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日本の中枢 小沢一郎の言動に固唾を飲み、路傍の石と化す
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2012年03月20日 世相を斬る あいば達也
今夜は漠然と我々の国家のことを感じてみようと思う。考えると云う程大袈裟なものではないが、国家を考える時、あらゆる状況を微に入り細にわたり具体的に検証する必要はないだろう。漠然とランダムに思いを巡らす方が、正解に近づくことが出来るような気がする。多分、このような感じる事が“空気”に該当するのだろう。勿論、あくまで筆者の立ち位置における“空気”なので、すべての人に当て嵌まるわけではない。
09年の民主党による“政権交代”は、現状国民に公約した事が殆ど頓挫し、その醜態を晒している。このことは、民主党政権の体たらくと、ひと言で片づけるのは簡単だが、そう単純でもないのだろう。政権交代の意義は、長期政権による政治の堕落とか、陳腐とか、腐敗を防ぐ役割を期待されたのだが、その期待は、日を追うごとに影を潜めた。それでは、国民が思い切って、民主党と云う青二才軍団に政権を任せた意義が、悉く裏切られたのかと云うと、そうでもない。
勿論、当初の政権交代の意義は失われたのだが、異なる国家の病巣がつまびらかになったと云う意味では、充分に意義があったと解釈する。先ずは、政権交代の直前に起きた、当時民主党代表であった小沢一郎への東京地検特捜部のいきなりの捜査と、いきなりの大久保公設秘書逮捕と云う重大事件だろう。この事件の経緯は省略するが、本日検察審査会による強制起訴で刑事被告人にされた法廷の最終弁論の最後に行われた、小沢一郎の被告人意見陳述を参考に載せておく。(産経の記事なので、幾分余計な感想が入りこんでいる(*《》内が産経の観察眼)が、無視して読んでいただこう。産経に敬意を現す意味で、此処では削除せず、ソックリ抜粋を掲載)
≪ ……被告「5カ月前、私は指定弁護士による起訴状に対し、次のように申し上げました」 《そして、初公判で語ったことを再び繰り返し主張する。特捜部の捜査は政権交代を目前に、民主党代表だった自分を政治的・社会的に抹殺することが目的だったこと▽検察による議会制民主主義の破壊行為であること▽罪に問われる理由がないこと−などをとうとうと語り、「これまで15回の公判を経て、ますます鮮明になったと思います」と強調する》 《そして、政治資金規正法の制定以来、これまで政治資金収支報告書に間違いや不適切な記載があった場合、実質的な犯罪を伴わない限り、「検察のいう虚偽記載」を含めて、「例外なく全て、報告書を修正することで処理されてきました」として、検察批判を展開する》
被告「(前田恒彦元検事が法廷で)『これは特捜部と小沢の全面戦争だ。小沢を挙げられなかったら特捜部の負けだ』と言われた、と証言したように、推定無罪どころか、最初から『有罪ありき』の捜査、立件でした」
「形式的には証拠裁判主義に則って、私を2度不起訴にしておきながら、その実、不当・違法な捜査で得た供述調書と、『小沢有罪ありき』の捜査報告書を、東京第5検察審査会に提出することで、同審査会の議決を『起訴議決』へと強力に誘導しました」
《そして、◯◯検事(法廷では実名)が、石川議員が供述していない事実を捜査報告書に記載し、検察審査会に提出したことについて、批判を連ねる》
被告「その悪質さは、厚生労働省元局長、村木厚子氏の虚偽公文書作成事件で前田元検事が証拠を改竄した事件を上回るのでないかと思います」
「仮に、それら捜査報告書と供述調書が他の政治家に関するものであり、かつ私がそれを審査する検察審査員の一員だったとしたら…」 「私も『起訴議決』と誤った判断をしていただろうと思うほど、強烈で執拗な工作であります!」
