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民主党の中川少子化相が、移民を考えるべきと発言したと報道されているが、先日のノルウェーの殺傷事件を見ると、必要な時は労働者として重宝するが、景気が悪くなり、いらなくなると、国内労働者や若者との軋轢から、多くの問題を引き起こし、暴動や犯罪などに結びつくことも少なくない。必要な時だけ受け入れ、いらなくなったら帰ってくれとは言えない問題を、抱えることになる移民の受け入れは、人間として、傲慢さと身勝手さを表現しているだけで、政治家として、この国をどうするのかと考える工夫に欠ける、政策であると思う。折角、技術を国家の中心として工業化を目指したこの国で、技術によって打開する方法を考え、政策化することが大切ではないのかと思うのである。
明治維新で、中央集権の国家が生まれ、廃藩置県と中央の富国強兵政策によって、軍事費を捻出する増税が行われると、江戸時代に各藩で行われていた産業振興策は、拡大再生産の資金さえ中央に奪われ、急速に地方が劣化していったのである。そのため、地方の次男三男は、食い扶持を求めて、ハワイやアメリカやブラジルなどに移民させられて行ったのである。故郷を追われるように離れ、荒れ地の開墾や低賃金の奴隷のような生活を強いられたのである。この苦しみが、日本中の農村に存在していたのと同じくらいひどいものであったことが、想像されるのである。それが、女工哀史や蟹工船で表現される、日本の現実であったと思うのである。
同じ苦しみを味わうなら、家族がいて、親戚があり、助け合って国内にいた方がどれだけ良いか解らないと思うのである。本人が移住を望むならまだしも、国家的事業として移民を取り組むことは、政治の無能を示しているとしか言いようがないのである。
折角、産業が育ち、外国の産業の進歩を前に、封建的な藩体制の煩わしさから解放され、物資が自由に日本中を行き交い、不自由な封建制度を打ち破りながら、禁門の変で苦渋を味わった長州閥が、新たな支配者として、権力を保持しようとした結果、少数による専制的色彩の濃い政治が、地方産業を切り捨て、中央主導の官僚的経済政策が、地方を疲弊させ、多くの移民を出し、日本軍国主義へと突き進んでいったのである。まさに、坂本龍馬さえ暗殺し、大久保も殺し、西郷を追いやり、禁門の変で味わったその後の苦渋を、長州閥の怨念にした明治政府の能力は、旧幕藩の才能さえ利用しようとした坂本龍馬らの人間性の確かさと、能力の高さを、喪失して、偏った中央集権政府ができあがったのであり、その結果として、農民の貧困からの移民政策であったと言わざるを得ないのである。
そういう意味で、人間の苦しみや、生きることへの思いやりを欠いたような移民受け入れ策は、断じて許すことが出来ないのである。その前に政治家としてなすすべはないのかを工夫し、創造し、政策化すべきである。ロボット開発や新たな技術開発を通して二度と悲惨な移民政策を世界のどの国にも味わってもらいたくないと思うのである。ましてや、他国に移民を要請するなどと言うような横柄さ、傲慢さを、絶対に行わないような能力のある政治を構築してもらいたいものである。それが、世界中に日本の確かさを、信頼を、そして、日本の商品を信頼というブランドで飾ることの出来る道へと繋がってゆくのである。人の苦しみや思いに心を寄せることの出来ない安易な政策は、そういう商品しか出来ない国家に繋がるのである。それが日本没落への道である。
http://su13.exblog.jp/14734732/
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