http://www.asyura2.com/12/senkyo128/msg/618.html
Tweet |
民主党との「連立離脱」を表明した国民新党の亀井静香前代表が、6日国民新党から離党した。それに先立つ5日、国民新党の国会議員6人が集まり、亀井静香代表が不在のまま議員総会を開催し、代表を解任した上、民主党との連立維持の決議をした。事実上のクーデターである。だが、国民新党に残った議員にはそのような意識は全くないようだ。彼らの行動は、人から後ろ指を指されるものである。
国民新党の国会議員は8名で、その内の6名が「連立離脱」に反対。従って多数決で決めるにしても、連立離脱派の代表と亀井亜希子政調会長を招集しない総会が果たして有効なのだろうか。亀井政調会長は自らのブログに、「そもそも議員総会は代表が招集するものなので、幹事長が招集して代表が不在の議員総会というのはあり得ないのです。議員総会ではないので私も出席していません」と書いている。
国民新党の党則には、議員総会の招集者についての定めがない、と産経ウエブ版が報じていた。だから幹事長が招集しても有効だと言うのが、クーデター派6名の言い分のようである。だが定めがなければ、何をしてもいいことにはならない。党則4条2項には「代表は、党の最高責任者であって、党を代表し、党務を総理する」とある。これに従うか、従来の慣行に従うのが正当な遣り方だろう。
亀井政調会長は「政党の代表変更届を亀井静香代表の許可なく、代表印を捺印して総務省に届け出た場合、これは『文書偽造』すなわち犯罪になります。政党交付金を受け取れば、『横領』が成立して更に罪は重くなると思われます。そんな犯罪の領域に踏み込んでまでどうして与党であり続けようとするのか、私は全く理解できません」とも書いている。亀井静香氏は、昔の仲間を犯罪者にすることを避けたようである。
どうして、犯罪になりかねないクーデターをしたのか。それは3月29日に亀井静香前代表が、野田首相と会談した後、亀井氏が「連立離脱」を野田首相に告げたことに始まる。この時点で、民主党と国民新党の連立が解消されたのだが、翌30日の閣議で、消費税増税法案の閣議決定を行ない、その閣議に出席した自見金融担当大臣に、野田首相が署名を求め、それに自見大臣が応じたことに帰する。
亀井代表による「連立離脱」後に、自見大臣はどういう立場で閣議に臨んだことになるのだろう。30日の時点では、国民新党としては消費税増税法に反対し、連立を離脱していた。これが政治的に正しい状態である。この時点で自見大臣は、たとえ消費税増税法案に賛成であっても、閣議を欠席するか、署名を留保するのが、政党政治家として取る正しい道であった。処が、月内に閣議決定を言う野田首相には、自見大臣にその道を選択させなかった。その余裕が無かったというのが本音だろう。
国民新党の議員が、党代表の「連立離脱」に反対を唱えるのは自由である。反対するがゆえに、国民新党を離脱し新しい政党を創り、その新しい政党を仮に「第二国民新党」と称して、民主党と連立を組むのも自由である。誰も反対はできない。だが、自見大臣も他の6人もそれをしなかった。そして議員総会でクーデターを行なった。
民主主義政治とは、正しい手順を踏んだ上での多数決である。処が、菅直人という似非市民活動家が首相になってから、それから踏み外したことが多すぎる。最近では、民主党政調会合同会議で、前原政調会長が法案の扱いについて、一任を取り付ける形で議論を打ち切ったことが挙げられる。採決すれば否決される。それを避けるために議論を打ち切って一任という言葉で誤魔化した。まことに非民主的な手法である。
岡田現副首相が幹事長時代、つまり菅首相時代も、同様なことが再三あった。執行部が進めていることが、党員の多数や国民の民意に沿っているとの確信があるならば、議論を尽くした後に、採決すればいいのだ。それが民主主義の基本である。処が、自らの利益を優先し、権力の座にしがみつくことしか考えていないから、菅にしても野田、岡田にしてもそれが出来ない。ただ権力を振り回すだけなのである。
おそらく、野田首相も自見大臣も、閣議決定を正当化するだろう。だが国民は、みんな見ていた。そして公党間の約束を守らない民主党に、「連立離脱」を告げた亀井静香氏に「正義」があることを知っている。だが、マスコミは自見大臣以下の6人も、このように仕向けた野田内閣も一切批判しない。ここに日本のマスコミの腐敗を見るのだ。今回のクーデター劇を是認する者には、民主主義を語る資格はない。
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?m=0&i=12
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK128掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。