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「橋下新党」と政界再編の行方、京都ジャーナリスト9条の会で話題になったこと(1)、(ハシズムの分析、その13)
http://www.asyura2.com/12/senkyo127/msg/409.html
投稿者 gataro 日時 2012 年 3 月 09 日 09:36:04: KbIx4LOvH6Ccw
 

以下は「リベラル21」(http://lib21.blog96.fc2.com/)から転載。

http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-1916.html

2012.03.09
「橋下新党」と政界再編の行方、京都ジャーナリスト9条の会で話題になったこと(1)、(ハシズムの分析、その13)
〜関西から(56)〜 
広原盛明
(都市計画・まちづくり研究者)

 日頃、「ハシズム」のことで日記を書いているから所為か、ある日「京都ジャーナリスト9条の会」の幹事の方から、表記のようなタイトルで「一度話題提供してみないか」とのお誘いを受けた。政治ジャーナリストでも政治学者でもない私が「そんな大それた話など出来るはずがない」といったん断ったが、「それでもいいから」(素人談義でもよいとの意味)といわれてついに引き受ける破目になった。一般市民(新聞読者、テレビ視聴者など)がどのように「橋下騒動」を受け止めているかを、「プロ」のジャーナリストたちが知りたがっているからだろう。 

 しかし、それからが大変だった。新聞スクラップを連日ひっくり返してレジュメをつくり、3月2日夜、京都放送(KBS)会議室において新聞・テレビの現役やОB、出版社幹部などの前でようやくオッカナビックリの話題提供に及んだ。レジュメは「想定される政界再編シナリオ」と「移行過程(ステージ)」を中心としたもので、およそ以下のような内容だった。以下、2回にわたって報告と議論の内容を簡単に記したい。

私の想定する政界再編のシナリオは、第1シナリオが民主・自民両党が2大政党としてそのまま継続し第3極政党が不発に終わるケース。第2シナリオが民主・自民両党が後退して第3極政党(橋下新党他)が出現し政局が不安定化するケース。第3シナリオが第3極政党の台頭を機に政局安定化のため民主・自民両党が横断的に解体再編されて新自由主義保守大連立政党が結成されるケース。第4シナリオが大連立政党から落ちこぼれた残余グループ(旧保守勢力、第3極政党残党など)の中から保守ローカル政党と極右政党が分化するケースである。 

これらの政界再編シナリオは、全てが現在の民主・自民2大政党の機能不全状態にあることに端を発している以上、シナリオ・ライティングの前提としてはまず「日本型2大政党制」の問題点を解明しておかなければならない。

そもそも2大政党制がそれなりに機能するには、資本主義の大本を支える(保守)新自由主義政党と、労働者や中間層の利益を一定程度反映できる社会民主主義政党の共存が必要条件になる。なぜなら資本主義体制を維持するためには、社会の多数派である中間層や労働者の支持を得ることが不可欠であり、そのためには資本側に一定の譲歩を迫ることのできる社会民主主義勢力の存在が不可欠だからだ。だが強欲資本主義の支配する日本では、社民政党が独自の政治集団として存在できる余地がほとんどない。

もともと財界がグローバル経済に対応する国内体制(低賃金・低福祉に甘んじる社会)を確立するために意図していた2大政党制は、社民政権が成立するようなヨーロッパ型の2大政党制ではなく、「瓶の形は違うが中身は同じ」といわれる共和・民主両党のアメリカ型「保守2大政党制」だった。

だから、財界が自民党の「利益誘導政治」(財界利益の他、土建業界や農協など地元保守基盤への利益供与を軸とする保守政治体制)に見切りをつけたとき、次の2大政党の主たる担い手と目されたのは、自民党内の官僚ОB集団と民主党内の「連合」を軸とする労働組合幹部(労働貴族)だった。またそれ以外の社会諸階層・諸集団を統合するための「控えのグループ」として、松下政経塾生に代表される親米右翼の民間活動家も起用された。

つまり一方では、国家官僚群を機軸に据えた財界直轄の“テクノクラート政党”に自民党を特化し、他方ではグローバル企業労組の「連合」を中心にして民主党を労働者支配のための“労務政党”として育成するというのが、財界の「日本型2大政党制」の目標だったのである。

ところが何をどう間違えたのか、自由党と合同して2大政党の一角を占めた民主党が「社民ばりの政策」を掲げたことから政治の混乱が始まった。政権交代を実現するには自民党と同じ政策では不可能だったからであろうが、それが財源の裏付けがない「空マニフェスト」(空約束)だったために、政権交代直後から次々とボロが出て収拾がつかなくなった。朝日・毎日新聞からも政権公約を破棄して「豹変政治」や「脱マニフェスト政治」に転換することを勧められ、遂にはマニフェスト全てを投げ捨てる破目に陥ったのだ。

こうなると民主・自民両党は「瓶の形も中身もまったく同じ」になり、もはやアメリカ型「2大政党」とさえ言えなくなった。民主党の政権交代に期待をかけた国民の間には大きな失望感が広がり、自民党への不信感と相まって一挙に「2大政党制」への幻想が崩壊することになった。第1シナリオの「2大政党による現状維持ケース」はもはや破綻する他はなく、第2シナリオの「第3極政党の台頭ケース」が必至となった。だが問題は、それが「橋下新党」なのか「石原新党」なのか、はたまた「みんなの党」なのかということだ。

