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私を含め、ほとんどの人が実感を持っておカネの仕組みを理解したことがありません。にもかかわらず、生活のすべてにおカネが影響を与え続けています。心の問題にも深く浸透し、人間関係も左右してしまうおカネ。にもかかわらず、私たちはおカネの正体を知らずにこれまで生きてきました。実を言えば、この事が人類全体にとっても大変に重要な問題なのです。私は人類がおカネの事を理解することで戦争さえも終わり、平和で自立した生活を送る世界に変わるのではと、感じています。
みなさんの暮らしは、おカネに操られています。本当の敵はこの真実から、つい目を背けてしまう皆さん自身です。誰が何の目的で、どのように対立の世界に仕立てているのかを本当に理解すれば、誰かにそれを語らずにはいられなくなります。まず、自分たちが操られたおカネと、それに操られた日銀や国家、そして報道の操り人形であるのを自覚することが大切です。
実をいえば、預金は銀行の窓口で作られます。皆さんが銀行におカネを借りに行けば口座を作らされます。銀行はその口座に数字を書き込む。数字を打つだけで新たなおカネが発生し、あなたから利息を取るようになります。日本の準備預金制度では、あなたに1,000万円貸す時に、銀行が準備するおカネは僅か約10万円。10万円で1,000万円の利息を、たとえば5%なら年間50万円の利益を得るのです。
さらに、あなたの口座に書かれた数字は、銀行にとっての預金でもあります。銀行はそれを再び貸し付ける。これを繰り返していくことで銀行は莫大な利息を得る。世の中に貸し出される口座のおカネも増えていきます。このおカネが増える事で流通や投資の環境が広がっていく。これが経済成長です。
おカネは借り手が借金を背負う事によって発生します。ですから、銀行からの借り手がなれば経済成長に結びつかないわけです。また、借金には金利というリスクがともないます。金利を払えるだけの集金力が借り手側に求められます。では、金利の分のおカネはどこから生まれるのでしょうか。これも別の人が銀行から借りたおカネが元になります。結局、景気は銀行で作られているのです。
銀行に操られているのは景気ばかりではありません。貸し出し方を決めるのは、銀行側であって借り手ではありません。つまり、銀行の都合や考え方で社会全体の経済と産業構造が作られています。土地バブルは日本銀行の窓口指導によってひき起こされました。土地バブルは偶然ではなく、意図して作られました。もちろん貧乏人の救済が目的ではなく、その逆で、家庭のお金が大企業の資産整備に回されました。
国民はこのような日銀と国家の悪意を見つめる勇気が必要です。「国も日銀も国民を食いものにする。国民を守ったことなど一度もない」本当に残念で悲しいことです。でも、戦前から変わる事のないこの事実に目を背けてはいけません。その後の景気悪化も元締めである日銀の金融政策が原因です。
(つづく)
【竹原 信一】
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