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野田佳彦首相は、消費税増税法案を3月中に国会に提出する姿勢を崩していない。そうしたなか、消費税引き上げに反対の意を唱える竹中平蔵慶応大学教授は、増税の前に政府はまず「異常な事態」を正す必要がある、と話す。ウォール・ストリート・ジャーナル日本版が聞いた。(以下、本人談)
日本経済のここ3年間の悪化には明確な理由がある。規制緩和の遅れなどの要因もあるが、むしろそれ以上に、やってはいけないような政策をやっているのだ。
たとえばモラトリアム法(中小企業金融円滑化法)。亀井静香氏が主導する形で(2009年12月に)施行されたが、典型的なポピュリズム政策だ。中小企業が返済の猶予を求めたならば、銀行は応じなければならない。罰則規定はないし、義務でもない。しかし、金融庁、政府に睨まれるのは銀行は嫌だから、実際、応じるわけだ。
返済猶予の申請件数は、なんと100万を超えた。潜在的不良債権は一気に1.5倍になったとの試算がある。つまり、これは不良債権の塩漬けだ。当面、目の前の人は助かるが、こんなことをやっていたら資金が有効に回らない。結局、経済をだめにした。
もう1つは(08年12月に創設された)中小企業緊急雇用安定助成金。会社が人員整理をしようとした場合、政府が補助金を出すから待ってくれ、しばらく抱えておいてくれというものだ。これは労働資源の塩漬けだ。必要なところに人材が回らず、生産性の低い部門に抱え込んでいる。それでは経済は成長しない。
同じように社民党の影響力が強かった頃に労働規制の強化に動いた。正規雇用にのみ重点を置く規制だ(注:労働者派遣法改正案。12年3月に衆院通過)。こうしたことがあれば、企業は人を雇えずに外に出て行く。
政策には2種類ある。「policy to help」と「policy to solve」で、目の前のことを助ける政策と、問題を解決する政策だ。「policy to help」がポピュリズム。民主党政権になってから、こちらに相当大きなウエートがかかっている。
こうしたことを止めれば、それだけで日本経済は普通に成長する。今は特殊な状況に置かれているとの認識が必要だと思う。このように異常なことをやっておいて、そのまま増税する、消費税を引き上げるということに、私はまったく賛成できない。
記者:山口 肇
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