目下のところ「橋下新党」が最有力で、これに迎合する「みんなの党」があわよくば一緒に「抱きつき浮上」しようと画策しているらしい。最終的にどうなるかはまだよく分からないが、いずれにしても「橋下新党」が第3極政党に進出することはまず間違いないと見てよいし、その事態が民主・自民両党間の膠着状態を打開する政治的契機になることも確実だろう。

すでにこの事態を予測した水面下の動きすなわち第3シナリオの「保守大連立政党」結成への胎動が、野田首相と谷垣総裁の「極秘会談」という形であらわれている。内側からの小沢元代表の分裂策動を封じ、外側からの「橋下新党」の影響を最小限に抑えるために、消費税増税法案の成立を民主・自民主流派間の「話し合い解散」を取引条件にして成就させようとの画策だ。このとき「橋下新党」や小沢元代表はどのような行動をとるのだろうか。

 

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コメント
 
01. 2012年3月09日 11:10:23 : vzIl9zo96A
gataroくんよ それより散々「赤旗」で小沢さんが犯罪を犯していると嘘八百言ってきた事にどういう弁解をするのか? 「国民の生活が第一」を掲げ今でも消費税増税に反対して頑張っている小沢さんに対し、既得権益者や闇の支配者共から排除されかけてきた国会議員を日本共産党はいい加減な情報でさも重大犯罪者のように報道してきた事をどう言い訳するのか? ちゃんと答えなさいよ! それからモノを言いたまえ!

02. 2012年3月09日 11:33:34 : FMdMRKf5Fw
二大政党制だ、第三極が・・・と述べるのはかってだが、民主主義体制を基本にするかどうかが問題なのではないか?全体主義でも良いというならそのことを明示すべき。今日の「混迷」は、そのことを隠し、民主主義を装いながら、その公正な手続きを踏みにじっていることにある。小沢氏への一連の裁判を政局・権力闘争に置き換え、一方で言論への規制と弾圧を強めている。原発問題でも、全く民主主義を踏みにじり、三権の分立は名ばかりで、完全に一体化している。
これらをスルーして、政権の離合集散など論じる意味は無いばかりか、弊害。
にわかに新聞などひっくり返してもダメ。

03. 2012年3月09日 12:50:48 : wrsdhd83vA
「官僚独裁」や「官僚天下りを通じた一部民間の既得権」がある限り、名目的に
右でも左でも政党の存在そのものが無意味です。

「ハシズム」の場合、地方公務員の既得権にメスを入れるポーズで得票した訳ですが、
そもそもが既得権側の司令塔であるテレビで顔を売って出て来た人物ですから、
そのことだけでも「お里が知れる」と思います。


04. パルタ 2012年3月09日 14:29:14 : BeExvDE2jO5d2 : KWEa32Be12
私は日本の反動化の起点は中曽根内閣とニュー社会党路線にまで遡るべきだと思う。
ハシズムというのは小渕内閣の組織犯罪対策法案・国旗国歌法案の延長でしかないと考えている。
仙石ら社民連が歩んだ道は結局、体制翼賛・産業報国会の道であった。
ここが民主・自民を含む現在の政治の核心部分だと思う。↓

>もともと財界がグローバル経済に対応する国内体制(低賃金・低福祉に甘んじる社会)を確立するために意図していた2大政党制は、
>社民政権が成立するようなヨーロッパ型の2大政党制ではなく、「瓶の形は違うが中身は同じ」といわれる共和・民主両党のアメリカ型「保守2大政党制」だった。
>だから、財界が自民党の「利益誘導政治」(財界利益の他、土建業界や農協など地元保守基盤への利益供与を軸とする保守政治体制)に見切りをつけたとき、次の2大政党の主たる担い手と目されたのは、
>自民党内の官僚ОB集団と民主党内の「連合」を軸とする労働組合幹部(労働貴族)だった。またそれ以外の社会諸階層・諸集団を統合するための「控えのグループ」として、松下政経塾生に代表される親米右翼の民間活動家も起用された。
>つまり一方では、国家官僚群を機軸に据えた財界直轄の“テクノクラート政党”に自民党を特化し、
>他方ではグローバル企業労組の「連合」を中心にして民主党を労働者支配のための“労務政党”として育成するというのが、財界の「日本型2大政党制」の目標だったのである。


05. 2012年3月09日 19:09:51 : ltbJuKbVGw
橋下市長の勢いはバブルであり、まもなく正体が見破られて終わる。君が代強制や思想調査や独裁者を賛美し自ら志向する異常さは、ナチスのヒツトラーを見習つたものだ。

06. 2012年3月09日 19:27:00 : ltbJuKbVGw
何も心配することは無い。橋下大阪市長の人気は今が天井。完全なバブル。売り一本でよい。君が代強制。思想調査。独裁礼賛。憲法9条の罵倒発言など、思い上がりもいいところ。己を何様と思つて居るのか?。

07. 2012年3月10日 12:23:45 : RMoMvoxyms
ナチスのヒツトラーを見習つたものだ。

ヒトラーは積極財政での社会資本整備、労働者への手厚い保護、社会保障の充実、大資本への規制強化などなど、経済政策は実に良かった。
だから国民の人気を勝ち得たし、期待通りにドイツ経済を復活させ、国民生活を向上させることが出来た。

橋下はヒトラーの足元にも及ばない。というか、正反対。


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