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大岡政談−亀ちゃんの完封勝ち
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12/04/05 新党日本 田中康夫 :日刊ゲンダイ にっぽん改国
今回は、洞察力に富む亀ちゃん=亀井静香氏の完封勝ち。他方、鈍感力に富む面々は、公党代表が連立離脱を2日・2度に亘(わた)って首相公邸で通告の客観的事実の意味を、未だ認知し得ず。企業に例えたなら、合弁関係の解消を一方の代表取締役が宣告したのが3月29日夜半2時間8分間、翌30日早朝17分間のトップ会談です。
にも拘(かかわ)らず、執行役員である下地幹郎幹事長は、党所属8名の国会議員の6名が今回の消費税増税法案の閣議決定に賛成、と藤村修官房長官に伝え、それを「根拠」に自見庄三郎「金融担当大臣」の“花押(かおう)”は有効、と現時点で野田佳彦内閣は“御都合主義”(by共同通信)判断しています。
「代表は、党の最高責任者であって、党を代表し、党務を総理する」と国民新党の党則には明記されているにも拘らず・・・。況(いわ)んや3月25日付「ミキオブログ」は、「私達の党が代表の判断を尊重するという基本的な考え方には変わりは有りません。この消費税の問題で私共が多数決を取ろうと考えた事も有りません」と記しているのです。
徳川吉宗将軍の御落胤(ごらくいん)を自称した山伏・天一坊改行の跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)に周囲が翻弄された「大岡政談」を想起させます。
「郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案」は、当初の内閣提出“閣法”でなく、民主、自民、公明3会派が共同提出の議員立法。郵政改革に関する特別委員会の質疑で答弁に立つのも提出者の議員です。関係閣僚は政府の見解を問われた場合に答えるのみ。
即ち、3党が担保する「郵政改革法」という赤児は既に国民新党の手を離れ、成立へと向けて無事に旅立っているのです。なのに、法案成立を経て10月の4社化体制まで与党として見届けねば、と牽強付会(けんきょうふかい)な向きは、手掛けた事業が完璧に始動する迄、自分が役員として担当し続けねば成功しない、と転勤を拒んで駄々を捏(こ)ねる“モンスター・サラリーマン”。
嘗(かつ)て河野洋平、小沢一郎両氏の深夜の会談を取り持った土井たか子女史は、悪評紛々の「小選挙区制」に道を開いた衆議院議長として歴史に名前を刻みます。
社業=政権が安定せず、顧客=国民と乖離する惨状を憂慮し、2年7ヶ月前の「連立政権樹立に当たっての政策合意」に記した「消費税率の据え置き」を朝令暮改したなら貴方は“死出の旅”へと転落するぞ、と最後まで自党の代表が首相に諫言していたにも拘らず、土井たか子女史の二の舞を自ら買って出た面々は、嗚呼、親の心、子知らずです。
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