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消費増税はこの国の重大な分かれ道 今、野田政権を潰さないと国民はどん底へ
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2012/4/6 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
政治的には国民無視のファッショ政治、経済的には大企業と金持ちのための庶民殺し
どんなに理不尽なことがあってもじっと耐える――。我慢や忍耐は日本人の美徳とされてきたが、権力の横暴まで見過ごす必要はない。
野田首相が狂ったように取り憑(つ)かれている消費増税を受け入れるのか、拒否するのか。それによって、この国の未来は大きく変わる。今は重大な分かれ道だ。
従順を是とする国民は「財政が厳しいなら」「社会保障は大事だ」と受け入れようとしている。テレビや新聞で繰り返し「必要だ」とやられると、「そうかな」と思ってしまう。右も左も賛成なら、しぶしぶ認めざるを得ない。そんなムードも支配的になっている。
騙(だま)されちゃいけない。増税が断行されると国民生活は砕け散る。破壊力はメガトン級。庶民の暮らしなど木っ端微(み)塵(じん)だ。神奈川大名誉教授の清水嘉治氏(経済学)が言う。
「いま消費税を引き上げれば、貧富の格差が拡大します。年間所得が200万円以下の貧困層はさらに増えるし、中小企業も生き残れません。購買力が落ち、消費が急速に冷え込むから、景気はガタガタ。ただでさえアップアップのところに増税はトドメの一撃となってしまう。明らかに間違った政策です」
実際、消費税が2倍の10%になれば、国民生活はメチャクチャだ。負担は低所得者ほど重い。消費税が収入に占める割合を見ると、年収1500万円以上は1・4%に過ぎないが、年収200万〜250万円だと4・3%と試算されている。税率が10%に引き上げられると負担も2倍の8・6%。1カ月分の収入が吹っ飛ぶことになる。
◆税収減り持ち出し増える消費増税の悪循環
しかも、この税金が怖いのは、上げると税収が減ることだ。税率が3%から5%に引き上げられた1997年の53・9兆円が、翌年は一気に4・5兆円もダウン。2010年度は42・3兆円と10兆円以上も減少している。
その一方で、歳出は78・5兆円から95・3兆円に増加した。入る分は減り、出る分は増える。悪魔のような税制だ。
「増税だけをやれば国庫負担は増えます。雇用対策、失業対策、中小企業対策などが重くのしかかってくるからです。これがまた財政を圧迫する悪循環。取りやすいからというだけで消費税に手を付けるやり方は、暮らしを台無しにする。年金や消費、雇用、金融など政策を総動員して景気を回復させるのが先決です。歳出の半分近くを国債で賄うのは問題としても、消費税だけで穴埋めできるものではない。経済対策をやり、税体系そのものにメスを入れ、財政のあり方も見直す。必要なのは、経済政策と税と財政の抜本的な改革です」(清水嘉治氏=前出)
政権交代を支持した国民が望んだのも、まさにこれだ。日本のシステムを根っこから変え、非効率やムダをあぶり出し、正常な姿にする。民主党は、「しがらみがないから改革ができる」などと豪語した。しかし、現状の政治はまるで違う。
ジャーナリストの斎藤貴男氏は野田政権の増税方針について、本紙コラムで〈弱いがゆえに過大な税金を召し上げられ、生存権さえ脅かされる人々など知ったことかということだ。一方で消費税とは労働力の非正規化に節税メリットを与え、輸出産業には巨額の還付金をもたらす仕組みでもあるので、これぞ国益だ、ぐらいの勘違いをしているのではないか〉と書いた。金持ちと大企業を利するために庶民を殺す――そんな選択がなされていいわけがない。
◆裏切り者の野田を証人喚問しろ
増税の容認は、国民無視のファッショ政治を承服することにもなる。政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「民主党は国民に“4年間消費増税をやらない”“まずはムダ削減だ”と約束して政権を奪取した。有権者はその言葉を信じて、1票を投じています。それなのに3年もたたないうちに“消費増税に命をかける”という首相が登場。党内に反対があっても閣議決定し、採決の際は党議拘束もかけるという。これほど国民を無視した政治も珍しい。有権者をなめています。バカにするなと言いたい」
国会は、巨額の年金資産をパーにしたAIJ投資顧問の浅川社長を詐欺だ何だとエラソーに追及している。むろん、これは重大な問題だが、民主党に詐欺をとがめる資格はあるのか。「国民の生活が第一」の約束を反(ほ)故(ご)にして巨額の負担を押しつけるのも、歴とした詐欺行為。役人をシロアリ呼ばわりし、「天下りを退治する」と言っていた野田こそ、証人喚問すべきである。「代表選で消費増税を掲げた野田が勝ったのだから、税率アップは当然」と正当化されても、国民が選んだのは「増税しない民主党」だ。「増税する野田」ではない。
法案を通したら信を問うなんて言い分もインチキだ。信を問うのなら、法案を通す前が当たり前である。
「法案は成立済みで、民主党も自民党も賛成なら、消費増税は争点にならない。解散・総選挙の意味はなくなります」(政治評論家・有馬晴海氏)
二枚舌で政権を奪って国民に意思表示させない。ヒトラーや北朝鮮もビックリの独裁政治である。
◆知的な戦い避ける知識層
野田政権を潰さないと、国民の暮らしはどん底だ。選挙まで無力化されれば、民主主義は死んだも同然。この国は存続の危機だ。
それなのに国民は、相も変わらずおとなしい。かつてこの国は、役人と軍部の暴走で議会が翼賛化、国民は塗炭の苦しみを味わった。そんな愚かな過去の歴史を熟知しているはずの知識層も沈黙し、傍観している。
「大手新聞やテレビは、むしろ増税に賛成しています。彼らは政府の応援団。良識ある発言をしようにも、反論する場所や機会は限られているのが現状です。これでは無力感が広がるし、増税反対の声もかき消されていく。物言えば唇寒しという思いをしている人たちもいるのでしょう。それでも、消費増税は黙って見過ごせるような問題ではありません。もっと重大視すべきだし、政府はおかしいと発信すべきです」(山口朝雄氏=前出)
権力に歯向かうのは骨が折れる作業だ。とりわけ財務省はやっかいな相手だ。唐突な税務調査でネチネチとやられたりする。
時代も逆風だ。同志社大教授の浜矩子氏(国際経済学)は「だれでも自由にモノを言えるツールの登場が、逆に“知的ひきこもり”をもたらした。ネットの発達で、だれがどこで何を言ったか克明にキャッチされ、攻撃されたりする。橋下大阪市長のように、批判した相手をツイッターで言いたい放題に罵倒する政治家もいます。そういう中でモノを言えば、ボコボコにされかねない。識者が知的な戦いを避けるようになっている」と指摘する。だが、それで言論が貝になるのなら、この国は終わりだ。知性が嫌がらせに屈するのなら、いつか来た道である。
国民生活を守る立場に立てるのかどうか。言論も重大な岐路に立たされている。
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