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株式日記と経済展望
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誰も指摘しないのが不思議なのだが、実は消費税より重要な法案がある。
特例公債法案である。これが成立しないと予算は成立しても執行が出来ない
2012年4月2日 月曜日
◆再編の幕開け 3月31日 田中良紹
http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/03/post_295.html#more
野田内閣が消費増税法案を国会に提出した事で与党は分裂模様である。それを見て嘆息する国民も多いと思うが、私はいよいよ政界再編の幕が上がったと思っている。
話は2005年に遡る。郵政選挙に勝利して巨大与党となった自民党は、自公体制を磐石にして長期政権を敷くため、小沢一郎氏が主導して実現させた小選挙区制を中選挙区制に戻そうと考えた。
絶頂期にあった小泉総理は中選挙区制の復活を公明党に約束する一方で、盟友である山崎拓氏に靖国問題で対極の立場を表明させ、民主党議員を巻き込んだ議員連盟を作らせた。それは1993年に小沢一郎氏らが自民党から飛び出し、細川政権を作って以来の政治体制を終らせ、自民党が主導して新たな政治体制を作る動きに私には見えた。
「2005年体制」と当時の学者はしきりに言った。それによると、「55年体制」は冷戦構造の中で自民党長期政権を生み出したが、それを壊した小沢一郎氏ら自民党脱党組は日本政治に混乱をもたらした。ところが05年総選挙によって自民党は再び巨大化し、小沢氏らの野党勢力を一掃した。そこで自民党を基盤に二つの政党を作り、それが政権交代する新たな政治体制が出来ると言うのである。それが実現すれば小泉氏は「日本政治中興の祖」になる筈であった。
ところが構想は2年後に破綻する。小泉後継の安倍政権が07年の参議院選挙で小沢一郎氏率いる民主党に敗れたからである。勝利した小沢氏はしかし民主党が自民党に代わって政権を担える政党とは思っていなかった。小沢氏が考えたのは自民党と民主党をいったん合体させ、その上で二つに分ける政界再編である。それが福田総理との間で話し合われた「大連立」であった。
「大連立」にはもう一つ目的があった。政党を二つに分ける前に、国家の基盤となる安全保障政策を同じにする事である。それが出来れば二大政党による政権交代はよりスムーズになる。だから小沢氏は福田総理に民主党の安保政策を飲むように迫り、福田総理も真剣にそれに応えようとした。歴史に「イフ」はないのだが、あの時「大連立」が実現していれば日本は確実に変わっていた筈である。
ともかく「大連立」は安保政策の転換と政界再編を実現しようとした。しかし民主党内の反発で不発に終わり、09年の総選挙で民主党は政権交代を目指す事になる。その選挙直前に「西松建設事件」が起きた。それがなければ小沢総理が誕生していた。
現役の政治家の中で政府の中心にいて消費増税に取り組んだ経験を持つのは小沢一郎氏ただ一人である。消費税増税の難しさを最も良く知っている。増税の意義をいくら説明しても、国民は消費税が本当に国民生活のために使われるのかを疑っている。自分にどれだけ利益になるかが分からない。
そこで09年の民主党マニフェストは国民に直接利益を与える所から始まった。その財源は行政の無駄を省く事で捻出する。行政の無駄を省くためには官僚との壮絶な戦いが必要だが、それを最低4年間はやり抜く。その上でいよいよ足りなくなればマニフェストでうたった政策をやめるか、消費税の値上げを認めてもらうかを選挙で国民に問う。民主党マニフェストを私はそのように読んだ。
一方で、野党に転じた自民党はひたすら民主党マニフェストを「バラマキ」と攻撃した。そして民主党が財政均衡を守らない政党である事を印象付けるため、10%の消費増税を参議院選挙のマニフェストに入れた。政策に責任を負わない野党だからこそ作れた選挙マニフェストである。ところが民主党の菅総理がそれに抱きついた。財務省の圧力があったのか、アメリカの圧力があったのかは知らないが、09年の民主党マニフェストとは違う事を言い始めた。
その頃私は「政界再編が準備されつつある」というブログを書いた。メディアは菅総理の「脱小沢」ぶりを強調し、民主党の党内対立を面白がっていたが、私には民主党が党内に二つの潮流を作り、民主党が主導する形で再編を始めようとしているように見えた。そしてその見方はその後も変わっていない。
そこで野田政権の消費増税である。野田総理は「不退転の決意」を強調するが、実現させる方策を全く講じない。そのくせ「今国会で成立させる」と事を急ぎ、しかもそれに「政治生命を賭ける」と言い切る。本当に社会保障のために消費増税をやると言うのならそんな言い方をする必要は全くない。無理矢理成立させようとすればするほど、逆効果となり成立は難しくなる。野田総理は一生懸命に成立を難しくしているのである。