《自分ですら誤った判断をしただろうと推察する小沢被告。さらに検察批判を強める》
被告「検察の手法には、司法の支配者然とした傲慢ささえうかがわれます!」 《「傲慢」 にアクセントを置き、声を荒げる。力みすぎているのか、胸の前で両手で持った紙の束が震えている》
被告「事実、東京地検は公判開始の9カ月も前の昨年1月に、○○検事ならびに特捜部副部長による捜査報告書の虚偽記載の事実を把握しておきながら放置、黙認し、指定弁護士にも裁判所にも、私の弁護団にも一切伝えなかったと報道されています」 「とくに指定弁護士が強制起訴手続きを行う前に、その事実を把握していたのに指定弁護士に知らせなかったのは、言語同断であると思います」
《そして再び語気を強める》
被告「野党第一党の代表である私を強制捜査することで政権交代を阻止しようとし、政権交代後は与党幹部である私を強制捜査、強制起訴することで新政権を挫折させようとした」 「検察は2年間もの長きにわたって、不当・違法な捜査を行い、強力に政治への介入を続けました」 「それはまさに議会制民主主義を破壊し、国民の主権を冒涜、侵害した暴挙というしかありません」
《そして、検察審査会の起訴議決について は、東京地検が捏造した違法不当な供述調書と捜査報告書に基づく「誤った判断」と指摘し、「その正当性が失われたことが明白」として改めて主張する。声は大きいままだ》
被告「私にはいかなる点でも罪に問われる理由はありません。私は無罪です」 《そしてもう1度繰り返す》
被告「私にはいかなる罪にも問われる理由はありません。政治資金規正法の言う『虚偽記載』に当たる事実はなく、ましてや私が虚偽記載について元秘書と共謀したことは絶対にありません」
《無罪を主張した小沢被告はさらに続ける》
被告 「東日本大震災からの復興は丸1年経っても本格化するに至らず、福島第1原子力発電所の事故は依然として収束の目途すら立たず…」
《さらに、円高による国内経済の不安、欧州の金融危機による世界恐慌の恐れなど世の中の問題を次々と挙げ、「立て直しは一刻の猶予も許されない」と危機感をあらわにした》
被告「そのためには、検察、法務官僚による政治の壟断(ろうだん)に即刻終止符を打ち、速やかに政党政治に対する 『国民の信頼』を取り戻して、議会制民主主義を機能させねばなりません!」 「裁判長はじめ裁判官の皆様におかれましては、見識ある公正な ご判断を下されるようお願い申し上げ、私の意見陳述を終えます」
《小沢被告はこう述べた後、裁判長らに「ありがとうございました」と大声で礼を述べ、深く一礼して席に戻ると、大声を出し声がかれたのか、右手で喉をさすっていた。判決は、4月26日午前10時から言い渡される》 ≫ (産経新聞抜粋)
産経らしく、大変小沢一郎への悪意に満ちた“解説・観察付き”なのが腹立たしいが(笑)、小沢の意見陳述としては、一番詳細なのであえて掲載した。ぼんやり09年の政権交代の意義を語る冒頭に、この小沢の意見陳述を披露したか?賢明な読者の皆様は、筆者の言わんところに薄々お気づきになったと思われる。我々の多くは、小沢一郎にまつわる事件やその後の民主党政権の稚拙な政権運営に苛立ったわけだが、それもこれも、すべての始まりがこの事件に端を発しているからである。
“うっかり政治主導なんて言うんじゃなかった”枝野幸男が、菅政権で幹事長だった時、地元で漏らした言葉だ。この言葉に象徴されるように、小沢を除く殆どの民主党議員は、実は政権運営をまったく知らなかった。おそらく、鳩山由紀夫も知らなかった。民主党で、唯一政権運営を知っている小沢一郎さえ排除すれば、民主党政権など怖くない、と云うのが当時の勢力だった、自民党、公明党、霞が関、東京地検特捜、経団連、マスメディアなどだった。
