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小沢裁判の最終弁論を新聞各社はどのように報道したのだろうか。毎日新聞が、珍しく20日の社説で19日の小沢公判を取り上げた。社説が論説委員の総意だとするなら、論説委員の見識の無さに呆れる内容である。小沢事件の本質は、検察が国家権力を行使して、民意を歪めようとした事件である。真のジャーナリストなら、公判を通じその事実に気付くはずだ。それに気付かない鈍感さに驚きを禁じえない。
社説の内容は、捏造捜査報告書のことが主である。まず、これまで朝日や読売が報道し、毎日だけが全く報道しなかった市民グループによる田代検事の刑事告発について「捜査を尽くすのは当然だ。だがそれで足りる問題ではない」とアリバイ作りをしている。だが、捜査報告書の捏造について、検察の責任は極めて大きいと書きながら、「検察は虚偽記載の経緯をしっかり検証・公表すべきだ」としか書いていない。
小沢氏が最終意見陳述で、「法の下の平等」「推定無罪」「証拠主義」は法治国家の大原則だと述べた。民主主義にとって重要なこの指摘に関する論評は全くない。小沢氏の陳述に応じた箇所を強いて取り上げるなら、「検察が検察審査会の起訴議決を誘導したとの元代表側の指摘にも正面から応えてほしい」という一節だけである。そして、相も変わらず「道義的責任」と「説明責任」を書いている。
社説にはこう書いてある。「刑事責任と政治家としての道義的責任は、切り分けるべきだ。だが、法廷での元代表の発言などを通じ、改めて国会の場での説明責任の必要性が示されたことは指摘しておきたい」。検察の「妄想」から始まった刑事事件の道義的責任とはいったい何だ。道義的責任があるのは、「妄想」捜査を許した検事総長や地検の検事正であり、裏付けも取らずに「妄想」を報道したマスコミだろう。
処で、小沢事件ではしばしば「説明責任」という言葉が使われているが、どういう意味で使っているのだろうか。おそらく「説明」と「責任」の単純な合成語か四字熟語のつもりだろう。だが政治用語の「説明責任」は、英語の“Accountability”を邦訳したものである。本来の意味は、国民の税金を使った官僚が、その税金の使途を、国民に対して説明する責任があるという意味である。
一連の小沢事件について「説明責任」を言うのなら、先ずは東京地検特捜部が、検事と検察事務官を100人も動員し、約2年間、50社のゼネコンなどを捜査したその費用の使途について説明することが第一となる。百歩譲って、マスコミや自民党議員などが軽々しく使う「説明+責任」だとして、小沢氏に何の説明を求めるのだろう。また、「妄想」で公訴されたことのどこに「責任」があると言うのだろう。
毎日の社会面では、社会部記者が「4億円の疑問が解消されていない」との趣旨の傍聴記を書いている。これからして、毎日は4億円の原資の説明を求めるのだろうか。小沢氏は公判で4億円について述べた。それは2年前の検察による取り調べ後の記者会見で、氏が説明した内容とほぼ同じであった。それを報道しなかったのはマスコミである。逆にマスコミには、「報道しなかった」理由を説明する責任がある。
一連の小沢事件で「説明+責任」が求められるのは、第一に検察である。説明すべきことは明々白々だ。まずは「妄想」の動機であり、次に憲法で定められた「法の下の平等」に反する訴追をした理由である。主権者の代表である国会議員に対し「全面戦争」を仕掛けたのは、一行政組織の検察であった。その戦犯を追及するため、国会は現・元検事総長を証人喚問すべきだ。それが国民の代表として、最低の義務だろう。
次に「説明+責任」が求められるのはマスコミだ。一連の捜査関連の誇大妄想的報道を一々挙げ求めるとキリがない。そこで筆者は皮肉を込めて、マスコミには次の説明責任を求める。本件に関しマスコミ各社の有力論説委員が、官房機密費を受け取った疑惑がある。受け取っていないと言うのなら、客観的証拠を示すべきである。さて、このような「悪魔の証明」に近いことを求めていたことに気付くだろうか。(笑)
毎日新聞の社説以外にも、19日のマスコミ報道で、依然として「説明責任」と宣たまわったキャスターやコメンテーターが居たようだ。こういう発言をはじめ、マスコミの恣意的な報道が、大善裁判官をして、変な決断をさせる「きっかけ」にならないようにしなければならない。それが出来るのは、今のところネット社会だけである。真の民主主義を手にするには、国民一人ひとりが目覚める以外にはないのである。
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?m=0&i=12
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