野田総理の発言を私なりに解釈すると、長く総理をやらないという事である。法案が通らなければ総辞職か解散しかないが、解散に打って出れば選挙で負けるのは必定で、どっちにしても総理を辞める事になる。辞めずに済むのは自民党が野田政権に協力して法案が成立した場合だが、成立する前に選挙をすれば元の木阿弥になる恐れがある。選挙は増税が成立した後になり、そうなれば協力した自民党も選挙で勝つ見込みがなくなる。
なぜなら「消費税より行政の無駄を省け」と主張する地方首長の勢力が選挙に出ようとしていて、国民の人気は圧倒的にそちらに向かう。選挙になればその勢力と組む消費税反対派が選挙に勝利する可能性が高い。困っているのは実は自民党だと私は思う。自民党の中も次第に一枚岩ではなくなる。国民は民主党や国民新党の分裂模様に目を奪われているが、彼らはそれをあらかじめ計画してやっている可能性があるのである。
誰も指摘しないのが不思議なのだが、実は消費税より重要な法案がある。特例公債法案である。これが成立しないと予算は成立しても執行が出来なくなる。「ねじれ」だから常識的には成立しない。去年はそれを成立させるために菅総理が退陣と引き換えにした。今回も野田総理が自らの首を差し出すのか、それとも自民党と手を組んで切り抜けられるのか。それもこの政局に絡んでくる。
そして4月末の小沢裁判の判決次第で消費税政局の舞台はまた変わる。このように消費税政局は、公債特例法案、行政改革、一票の格差と選挙制度、小沢裁判などと複雑に絡まりあいながら最終的には政界再編に向かって進んでいくのである。
(私のコメント)
今日も政局がらみの話題になりますが、田中氏が指摘しているように、一番問題になるのは予算は成立させても特例公債法が成立しなければ予算が執行できない。数ヶ月はやりくりで公務員の給料も払えますが、それ以上になると公務員の給料も払えなくなります。消費税のゴリ押しで自分たちの給料が遅れれば自業自得で面白くなるのですが、その前に野田総理は辞任に追い込まれるだろう。
去年は、東日本大震災で菅内閣は数ヶ月長続きしましたが、今年はそうは行かない。野田総理の首を差し出す代わりに特例公債法を通すしかありませんが、その為に野田総理は岡田氏を副総理に据えたのだろう。その前に小沢氏の動きが気になりますが、自民党も民主党も同じ穴のムジナであり、解散総選挙は自民党も及び腰になっている。
橋下新党がどのような動きをするか気になりますが、時間が経てば経つほど橋下新党の選挙体制が固まり票は新党に流れるかもしれません。それに「みんなの党」や「公明党」が相乗りして三党で連立政権が出来るかもしれません。民主党も自民党も野党になるかも知れませんが、財務官僚の言いなりだからそうなってしまう。
新党政権が出来そうな形勢になれば自民や民主からの鞍替えが相次いで、現在の民主党や自民党は解党的大敗をきすかも知れません。新党がそれほど大勝しなくともキャスティングボートを取って主導権を取れば公務員制度改革は進むだろう。政局は流動的であり国民新党がまず割れましたが、野田政権が強引に予算を成立させても関連法案が通らなければ辞任するか解散になるしかない。
自民党も首相が務まるような人材がおらず、民主党も状況は同じだ。田中防衛大臣を見れば分かるように人は良いのだが政策がさっぱりで何でこのような人物が選挙で選ばれるのか分からない。野田総理も同じであり人は良いのだろうが、官僚を説得して自分の政策を打ち出すことが出来ない。自分の力が及ばなければ民間から専門家を付ければと思うのですが、それだけの人脈がない。
日本の選挙制度は先日も書いたような人物本位で選ばれる傾向が強くて、誰からも愛されるが政策がまるっきりだめと言う議員が多い。逆に専門知識が豊富な人は、どぶ板を踏むような選挙はしたがらないから落選しやすい。小選挙区制にして政権交代が起きてもやることが自民党と同じでは意味が無い。マニフェストを掲げても政権をとっても反故にしてしまっては政策で選んだ意味が無い。
小選挙区制になれば勝敗がはっきるするから、マニフェストを反故にすれば衆参で捩れることは当然起きる。結局は天下りの廃止も公務員制度改革も反故にしてしまったのだから、参院選挙で大敗するのは当然ですが、ねじれを解消するには衆議院を解散して再び信を問わなければならない。結局民主党が批判してきた事を民主党自身がやっているのだから救われない。
政界再編ということはずっと言われ続けていますが、自民党は耐用年数が過ぎた政党であり、民主党は野党の寄せ集めであり、政権をとっても守りに弱くて大臣は交代してばかりだ。野田首相も国際会議に出ても個別会談をしてくれる大統領もいなくて、誰とも会談せずに帰ってきた。首脳同士の会談は情報交換の場でもあるのですが、日本の首相と会談しても何の情報も得られないのでは誰も会いたがらないだろう。
菅前総理は中国の胡錦涛主席と会談するときにメモを読みながら会談した。胡錦涛国家主席は呆れ返って口をあんぐりと開けてあきれてしまった。ロシアの大統領と会談するときもバカにされっぱなしで会談は儀礼的なもので終わってしまう。これは菅首相ばかりでなく歴代首相がそうなのだ。直ぐに失脚するような首相に誰も会わないのは当然の結果だ。
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