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2012年3月17日 (土)
2年も先の単なる増税をいま決める理由は皆無
民主党の消費増税法案の党内意見集約が難航している。
当然のことだ。
野田佳彦氏は年末の素案決定、年明け後の大綱決定まで、熟議を重ねて民主的な手続きを踏んで対応してきたと述べるが、相変わらずのうそつきだ。
平気でうそをつけることが、この人物をまったく信用できないという事実を端的に物語っている。
素案も大綱も、民主主義の正当な手続きを踏まずに執行部が独裁的に決定してきているからいま紛糾しているのだ。
年末の素案、年明け後の大綱決定の際に、野田執行部は、正当な多数決採決を行ったのか。行っていないではないか。
反対が多数であったから、あえて多数決を採らず、執行部一任を提示し、一部の議員が拍手したことをもって「決定」と呼んできただけにすぎない。
それでも、野田氏が推進する消費増税提案そのものに正当性があるなら政権が政権の命運をかけて取り組むことを理解できないわけではない。
しかし、野田内閣が提示する消費増税提案は、あらゆる角度から見て、まったく正当性のないものである。正義も大義も合理性もない。
重大な瑕疵が三つある。
第一は、野田内閣の消費増税提案が民主主義の根本ルールを踏みにじることだ。
野田氏は国会答弁で、2009年民主党マニフェストに2014年以降の消費増税をやらないと書いていないことを根拠に、マニフェスト違反でないとの強弁を続けている。
しかし、本当の問題は「2014年以降の消費増税」ではなく、「シロアリ退治なき消費増税」なのだ。野田氏は「シロアリ退治しないで消費税を上げるのはおかしいんです」とは言わなかったか。
野田内閣はシロアリ退治をまったくやっていない。やっていないどころか、シロアリ王国の息子を消費増税担当副総理に起用したほどだ。
第二に、社会保障・税一体改革の看板を掲げながら、社会保障改革については、何も具体的に決定していないことだ。「一体改革」ではなく「単なる増税」である。
こんなことで主権者国民が同意すると思ったら大間違いだ。
現に各種世論調査は消費増税提案が主権者国民から否定されている現実を示している。
第三は、野田内閣の消費増税が日本経済を間違いなく破壊することだ。過去の超緊縮財政の歴史を調べれば分かる。経済成長維持なくして財政再建は絶対に実現しない。同時に、経済成長への配慮なき緊縮財政は、経済を破壊して国民を意味なく苦しめる結果をもたらすだけだ。
民主党内の論議では景気条項に関心が集まっているが、これは、消費増税を白紙に戻すための算段である。名目3%、実質2%成長というハードルの設定は妥当だろう。
だが、このハードルだけでは不十分である。
増税実行の場合、必ず、そのデフレ効果を相殺する景気拡大政策の発動を義務付けることが必要だ。景気条項だけでなく、増税と同規模の景気対策を併せて実施することを法案に書き込む必要がある。
要するに、現段階での消費増税提案は時期尚早なのだ。
いまから、2014年の税制改正を決める意味は皆無だ。
2013年が終わるまで2年の時間がある。この時間をフルに活用して、景気回復とシロアリ退治の実績を積み重ね、社会保障制度の抜本改革の具体像を明確に国民の前に示すべきなのだ。
その間に必ず選挙がある。選挙に際して、それまでに積み上げた実績を踏まえて、消費増税なりなんなりの提案をマニフェストに盛り込めばよいのだ。
仮に税制改正を実施する場合でも、2013年年末の税制改正で決めれば時間的に遅れることもない。
その時点の経済情勢を勘案して、2014年からの実施がよいのかどうかを国会が判断すればよい。
2年も先のことをいま決める意味がない。民主主義のプロセスも踏んでいない。シロアリも退治せず、社会保障制度の改革案も示していない。
それなのに、消費増税だけいま決める意味が分からない。
今回の意見集約では、必ず、最後に、無記名で多数決採決をとる必要がある。記名投票では、カネで投票を買収されるケースが続出する。無記名投票でなければだめだ。
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