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野田総理の肝いりで始まった「提言型政策仕分け」は、
厚生労働省や内閣府等から事実上のゼロ回答が相次ぎ、
ほとんど実際の政策には反映されていないようです。
消費税増税へ世論を誘導するためにはムダ撲滅をPRして、
国民の理解を得る必要がありますが、むずかしいようです。
霞が関の抵抗に野田政権は苦しめられている様子です。
行政刷新会議は野田総理が議長を務めているわけですから、
体裁としては首相からの「指示」ということになります。
その「指示」に対して、厚労省は「慎重な検討が必要」とか、
「2012年度に検討を始める」と回答しているそうです。
何かおかしくないでしょうか?
総理大臣の「指示」を各省庁が「検討する」というのは変です。
総理の「指示」があれば、「どうやって実行するか」を考えるべきで、
「実行するか否かを検討する」というのは、おかしいです。
野田総理も霞が関になめられたものです。
何かの本で読んだ記憶がありますが、ソ連崩壊の直前の時期には、
ゴルバチョフ書記長が各省庁に「指示」すると、各省の内部では、
その「指示」を「実行するか否かを検討する」という状況が常態化し、
ゴルバチョフ氏もぼやいていたそうです。
うろ覚えの記憶ですが、ゴルバチョフ氏曰く「どうやら私の指示は、
各省内で実施すべきか否かを検討されているそうだ・・・」と
言ったとか、言わなかったとか。
各省庁の官僚は、野田政権もソ連崩壊直前と同じ状況だと認識し、
総理の「指示」を実施すべきかどうか検討しているのでしょう。
政権が弱体化すると、官僚が指示に従わなくなる、という法則は、
世界共通の普遍的な法則なのかもしれません。
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