たしかに、小沢一郎は時の流れで、鳩山を代表に据え、政権交代をなし得たが、既存の権力構造の思惑通り、政権におけるに地位を岡田等によって剥奪された。この小沢一郎にまつわる一連の政治・行政・司法との関連性を観察していくと、日本の病巣が見えてくる。これらの病巣を抉り出さない限り、国民が何を望もうと、政治家が何をしようとしても、元の木阿弥になる事が判った。これは政権交代があったからこそ、明確に判った事である。その意味では、鳩山、菅、野田の面々は、幸か不幸か、日本の病巣の全貌を浮かびあがらせてくれた功労者でもある。(笑)
当時与党であった自民党と漆間巌、森英介法務大臣、東京地検特捜部のトライアングル体制が、小沢事件を捏造した。此処で主役は官僚の代表・漆間巌と法務省と検察庁と云う関係だ。麻生や森の役目はたいした意味を持たないだろう。あくまで主役は霞が関官僚と検察だ。そこに記者クラブ育成器で育ったマスメディアが連なる。その上更にだ、小沢の秘書であった石川議員の裁判においては「ミスター推認・登石裁判長」と云う流れまでが見えてきた。此処から「最高裁事務総局」と云う存在がクローズアップし、裁判官の独立性を完璧に封じる統制司法なるものを演じさせている実態を我々は目にすることになる。
勿論、これだけではない。鳩山首相時代には、普天間基地移設に関連し米軍海兵隊基地を、“最低でも県外、出来れば海外”を潰しまくったのが、外務省であり、防衛省だと云う事実が判明している。これも霞が関官僚のなせる業である。当然のようにマスメディアは、霞が関の“金魚の糞”の如く、常にツキマトイ、霞が関の意のままに生きる事を使命としている。おそらく、この沖縄基地問題には、産軍複合企業やゼネコンの利権も大いにかかわっている事が判明した。
財政再建問題では、消費増税を4年間は行わないと主張した鳩山が国税、検察の故人献金問題で追い込まれ、辞任に至ったのだが、此処にも財務省と云うミスター霞が関が登場する。此処では検察はオマケかもしれない。鳩山を引き継いだ菅に至っては、唐突に“消費増税”と叫び、次には“TPP平成の開国”と叫び、ほぼ民主党を政権を持つ野党状態に追い込んだ。これも、外務省、経産省と云う霞が関が顔を出す。野田は、これら一連の流れの総仕上げを任されたわけだが、事実その命令に従順に従い、“不退転、待ったなし”と叫んでいる。
少々長くなってしまったので、その他は端折らせて貰うが、斯く斯く然々において、日本の病巣のNO1は霞が関と云う事が判明した。そうそう、失念するところだったが、今回の東日本大震災及び原発事故を通しても多くの事を学んだ。一見識者面をした、無能者集団が原発学者だった事が判り、電力会社なぞと云うものは暴力団とほぼ同等の倫理観の大企業だと云う事が判明し、総合エネ調などの議論を通し、命よりエネルギーだと平然と云う経済界や金融界の面々を観察する事が出来た。また、再生可能エネルギーが育たないのは、そのアビリティが不足なわけではなく、その育成を阻止する霞が関及び経済群が存在していることも判明した。
日本の病巣NO1:霞が関、NO2:検察庁・最高裁事務総局、NO3:経団連を中心とする銭ゲバ集団、NO4:マスメディアとそれに巣食う識者・評論家・文化人。NO3とNO4は順序が逆でも良いようだ。どうも並べて気づいたのだが、どの集団も小沢一郎が実権を握る政権をつくられたら、生死に関わる群れ達である。実は、現時点でも日本の政治は小沢一郎を中心に回っている。多くの既存勢力は、それを認めたくないだろうが、消費増税にせよ、TPPにせよ、普天間移設、尖閣列島問題せよ、民自連立にせよ、小沢一郎を意識して回っているのだ。ただ、マスメディアは触れないよう触れないよう、遠回りして避けているだけだ。今、心ある賢者は、小沢一郎だけを見つめておけば良い事を知っている。多分、霞が関もマスメディアも政治家も、小沢の一挙手一投足を固唾を飲んで見守っている。
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