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野田・谷垣密談、真実か否か別にして 野田官邸の“小沢一郎対策”に過ぎない
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2012年03月04日 世相を斬る あいば達也
2月29日の党首討論の前に、野田と谷垣がホテル・オークラで1時間密談していた報道で、今にも“政局”が勃発する勢いの憶測推測報道がマスメディアやネットメディアで論じられ、月が変わっても、何処かそわそわした雰囲気が永田町からネットメディアに至るまでを包んでいる。勿論、拙コラムもいち早く喧伝に努めた。(笑)
しかし、数日を経て冷静に考えてみると、たかだか1時間程度の二人だけの話で“消費増税法案の衆議院通過”、“通過後の話し合い解散”、“衆議院終了後の連立話”まで、出来る筈もない。小沢ではないが「出来る筈もない」と云うのが答えなのだろう。小沢にしてみれば、上記の三つのどれも実現出来る筈もない、と言っているのだろう。
考えてみると、そもそも野田、谷垣は両者とも党内における勢力基盤が脆弱だ。野田などは、脆弱基盤であるにも関わらず、橋本政権が2%の消費増税で大惨敗を喫して以降、あの大人気の小泉でも手を出そうとしなかった消費増税を、たなぼた総理が5%もあげると云う話だから、冷静に考えると自殺行為なのだ。しかし、野田は法案さえ通れば、民主党を道連れに心中しても構いませんと主張している。トンデモナイ代表を民主党は選んでしまったわけである。
財務省が野田を唆して(ソソノカシテ)やらせた密談だと云う事は、谷垣の狼狽ぶりからも察しがつく。ことによると、事実会っていないかもしれない。ただ、両者の間に財務省が介在し、消費増税法案の落とし処を両者に提案した可能性はある。いずれにせよ、谷垣は野田との会談を、絶対的に否定しておきたい事情が党内にありそうだ。“通過後の話し合い解散”が現実のものとなれば、増税を推進した政党であり、その党の候補者として衆議院選を闘うのだから、谷垣の一存で簡単に党が纏まるわけもない。
その点で、野田佳彦は破れかぶれだ。党内の半分以上の勢力が消費増税に反対であり、既に猛烈な劣勢に立っている。ただ、どうせ今の民主党が何時選挙をしようと、09年マニュフェスト放棄の政策ばかり実行し、有権者を裏切った以上、勝てる筈もない。衆議院議員100人以下の政党に凋落する可能性がある。仮に失地を回復するつもりなら、鳩山・小沢ラインに権力を譲るしかなくなり、民主党Bにとって、地獄を意味している。もう突っ走るしかない野田が選択する道は残っていないと云う事だ。
つまり、谷垣は消費増税には賛成だが、野田ほど増税法案が通過する事が喫緊の命題でもない。野党という立場もあるので、野田に比べればフリーハンドなわけである。しかし、野田は違う。もうタイトな道しか残されていない。消費増税の一本道だ。極めて細い小道のようなガラス細工のような一本道を、あの身体で、ひび割れを怖れながら、奈落が待つ政局に動くしかないのだろう。それもひとえに、小沢一郎の過激な追い込みの圧力に屈したと云う事だろう。おそれく野田の窮状を良い事に“窮鼠猫を食む”の謀議を企てたのは、財務省と官邸だろう。勝財務次官の任期も7月までと概ね決まっているのだから、彼ら事態も焦っているのだろう。
このような状況を勘案してみると、財務省が野田の窮地を助けるような顔をして、茶番を組んだとみるのが妥当だ。谷垣は利用された道化師を演じさせられた可能性が高い。密談の事実があったかどうかはどうでも良い事。「“消費増税法案の衆議院通過”、“通過後の話し合い解散”、“衆議院終了後の連立話”」はすべてがマスメディアやネットメディアの憶測推測であり、民主・自民の政治家の発言も、抽象的な賛否に留まっている。その意味で、この密談情報をリークしたのは官邸だろう。
「“消費増税法案の衆議院通過”、“通過後の話し合い解散”、“衆議院終了後の連立話”」が何ら具体性も具体的根拠もない与太話だと考えるのも変である。仮に本当に密談をしたとしても、谷垣にとっては、単なる腹の探り合いに過ぎないだろう。しかし、野田にとっては、腹の探り合い以上に大切な目的があったに違いない。小沢グループへの揺さぶりだ。岡田などは、手続きを踏んでいるの一点張りだが、民主党内で消費増税法案を承認させる自信すらなくなっているのだろう。仮に法案が党内で無理やり通ったとしても、閣議決定の時点で、大騒動になり、一気に野田降ろしが火を噴く可能性がある。
「“消費増税法案の衆議院通過”、“通過後の話し合い解散”、“衆議院終了後の連立話”」等と云う、近い将来の話ではなく、輿石に握られている党側の意向次第で、両院議員総会による野田放逐もあり得る話なのだ。菅と時は、岡田が幹事長で無茶苦茶放題が可能だったが、今度は輿石だ。仙谷、前原の勢力も弱まっている。結局、今回の茶番密談乃至は幻の密談噂を流した目的は、概ね小沢一郎対策の一環と考えるのが妥当な感じになってきた。多分、それほど党内を消費増税で纏めきれない野田佳彦なのだろう。
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