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旧社保庁OBがサラリーマンの年金を食い潰す
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2012/3/6 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
[追及第2弾]許すな!年金シロアリ役人
◆基金に天下り646人
どこまでもフザケたヤツらだ。年金にたかるシロアリの醜悪さは常軌を逸している。食い物にされたのは、AIJに委託した基金だけじゃなかった。
AIJ投資顧問の巨額損失事件では、旧社保庁OBの天下りネットワークが被害を拡大させたことが明らかだ。「天下りの総数は把握していない」とシラバックレていた厚労省もついに観念したのか、きのう(5日)になって、旧社保庁など国家公務員OBの「厚生年金基金」への天下り人数を発表した。
それによると、全国の厚生年金基金に天下りしたOBは、09年5月時点で646人に上る。当時、全国にあった614の厚生基金の約3分の2にそれだけの天下り役人がいたというのだ。これは何も法的な根拠があるわけではない。半ば強制的に役所が押し付けてきたのである。
「旧社保庁のOBから聞いた話ですが」と前置きして、役人の天下り問題に詳しいジャーナリストの若林亜紀氏が明かす。
「基金への天下りは、ほとんどが常務理事か事務長の立場で、年収は1000万円以上。表向きは、基金の側から『業務に精通している人材が欲しい』という書面を役所に出させて、適任者を送り込むことになっていますが、実態は厚労省からの押し付けです。OBの天下りを受け入れない基金には、受け入れるまで徹底的に嫌がらせをしたそうです。年金制度は複雑なうえ、法律がコロコロ変わる。基金向けに毎年、制度説明会が開かれるのですが、逆らう基金には説明に出向かなかったり、届け出を突き返したりする。それで、基金側は、嫌がらせをされないため、運用のプロでもないOBを受け入れざるを得ないのです」
こうなるとヤクザ顔負けだ。OBを押し付けるために、わざと制度をフクザツにしているようにも見える。
「ある基金関係者は『ヤクザや総会屋より役所の方がタチが悪い』と嘆いていました。大きな基金になると、6〜7人の理事を押し付けられることもある。そのうえ、基金の運営が適切かどうかを点検・監査する監事の側にもほとんどOBが天下っているので、ナアナアになりがちです」(若林亜紀氏=前出)
年金を預かる側だけでなく、運用会社もチェックする側にも、およそ年金と名のつくところには必ず天下り役人が巣くっている。しかも、連中は公務員年金だから、厚生年金基金がどれだけ損失を出そうが知ったこっちゃないのだ。サラリーマンにとっては、背筋が寒くなるような話ではないか。いつだって、庶民の年金を食いつぶすのは役人だ。それで連中は平気な顔をしている。
こんなデタラメがまかり通っていいはずがない。どう考えても、消費税増税の前にシロアリ退治が必要だ。国民をナメるのも、いい加減にしてもらいたい。
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