http://www.asyura2.com/12/senkyo128/msg/302.html
Tweet |
●「日本の黒幕は財務省である」(EJ第3271号)
2012年03月30日 :{Electronic Journal}
遂に民主党野田政権は消費増税の党内論議を前原政調会長が突然打ち切り、本日法案の閣議決定が行われる予定です。もちろん閣議決定が行われ、法案が国会に提出されても前途は多難です。
もし、衆議院でも民主党党内の増税反対派が50人以上反対に回ると法案は成立しないし、なんとか衆院を通過しても、参議院では野党多数で必ず否決されます。
そこで野田首相が期待しているのが自民党の賛成です。しかし党内をまとめ切れず、増税反対派が造反をしかねない状況のなかで、果たして自民党が野田執行部と組むでしょうか。
どの世論調査を見ても国民の過半数は増税には反対しているのです。そういうなかで自民党が野田執行部と組んで法案を通したとしたら、国民は民主党プラス自民党に「NO!」を突き付けると思います。国民は民主党がダメだからといって自民党に政権を戻す気はさらさらないのです。もはや野田政権は自民党そのものであり、そのため自民党と合体したがっているのでしょうが、そういう裏切りは国民は許さないと思います。
自民党は選挙に持ち込めば勝てると思っているのかもしれませんが、それは間違っています。そのことは、民主党の支持率が急落しても自民党の支持率が上がっていないのをみても明らかであるといえます。
自民党は2010年の参院選で「消費税10%」を掲げて選挙を戦い、国民の支持を得て勝ったと思っています。しかし、それは国民が増税を受け入れたことにはならないのです。そもそも野党の自民党がそういう政策を掲げても、その実現性は低いと思っているからです。
しかし、2010年の参院選のときは菅政権が唐突に同じ「消費税10%」を掲げて選挙に臨んできたので、そちらの反発が強く、自民党は漁夫の利を得たのです。同じ増税でも与党が掲げて選挙を行うと、実現性が高いので国民は反発するのです。
したがって、もし自民党が窮地に陥っている野田政権に救いの手を差し伸べるようなことがあると、国民の反発を買うことは必至です。そんな愚かなことを自民党はするとは考えられないので自民党としては身を切る努力が欠けていることなどを理由に、増税反対を貫くと思います。
さらに橋下大阪市長が率いる大阪維新の会の動向があります。
3月29日に橋下市長は、消費増税法案に関して次のように明確に反対を表明しています。
いかにも霞ヶ関が考えそうなことで、乗っかってはいけない。
財源確保は消費税を上げなくてもできる。
地方交付税と補助金を廃止すれば20兆円くらいになる。
消費税は、地方に回せばいい。
──2012年3月29日/夕刊フジ
それにしても、党内を分裂させてでも野田首相が消費税をアップさせようとしているのは、バックに控えている財務官僚がそうさせているのです。現在、野田首相を支えているのは、3つの勢力です。3つの勢力とは、第1は「財務省」、第2は「経団連」(大企業)、第3は「大マスコミ」です。
今回のテーマを通じて、財務省の正体をあらゆる角度から追及してきましたが、何がなんでも消費増税を前のめりで進める野田首相の狂気に満ちた立ち居振る舞いを見ていると、そうさせた財務省の力の凄さを感じます。
それにしても民主党の消費増税法案化の論議が続いている間の大新聞の報道は実にひどいものであったといえます。メディアの果たすべき役割は、現在の日本に本当に増税が必要かということを客観的立場に立って、あらゆる角度から分析して国民に知らせるべきなのにそういうことはネグレクトし、「民主党内の政局」として報道しています。民主党の増税反対派を「小沢系」と勝手にネーミングし、その反対がいかにすさまじいものかを伝えて、裏で煽っている小沢元代表を批判しているのです。
新聞も明確に増税賛成の旗を振れないのです。そのため記者クラブメディアは「小沢=悪人」を前提に、悪人である小沢の反対する増税は必要であるという論法で報道しているのです。つまり増税反対の小沢氏を批判することで、増税賛成を演出しようとしているのです。
それにしても野田首相は、財務相になる前は増税は絶対反対であり、マニュフェストにも「4年間は増税しない」と書いてあるのに、なぜ変心したのでしょうか。増税に反対している小沢氏の方が理屈としては正しいのです。
野田首相は渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長・主筆の主宰する山里会に招かれたとき、渡辺会長から「支援する」といわれて有頂天になり、従来の主張を180度転換してしまったのです。
今でも野田首相は、ときどき渡辺会長に電話しているようです。
今回のテーマ「財務省の正体」は、2011年11月7日から今日まで97回にわたって書いてきましたが、今回が最終回になります。その第1回は次のように書いてスタートしたのです。
いったい日本という国は、誰が治めているのだろうか。
その中心にいるのは誰か。
ここまで書いてきてはっきりしたことは、日本を治めているのは財務省であるということです。その力がどんなに強いものであるかは、昨年11月以来の野田首相の消費増税の進め方を見れば明らかです。野田氏は財務省に魂を抜かれています。
日本は官僚主導主義であり、すべてを官僚に握られて、政治家はその操り人間になっています。それが今回の消費増税論議で明確になったと思います。われわれは、橋下大阪市長の維新の会に期待するしかないのでしょうか。このままでは日本は完全に壊れてしまいます。
──[財務省/97/最終回]
≪画像および関連情報≫
●田村プランを財務省が黙殺する理由
何しろ100兆円分の外貨資産を運用するのである。運用の委託を受けるのは国内や米国の大手金融機関である。単純に米国債の売り買いを繰り返すだけの操作なのに、年間で数千億円の手数料収入が見込める。しかも、この運用委託契約は絶えず密室で行われ、金融機関との契約はガラス張りの構想入札ではなく、「随意契約」だという。この巨大利権に米国や日本の銀行大手が群がる。
そこで財務官僚は「天下り」などさまざまな見返りを受ける。 そんなおいしい利権を財務官僚が日銀に譲渡することばありえない。日銀官僚のほうは腹いっぱいだ。日常的な金融市場での資金取引を通じて全国の金融機関に君臨しており、天下り先に事欠かない。財務省の利権を奪ったら、どんな仕返しを受けるかわからない。
──田村秀男氏夕刊フジコラム/2011年3月22日
民主党内の消費増税法案化論議
元記事リンク:http://electronic-journal.seesaa.net/article/261126616.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK128掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。