http://www.asyura2.com/12/senkyo127/msg/645.html
Tweet |
どうなる消費増税 執行部一任取り付け、閣議決定、採決 、どこまで行けるか?
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/c0cb76609b0e2f0102929e90d2834834
2012年03月16日 世相を斬る あいば達也
*ご存知のように、「消費増税法案」の現在位置は第一段階の執行部一任が取り付けられるかどうかだ。時事通信は以下のように伝えている。
≪消費増税、凍結条項で対立=執行部、16日の了承目指す−民主
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012031500725
民主党は15日夜、社会保障と税の一体改革に関する政策調査会の合同会議を衆院議員会館で開き、消費増税関連法案の事前審査を続けた。増税反対派は法案 の付則に盛り込まれた「景気条項」について、税率引き上げ凍結を可能にするため、経済成長率の数値目標を明記するよう要求。執行部が目指す16日の了承取り付けにも反発し、紛糾した。
2日目の合同会議は約3時間半行われた。前原誠司政調会長は冒頭、「基本は3日間。思いをぶつけてもらい、まとめたい」と、事前審査を16日に終える考えを重ねて表明。これに対し、反対派は17日以降も審査を続けるよう求めた。政調幹部は会議後、「16日に終わるかは分からない」と語った。
付則は増税に当たり「種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる」と定めている。反対派はこれを修正し、増税の条件として政府の新成長戦略に基づき「名目3%、実質2%」の成長率を書き込むよう要求。推進派は 「入れなくていい」と主張し、財務省の担当者も「個別の数字を入れることは難しい」と難色を示した。
付則が「2016年度をめどに必要な法制上の措置を講ずる」と追加増税の方針を規定していることについても、初日に続いて削除を求める声が相次いだ。≫(時事通信)
*「消費増税法案」の民主党内議論は、素案、大綱と殆ど変り映えのしない中身の乏しいものだが、大綱と法案が殆ど同じ内容と云うのは、如何にも奇妙だ。挙句に財務省は継ぎはぎで都合の良いものに改竄もしているようだ。しかし、法案を作成している財務省の官僚達の熱意が今ひとつ盛り上がりに欠けている。財務省の「消費増税」の環境整備には余念がなかったが、民主党内をまとめる総仕上げの部分で、どうも熱意が薄れている。野田と岡田の政治的稚拙に呆れて、半分あきらめたようにさえ思える。まぁ官僚が党内議論で丁々発止というわけにも行かないだろうから、黙して語らずなのだろう。
*前原が冒頭語った「基本は3日間。思いをぶつけてもらい、まとめたい」に象徴されるように、党内議論はガス抜きに徹している雰囲気なので、増税反対派が元気に見えるが、執行部取り付けが目的で行われる党内議論、民主主義の熟議を演出したいがための議論に過ぎないだろう。「決をとれ!」と叫んでも、おそらく採決する場ではない、と逃げるのは必定だ。
*ただ紛糾の火種は残されている。まだ出席者が100人超え程度であり、今日16日には200人以上に膨れ上がる可能性がある。此処で前原政調会長が議論を纏めきれない可能性も充分残されている。付則の「2016年度をめどに必要な法制上の措置を講ずる」は削除だろうし、増税に際しての景気条項もより明確に書き変えない事には、出席者の大半が納得しないだろう。前原は「定数80削減が実現しない限り増税は実施できない」と明言してしまっており、一任取り付けが16日中に成就する可能性はないだろう。
*輿石などは、議論を見守りながら、党内の消費増税へのアレルギー反応の過多を観察しているに違いない。反対しているのは、小沢・鳩山派だけではなく、馬渕、小沢鋭グループも参戦しているので、容易ではない。51対49どころの話ではなく、中間派も腰が据わらず35対65が現在の民主党内情勢になっている。勿論、少なく見積もっても反対が6割強だ。この結果を持って輿石・樽床・前原が党内で「消費増税法案」が容認されたと言い難い環境が整いつつある。
*それでも強引に党内を取りまとめる事が見かけ上可能だとして、次には閣議決定において、国民新党の造反、時には連立離脱の可能性もある。閣議決定にサインする閣僚もヒヤヒヤだ。選挙では「増税賛成議員」の完璧なレッテルが額に貼られる。田中防衛大臣などは参議院で問責のターゲットにされているだけに、閣議決定時にサイン拒否もゼロではない。平野や松原もサインに躊躇するに違いない。彼らの最終決定は、実は今行われている党内議論の風を読んでいるのだろう。だから、小沢一郎は「出来る限り出席し、反対の声を上げろ」と語っている。隔靴掻痒な行動だが意義があるのだ。
*仮に、執行部が党内議論の似非議論だが、熟議だと強弁し、無理やり一任を取り付けたとしても、閣議決定の前に、小沢グループが、政務三役や党役員を辞任させる強行手段に出るかもしれない。そうなると、法案の閣議決定が剣が峰になる。小沢一郎の増税阻止の本気度が判明すると、サインを躊躇う閣僚は上述以上に増えるかもしれない。そうなると、即民主党内で野田降ろし旋風が巻き起こるかもしれない。地元に帰って耳にする後援者の声は圧倒的に増税反対。マスメディアの世論調査の数字など比べものにならない。8割が消費増税反対、その前にやるべき事がある、の声に満たされているのだから、ヒヤヒヤだ。
*閣議決定のハードルを仮に越えても、衆議院でも採決が待っている。そこまで反対姿勢を貫いた小沢・鳩山派等々が、採決時全員欠席と云う手段を取るかもしれない。この採決時の欠席は、「消費増税する前にすべきことがある」と云う有権者への意志表示にも繋がるので、議員としては有効な意思表示の手段だ。この時、自民公明が密談通り野田佳彦に靡く可能性は如何にという問題だ。1年以内に総選挙が見えている議員が、短絡に野田の増税法案に賛成するとは思えない。さてさて、消費増税法案の運命や如何にである。最近の円安、株高が消費増税に追い風と云う論調も散見するが、あまり関係ないだろう。経済の状況を2年も同じ風向きで維持する事は不可能である。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK127掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。