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少し疑問が解けてきた気がするのだ。
AIJ投資顧問(東京)が預かった企業の年金資金の大半を消失させたことが明るみに出たのは約1カ月前だった。
このとき、私たちは「なぜ野放しにされたのか」と書いた。AIJのような不正業者に目を光らせるべき金融庁や証券取引等監視委員会に対してだけではない。企業年金基金を監督すべき厚生労働省の対応にも、疑問を感じたからだ。
その厚労省によると、全国の厚生年金基金に役職員として天下りした国家公務員OBが、1日現在で721人に上る。
厚労省と旧社会保険庁からが689人を占め、うち厚労省15人、旧社保庁368人が359基金に役員として再就職している。全国の厚年年金基金は581だから、その6割に在籍しているわけだ。
これの何が問題なのか。厚生年金基金が置かれている環境を見る必要がある。
企業の従業員の公的年金は、基礎年金の上に厚生年金が乗る2階建てになっている。この厚生年金部分の一部を国に代行して支給したり、独自に上乗せしたりするのが厚生年金基金である。
経済成長が続き、高金利の時代には国に収める保険料の一部を自主運用した方が得だった。だが、いまはどうか。超低金利で運用は難しい。そこで、2001年に厚労省が制度改革し、代行部分を国に返上できるようにした。すると、大手企業を中心に代行返上が相次いだ。
その結果、中小企業の業界団体などを母体とした年金基金などが残され、目標の運用利回りも年5・5%という超低金利時代には高いハードルが残った。
運用に苦しむ厚生年金基金に対し、高利回りをうたい文句に近づく悪徳業者も出てくることは当然予想できる。
証券取引等監視委によると、AIJが年金基金から受け入れた額は1458億円で、運用損は1092億円、現時点で返還可能な現預金は81億円だという。
経済が成長、拡大しているときはいざ知らず、停滞していたり、変動が激しい時期はプロの投資家でも大損する危険がある。監督官庁として厚労省は注意を促し、運用を厳しく監視する、そんな予防策を検討することもなかったのか。
年金資金に群がる人々。そんな連想が湧いたのは、衆院財務金融委員会で、AIJの浅川和彦社長や旧社保庁OBで年金コンサルタント会社経営の石山勲氏らが参考人として出席、釈明したときだ。
AIJからのコンサルタント料はいくらかと質問された石山氏は、人手がないので経理はAIJ側に任せており、自分の給与しか分からないと答えた。表向きは別々だが、実体は一つと感じさせる。
石山氏には旧社保庁人脈が連なる。その裏には厚労省も見える。天下り先を確保する意味で厚生年金基金を存続させてきたのではないか。考えすぎか。人手が足りず、手が回らなかっただけかもしれない。はっきりしているのは、被害者は保険料を払い続けた人々であることだ。
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