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亀井静香も大変だな。
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部屋に戻ったら、朝の5時にもなっていた。
連日の強行軍で、僕は、もう、フラフラ状態で、
ベッドに身を投げ出すなり、午後2時まで眠りこけた。
起きるなり、天敵「六甲」さんに向けてのシグナル日記を書き上げ、
それから降圧剤を飲み、
息抜きに『相棒』の再放送でも観ようか、と思ったところに、
新潟の85歳の方から電話が入った。
これで二度目の電話で、長電話の好きな田舎の老人なのだが、
僕のことを、
「ささがわさん。
ささがわさん」
と呼ぶ、なかなか愛嬌のある人なので、
15分ほど黙って話を聞いた。
まだ200人ほどにメールを送らなければならないのに、
時間がなくて、一向に進まない。
この週末に必ず送信しますから、待っていてくださいな。
まだ行き先が確定したわけではないが、
どうやら、僕の吾妻橋暮らしも、あと1ヶ月ほどで終わるみたいだ。
ぼくは阿呆な男であるが、
それでも、僕の身軽さや腰の軽さを必要とする<神>がいて、
もう残り人生も少なくなったので、その求めに応じてみようか。
という気になった。
ただ、
さすがに、世川の「尻の軽さ」を評価する声は、どこからもない。
それこそが僕の真骨頂であるのだが、
正当な評価を得ることが出来ず、世川行介、まことに残念である。
僕はこの1年間、一人の女に、
「太陽の下を堂々と胸を張って生きる男の姿の素晴らしさを見せてやる」
と宣言し、
そのとおりに生きてここまで来たが、
僕の思いや行動は、とうとう女の心を融かすことはなかったみたいだ。
それに関しては、忸怩たる思いもあるが、
人には人の世界があることなので、
それでよしとしよう。
国民新党の騒動がテレビで面白おかしく報じられている。
みんな適当な印象批評を言っているが、
何故、自見庄三郎たちの造反が成立できるのか、について、
誰も何にもわかっちゃいないな、と思った。
いつも書いてきたが、
国民新党という小政党は、
小泉純一郎の郵政民営化に対抗して、
「郵政業界」という一業界が創設した、この国では稀な業界政党だ。
これは、他にある理念政党とは、まったく成立事情が違う。
その経済基盤を支えてきたのは「特定局長会」で、
たとえば、
18000人の特定局長に、一人1万円の拠出を要請すれば、
一晩で1億8000万円が集まるのだ。
設立当初は、局長会は、郵政(=総務)官僚たちとは一線を画していたが、
郵政民営化以降は、局長会が弱体化し、
国民新党の政策には、官僚の意向が色濃く反映されるようになってきた。
「郵政民営化反対」では、官僚も特定局長も政治家も一致しているが、
他の政策については、必ずしも三者一枚岩ではない。
そうした時、代表であり集金力のある亀井静香の増税反対に造反するには、
どこかに強力な助っ人がいないと造反出来るわけがない。
と考えると、
自見庄三郎たちの造反のバックには、総務官僚たちがいる、
と見るのが妥当ではないか、と僕には思える。
財務官僚と郵政官僚とは、長く「犬猿の仲」で来た間柄だが、
今の政治状況の中では、消費税増税はすみやかに実施したいのが官僚意識だろう。
それに反対する亀井静香は、
官僚から見た場合には、
国民新党から追い出してもかまわない不要な政治家になった、
と見るべきではないか。
何故なら、
こんな異常事態が勃発したらすみやかな収束に奔走するのが官僚だ。
それが全くない、ということは、
総務官僚が収束に動かずに、亀井静香追放を黙認しているからだ。
亀井静香は、苦しい場所に追い込まれているな。
と思った。
僕は、細川非自民連立政権の時に、
彼が、野中広務と共に、連立潰しのために苛烈な公明党攻撃をやり、
連立政権を短期間でつぶしたのを、苦々しく見たので、
いま、彼が窮地に追い込まれようと、なんの同情心も持たないが、
亀井静香は苦しい場所に追い込まれたな、
と、それだけを思った。
世川行介放浪日記
日々の雑感。昔話。時事問題への言及。
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