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「民主主義が泣く」と書く「反小沢」社説の真意は?
http://60643220.at.webry.info/201204/article_1.html
2012/04/04 18:30 朝日新聞 読後雑記帳
野田政権のなりふりかまわぬ消費増税路線の先行きがあやしくなっている。小沢一郎氏の言動はぶれず、小沢グループの結束も固い。大多数の国民も黙って拍手をしているはずである。そんな状況に、マスコミは焦燥感をかくそうとしない。朝日新聞はついに「民主主義」なる錦の御旗を持ち出して小沢氏を批判し始めた。きょう(4日)の社説の見出しは「小沢流―民主主義が泣いている」。党内手続きを経て決められたことに従うのが民主主義のルールだ、と書いている。ずいぶん身勝手で乱暴な「民主主義」論ではないか、と呆れる。民主主義と党内民主主義、多数決原理と反対意見の尊重とをごちゃまぜにするのは、詐欺のようなご都合主義的論法だ。「そもそもの理念、公約に反するような行動をすれば別」と小沢氏がつけている留保を無視するあたりにも(一応は明記しているが)、ご都合主義の悪い癖がのぞいている。「反小沢」キャンペーンの常套句「政治とカネ」が使えなくなったら、こんどは「民主主義」ですか!? 民主主義が泣くというのなら、橋下大阪市長の新職員への訓示「みなさんは国民に対して命令する立場に立つ」はなんじゃらほい。
http://www.youtube.com/watch?v=eCNIK2QhwYk&feature=player_embedded#!
維新の会が動き出すと、民主主義が泣くどころか、民主主義が殺されてしまう。ところが民主主義には敏感なはずの朝日新聞は、橋下流は見て見ぬふりをし、こんなことを書いている。
(引用開始)
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小沢流―民主主義が泣いている 20102.4.4社説
西郷隆盛が好きで、大久保利通を尊敬する小沢一郎・民主党元代表は、リーダーシップのあり方を論じるのも好きだ。
みずからの政治塾での講義内容をまとめた06年の著書「小沢主義」に、こう書いている。「危機や難局に直面したとき、何よりも必要とされるのはスピーディな決断だ。ぐずぐずと合議に時間をかけ、日本的な『根回し』をやっているうちに危機はさらに深刻なものになる」
その10年前の著書「語る」ではこう述べている。「自分たちで選んだ総理なら、少なくとも任期中は総理のやりたいことをやらせるように協力するのが、民主主義のルールだと思う」
一貫しているのは、国民を率いる強いリーダーシップの確立をめざす姿勢だ。選ばれたリーダーがすべての白紙委任状を得るかのような主張に、私たちは与(くみ)しないが、小沢氏なりの思いは伝わる。
小沢氏は「そもそもの理念、公約に反するような行動をすれば別」との留保もつけるが、その発言からは「リーダーをいったん選んだ以上は、その人物の考える通りに任せる」という考え方が色濃くにじむ。
それが「小沢流」なのだとすると、消費増税に反発する現在の言動は、どうにも解せない。
小沢グループの約30人が政務三役や民主党の役職の辞表を出している。小沢氏らにすれば、政権交代した総選挙で訴えていなかった消費増税は公約違反なのだから、阻止に動いても「民主主義のルール」に反しないと言いたいのかもしれない。
確かに有権者や野党なら、なぜ増税が必要になったのかの説明を求めたり、批判したりするのは当然だ。
しかし、民主党議員は違う。
昨夏の代表選で、消費増税を訴えた野田氏が勝ち、首相に就いた。そして暮れの民主党案、3月末の政府案づくりでも、長時間にわたる論議をへて、手続きを踏んで、党として「消費増税」路線を明確にしたのだ。
結論を出したからには「首相のやりたい消費増税に協力する」ことこそが、政党として守るべき党内民主主義の最低限のルールである。
結論が不満だからといって、あえて党内に混乱を持ち込むやり方は、筋が通らない。これでは民主主義が泣く。
それに、広く国民にリーダーへの協力を求める小沢氏が、いわば身内の国会議員にリーダーへの同調を呼びかけないのは、どうしたことか。
小沢氏には、わかりやすい説明をしてほしい。
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(引用終わり)
毎度おなじみの小沢批判である。「小沢流―民主主義が泣いている」ではなく「野田流―民主党が泣いている」と書き直したほうがいい、と思いながら読み終えて、いつもとは違った読後感が残った。冒頭に小沢氏の2冊の著書からリーダーシップについての考えを紹介し、中段では小沢グループの考え方をきちんと要約している(政権交代した総選挙で訴えていなかった消費増税は公約違反なのだから、阻止に動いても「民主主義のルール」に反しない)。紹介と要約の分量たるや記事全体の3分の1を超える。これまで小沢氏の主張には聞く耳を持たず、伝えようともしなかった論説委員たちが、やっと感情論一辺倒の小沢批判から脱したということかもしれぬ。さらに、批判の口調は生煮えで、最後には、「わかりやすい説明をしてほしい」とお願い調になる卑屈さ。いつもとは違った読後感の正体はそういうものだった。
社説を仕切る論説主幹が4月1日付で交代したそうだ。新しい論説主幹は大野博人氏という。昨年9月、鉢呂通産相が放射能つけちゃうぞ発言で辞任に追い込まれた時、大野氏は論説主幹代理(当時)としてコラム「社説余滴」で、一連の報道を批判し、「メディアが騒動を肥大化し深刻化させた。残るのは政治とメディアへの不信感だけだ」と書いていた。リベラルなジャーナリストのようだ。その全文は、当ブログ2011年9月15日「何ともグロテスクな辞任報道」に引用してある。
http://60643220.at.webry.info/201109/article_3.html
論説主幹が交代し、論説委員室にも遅ればせながら政権交代の春が来た、のかどうかは知るよしもないが、いましばらくは社説から目が離せない。
<追記:一部に加筆しました 2012/4/4 22:45 >
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