存続していいのか この政権は国民生活を破壊する
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2012/4/20 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
野田政権は一体何をしているのか、震災復興、原発収束は一向に進まないどころか自分から国家崩壊の火種をまき続けている
発足から1年も経っていないのに、問責決議が可決される大臣は、これで4人目だ。これほど“失格大臣”を次々に生み出す内閣も珍しい。どこが「最善最強内閣」なのか。
前田武志国交相(74)と、田中直紀防衛相(71)への問責決議が、きょう(20日)参院本会議で可決される。
野田首相はゴールデンウイーク前後に内閣改造を行い、それに合わせて2人をクビにするつもりだ。しかし、このオンボロ内閣は、問題大臣2人を“更迭”すればどうにかなるレベルじゃない。政権としての機能を完全に失っている。
そもそも、財務大臣が安住淳(50)、外務大臣が玄葉光一郎(47)と、“重要閣僚”が、なにも知らない軽量のド素人なのだから、まともに政権運営できるはずがない。
「北朝鮮のミサイル発射への対応を見ても本当にお粗末でした。万全の態勢で臨みながら、官邸は大混乱に陥り、韓国国防省が8時に“発射”を正式発表したのに、8時9分に『発射を確認していない』と誤報を流している。北朝鮮が“発射する”と事前に教えてくれても対応できないのだから、不意打ちされたら絶対に対処できない。しかも、官邸と防衛省が責任を押しつけ合う始末です。野田内閣は一事が万事、すべてこの調子。レベルが低すぎます」(政治評論家・有馬晴海氏)
大臣が無能なうえ、野田政権が異常なのは、閣僚でもない左翼上がりの“黒幕”仙谷由人がすべてを決めていることだ。大飯原発の再稼働も、閣僚会議に毎回出席し、「ごちゃごちゃ言うヤツはいるが、今晩決める。あす枝野を福井にやる」と言い放ち、実際、仙谷の言った通りにモノが決まっている。この政権は、どう考えてもおかしい。
◆肝心の「震災復興」「原発事故」はヤル気ゼロ
しかも、民主党内は“内紛”に明け暮れ、真っ二つに割れている。ここまでヒドイ政権は、戦後初めてじゃないか。
だから、肝心の政策はなにも進んでいない。停滞している最たるものが「震災復興」と「原発事故の収束」だ。いま政治が最優先で取り組むべき課題が、「震災復興」と「原発事故の収束」なのはハッキリしている。
「この先、日本が浮上するか没落するか、すべては震災と原発事故の克服にかかっています。この難問を解決しない限り、日本の再生はない。ところが、野田内閣は能力も、ヤル気もないのだから最悪です。3・11から1年が過ぎたのに34万人が仮設住宅で暮らし、ガレキは93%が手つかずのまま。震災復興は、日本経済を上向かせる起爆剤になるのに、なぜ本気でやらないのか理解できない。総額19兆円もの予算を短期間で復興対策費として投入するのだから、知恵を絞り、上手に予算を使えば確実に景気を刺激します。なのに、機械的に予算をつけているだけです。原発にしても、あれだけの事故を起こしたのだから“脱原発”に踏み切り、新エネルギー革命、グリーンニューディールを進めれば、新しい産業を起こせるのに、大飯原発を再稼働させるのだから話になりません」(政治評論家・本澤二郎氏)
もともと民主党は、自民党ではやれない政治をやると公約していたはず。だったら、言葉は悪いが、3・11の後遺症に苦しめられているいまは、絶好のチャンスのはずだ。平時だと思い切ったことをやりづらいが、千年に一度の国難なら、前例を無視して“脱原発”でもなんでも、「エイヤッ」と政治主導で決められる。なのに野田政権は、なにもやろうとしないのだから、どうしようもない。
だいたい、副総理の岡田克也までが、自民党の歓心を買うために、マニフェストの“目玉”である「最低保障年金」の撤回を言い出しているのだから、この内閣はどうかしている。
◆消費税アップは百年の禍根を残す
野田内閣が最悪なのは、「震災復興」や「経済対策」など、やるべきことを何もやらず、「消費税アップ」や「TPP参加」「原発再稼働」など、やるべきではないことに血道を上げていることだ。
千年に一度の国難に立ち向かうどころか、「国家崩壊」の火種をまき続けているのだから、トチ狂っている。ただでさえ日本経済はデフレ不況にあえいでいるのに、消費税を10%にしたら大不況に陥るのは明らかだ。経済ジャーナリストの松崎隆司氏が言う。
「97年、消費税を3%から5%に上げた時、実質成長率は3・6%、株価は2万円と景気は悪くなかったが、それでも半年後には山一証券が破綻し、日本経済は暗転してしまった。肝心の税収も、所得税と法人税が落ち込み、97年に53兆円あった税収は、その後、一度も97年の水準を上回らず、2010年度は41兆円まで下がっています。景気が良かった97年でも日本経済を悪化させたのに、いま消費税増税を強行したら恐ろしいことになりますよ。心配なのは、消費税アップによって税収が落ち込み、その結果、もっと消費税を上げるしかない、という悪循環に陥ることです。いま必要なことは、デフレ不況から脱出するために、とにかく景気を良くすることです。もし、消費税アップを強行したら、100年の禍根を残しますよ」
野田首相が推し進めている「TPP」も、参加したら、日本の富をアメリカに根こそぎ収奪されることは分かりきっている。いったいドジョウ首相は、どこを向いて政治をしているのか。
◆正気を失い、正確な判断ができない野田首相
このまま戦後最低のオンボロ内閣を存続させたら、国民生活はトコトン破壊されてしまう。一刻も早く辞めさせないとダメだ。
政治ジャーナリストの泉宏氏が言う。
「野田内閣の最大の問題は、大臣がシロウトばかりのうえ、政権としての背骨や哲学、見識がまったく見えないことです。原発をどうするのか、震災復興をどう進めるのか、強いメッセージがなにもない。これでは役人になめられ、官僚主導になるのは当たり前です。野田首相は、財務官僚の操り人形になっている。官僚は、総理が『これが内閣の方針だ』と理路整然と説明すれば従うのに、組織の動かし方がまったく分かっていません。やはり松下政経塾の限界だと思う。政経塾OBは、ほとんど社会経験をすることなく議員になっている。社会人として組織に属したり、働いた実体験が乏しい。世の中を知らないのだから、一国のトップが務まるはずがありません」
人間、能力を超える役割を課されると、モノが見えなくなり、正確な判断ができなくなるものだ。国民生活を破壊する「消費税アップ」に取り憑(つ)かれている野田首相は、その典型だ。これ以上、正気を失った男に首相をやらせていてはいけない。
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