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思い上がりはなはだしい近頃のバカ首相 消費税の増税すべての物価が5%以上上がる
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2012/3/14 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
このところいい気になり過ぎの錯乱状態、やってることは復興、原発収束、景気回復 とは正反対の亡国の増税政治じゃないか
「恥を知れ、と言いたいですね」
政治評論家の本澤二郎氏が憤った。日本のメディアが相手にしないからだろう。野田首相が先週末、震災1年を受けて米紙ワシントン・ポストに寄稿した。その内容に呆れたのだ。
野田は、〈我々の目標は単に2011年3月11日より前の日本に戻すことではなく、新しい日本を造り上げることだ〉と強調した。まったく、思い上がりも甚だしい。王様にでもなったつもりなのか。新しい日本を造るのは国民である。一人一人が歯を食いしばってやれることをやり、汗水流して働き、震災を乗り越えて、国を築くのだ。国造りの主役は名もなき人たちである。
野田がエラソーに胸を張る姿は違和感があるし、トップが全てを決めるのが許されるような国家は民主主義ではない。独裁だ。専制支配を肯定するような文章をシレッと発表するなんて、筆禍ものである。
「最近の野田さんは、明らかに浮かれています。緊張感がありません。『18歳からたばこを吸っている』と国会で答弁したり、『久しぶりに一升飲んだ』と自慢したり。まさかの事態が発生しても、へべれけで陣頭指揮を執るつもりでしょうか。谷垣さんとの密会をリークしたのが効いたのか、支持率が少し戻ったことで図に乗っている感じです」(民主党関係者)
文頭の「我々」が「野田政権」でなく、「日本国民」を指すのだとしても、ふざけている。政権発足から、はや半年。やるべきことを何もやっていない野田に、「新しい日本」を語る資格などないだろう。
◆みんなと違う景色が見える錯乱首相
政治評論家の有馬晴海氏が言う。
「野田首相は、先頭に立ってやります、と言いたかったのかも知れませんが、説得力はゼロです。事情に疎い外国メディアなら突っ込まれないし、ノーチェックで掲載してもらえると思ったのでしょう。でも、被災地の現状を見れば、とてもじゃないがリーダーにふさわしい政治家とはいえません。ガレキの最終処理は何とか6%を超えたレベル。記者会見で『国が一歩も二歩も前に出る』と言っていましたが、1年たってようやく都道府県に広域処理を要請するのですから、牛の歩みです。住居の高台への移転も、費用の25%を地元負担としたのがネックとなり、全然進んでいません。復興に本腰を入れているとは到底思えないのです」
野田は、〈我々はこの歴史的課題を乗り越える決意を固めている〉とも書いたが、震災から1年が過ぎて、やっと「決意」を宣言するようなボンクラである。復興が後手に回るのも当然だ。
ところが、この男、イケシャアシャアと〈日本は過去12カ月で目覚ましい復興を遂げた〉とアピールした。ここまで来るとホラーだ。ガレキは山積みで、原発は綱渡りが続いている。それを「目覚ましい」と評価する野田は、どうやら人と違う景色が見えるらしい。「アタマの中は大丈夫なのか」とマジメに心配になってくる。
いい気になりすぎて、錯乱状態になっているのではないか。
◆ブッシュの戦争が招いたリーマン・ショック
おごり高ぶった男がトップに立つと、国民は悲惨だ。暮らしはズタズタにされる。これは世界の常識だ。
野田が国政に返り咲いた2000年、米国は元大統領の息子を大統領に選んだ。小泉元首相の盟友、ブッシュ前大統領である。
彼の2期8年は戦争の歴史だ。9・11の報復でアフガニスタンに侵攻。02年の一般教書演説でイラク、イラン、北朝鮮を「悪の枢軸」と批判すると、翌年はイラク戦争に突入した。
根っこにあるのは単独行動主義だ。他国の干渉を拒み、「米国は正しい」と独善的に振る舞う。のぼせ上がった野田と同じ発想である。
元外交官で評論家の天木直人氏が言う。
「米国のテロとの戦いは完全に失敗しました。アフガンでは米兵が聖典コーランを焼いたり、銃を乱射して多数の死傷者を出したりと、立て続けに事件が発生しています。現地の反米感情は、かつてないほど高まっている。治安維持はお手上げの状態。それでもカネがないから、昨年12月に撤退したイラクと同じで、米軍は引き揚げるしかない。ブッシュが始めた戦争は、中東をグチャグチャにして緊張を高めただけです」
2つの戦争で米国は、4100億ドルを超える史上最大の財政赤字を計上した。儲かったのは軍需産業と石油産業だけで、株価も消費も冷え込んだ。その穴埋めに悪名高きサブプライムローンが登場し、住宅バブルをあおった結果、リーマン・ショックに見舞われたのである。
「2つの戦争を経た米国は最悪の状況です。リーマン・ショックは格差社会を拡大させ、“ウォール街を占拠せよ”の抗議運動を招いた。また、大統領選の共和党候補指名争いは、保守派のサントラム元上院議員がしぶとく人気を集めている。米国が抱える負の部分が、次々に露出している印象です」(天木直人氏=前出)
それもこれも増上慢のブッシュがトップに座ったことから始まった。日本も同じだ。
◆正々堂々と信を問うことのない卑怯者
思い上がった野田は、戦争ではなく消費税増税に入れ込んでいる。公約破りに手を染めるのに、「不退転の決意」とカッコをつけるのだ。復興も原発の収束も景気回復もそっちのけで、ひたすら庶民イジメをやる気である。
前出の本澤二郎氏が言う。
「消費税を5%上げれば、物価もそれだけ上がります。便乗値上げで、それ以上にアップする可能性もある。でも、経済は足踏みを続けているから、給料は増えない。結局、庶民だけが大きな負担を背負わされることになるのです。野田首相は大型間接税の導入を目指した大平元首相を持ち出して、自分と比較していますが、冗談ではありません。大平さんは『財政が苦しいからみなさんお願いしますよ』と頭を下げ、信を問うための選挙をやったのです。法案を通してから解散しようという卑怯な政治家とは、見識も覚悟も違う。不退転の決意が本気なら、なぜ増税が必要なのかを国民に示し、理解を得た上で、正々堂々と選挙で信を問えばいい。そんなこともできないくせに、よくもまあ『新しい日本を造る』と言えたものです」
亡国の増税政治に決別できなければ、日本はますます疲弊する。国民の暮らしも上向くことはない。「筆禍首相」に新しい国造りなど、できるわけがないのだ。
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