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今回の橋下徹大阪市長が塾長を務める維新塾その中で発表されたレジメなるものを読み私なりの感想を書いてみたい。
八策ということから八つの項目があるが。それ等は現在の日本という国が置かれている現状を如何に打開していかなければならないという論点の展開から来ているものと言える。
そこから政治評論家である浅川博忠死はこう見るという文面があった。
〉不可侵ともいえる憲法9条に踏み込んだ橋下市長、この「維新八策」はどういった意味を持つのか。政治評論家の浅川博忠氏はこう見る。
「国のリーダーを国民ひとりひとりが決めるというのは、本来、民主主義社会では当たり前のことなんです。現在の議院内閣制は極めてわかりにくいものになっている。よい例が今の野田首相です。選挙で信任を受けることもなしに、いつの間にか総理大臣に収まりマニフェストにない消費税増税をやろうとしている。国民からすれば、頼んだわけでもないのになぜ?という疑問は拭えないでしょう。その点、公選制なら首相の執行権限、責任、任期が明確になり、行政の執行もスピーディになります」
(8)憲法改正
・憲法改正に必要な衆参両院の賛同を3分の2から2分の1に緩和
・首相公選制
・参院廃止を視野に入れた抜本改革
以上八策から一部を引用
ここでは八つの項目があったが(8)の憲法改正から始まる、首相公選制、参院廃止を入れた抜本改革等の項目だけであとの七項目はさほど必要ないものと感じる。なぜならこの中の首相公選制が国民の意思で強力な権限を持った首相の誕生となれば後から全てが可能になる項目だと感じるからだ。
そこで首相公選制が持つ意味を考えてみたい。
最初の発案した首相の公選制の中では天皇制については彼自身の考えとしてだろうか天皇は元首となっていた。
つまり首相は国民が選ぶ形の民主主義をとるが、天皇の立場は最初から元首という形になるという。
ここから考えられることは二つの危惧が考えられる。一つは国民が選ぶ首相は最大の権力を与えられたことになり、政策決定に於いても国民と直接対話が可能となりそこから日本の政治を動かせることになる。そして元首は天皇である。
かっての第二次世界大戦時に於いての政権と天皇の立場を思い出して欲しい。そこでは天皇の名のもとに国民は戦争に駆り出され「天皇陛下バンザイ」と叫び死に向かっていく教育がなされていた。私は戦前の人間として、また戦後の読み物から如何に無謀な戦いに天皇の名が軍部に利用されてきたのかを知る一人の人間である。天皇が最初から元首と決めてしまう橋下氏の考え方は過去の戦争の再現としてやがては国民はそのように教育されてしまう。
その中には国民が国民を監視していく秘密警察制度も含まれることになるはずだ。大阪の教育制度の中で国家斉唱時に起立しなかった教師は裁かれたというだけではなく、規律はしたが口を動かさなかった、つまり国歌を歌わなかった教師を他のものが監視をして、そのことで罰せられた。ここでは人が人を監視する、かっての軍国主義日本であり、ソビエト時代のロシアであり、ナチス時代のヒトラーであり、現在では北朝鮮がやはりそのように国民を監視している。
そしてもう一つの危惧は首相が国民から選ばれ、その首相を天皇が承認する。そこからもし天皇制反対の首相が国民から選ばれたとしたら、その時も天皇が承認するのであろうか。天皇制反対の彼が国民の意思の現れだとして天皇制を無くすことを公約にしていたとしたらそこには天皇制を支持する側と否定する側の戦いになるのではないか。
現在でも君が代を好ましくない国歌、日の丸をも好ましくないという人が日本にいるということを忘れないで欲しい。世界中で国民が進んで国歌・国旗を尊重しない国民性が日本にはある。それは第二次世界大戦で多くの人が犠牲となって無駄な死に方をしたという記憶が残っているからにちがいない。そのような記憶がまだ忘れられないものとして染み付いている日本人。また先進国で日本の国歌、国旗がなぜ強制力を持たせなければ使われない国として日本があるのかをもう一度考える時期に来ているのではないだろうか。
さらに憲法改正を現行の三分の二から二分の一にするという案、これでは憲法改正反対派と賛成派が二つの派に分かれ、国を分断し最終的には賛成派と反対派の武力解決に発展してしまう可能性が考えられる。そのことからやはり憲法を改正するなら国を二分する形ではなく国民の三分の二というある意味国民を説得することができるものが必要だと考える。
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