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この密会については両人とも懸命に否定していますが、政界では既成事実として扱われています。不自然な党首討論のやり取りからしても、何らかの話し合いがもたれたことは事実です。その中身は、巷間言われている如く、消費税増税と引き換えに解散・総選挙を行うというものでしょう。 自民党も消費税増税には賛成ですから、民自が結託して法案を通したら、野田総理が予てから言明していた通り、国民に信を問うことで合意したと思われます。選挙を行えば、民主も自民も過半数は取れませんが(それどころかかなり議席を減らす公算が大です)、その際は連立を組むという取り決めまでなされたかも知れません。 解散・総選挙を行わずに大連立するという説もありますが、これは有り得ないでしょう。幾ら消費税増税法案を通すためとは言え、与野党が結託していることを明らかにしたら、選挙ではボロ負けしてしまいます。大阪維新の会の勢いを増すだけですから、採決の際に協力する形にしたと思われます。 この密談については、板垣英憲氏がブログの中で採り上げていますが、さすがに元政治記者だけあって鋭い批判をしています。(「マスコミに出ない政治経済の裏話」) 勝栄二郎財務事務次官が在任2年に焦り、野田佳彦首相、谷垣禎一総裁の密会で消費税増税を期待した ◆「野田佳彦首相が25日昼、自民党の谷垣禎一総裁と密会した」という情報が2月29日、永田町ばかりか、日本国中を駆けめぐり、騒然となった。読売新聞が3月1日付け朝刊「総合面」(2面)で「首相、谷垣氏と極秘会談」「消費税・解散 意見交換か 25日、都内で」という見出しをつけて報じた。2人は、完全否定しているが、これを信ずる者は少ない。 野田佳彦首相、谷垣禎一総裁ともに財務相経験者で、財務官僚に洗脳されて「消費税増税論者」となり、完全なるマインドコントロール下にあり、「消費税増税」に凝り固まっているからだ。それは、丸で女性占い師のマインドコントロールに縛られているとみられている「オセロの中島知子」現象と同様だ。基本的に大差はない。 (中略) ◆野田佳彦首相、谷垣禎一総裁ともに財務官僚の完全なるマインドコントロール下にあるとしても、いまや国民有権者の支持率低下が著しいだけに、早速、両党内から、批判の声が噴出した。当たり前である。勝手に「大連立」されると、国会議員の大多数は、困ってしまう。それは、いざ選挙になれば、全国各地の選挙区では、敵同士になる人が少なくないからだ。この選挙区調整も出来ていないのに、そもそも、大連立できるわけがない。ましてや、現在落選中で再起を期して、日々選挙区回りをしている元職や新人が、自民党に多数控えている。これが大連立して、「現職優先」で公認すると、現職でない者は、極めて不利になる。 そうでなくても、衆参ともに任期満了が、時々刻々と迫り来ている。そんな状況のなかで、まさか「消費税増税法案を成立させるまでの期間限定の大連立」というわけにもいかないだろう。今日の味方は、明日の敵というように都合よくはいかない。 ◆最も焦っているのは、「野田佳彦首相と谷垣禎一総裁」のいずれでもない。2010年7月、財務省主計局長 から財務事務次官に就任し、今年7月で 在任期間2年になるので、お役御免が近づくに従い、消費税増税を「在任中に自分の実績にしたい」と策動したのは、哀れにも官僚の性(さが)である。 だが、高級官僚といえども、「選挙の何たるか」を知らない。所詮は、「選挙の素人」にすぎないのである。それも「頭でっかち」がする机上の空論では、「マイナス+マイナス=マイナス」となるか、「マイナス×マイナス=プラス」になるかは、予測不可能なのである。ただ、1つだけ確実に言えるのは、勝栄二郎財務事務次官は、自分の業績と栄達しか考えていない。文字通り、一将(勝栄二郎)功なりて万骨(国会議員)枯れるとは、このことだ。 (下線は引用者による) 「大連立」するには、民自の間で選挙区調整が必要です。それがなされていないのですから、大連立して消費税増税法案を通すというシナリオは考えられません。国会で採決する際、自民党は表向き自由投票という形にして、裏では賛成に票を投ずるよう党所属の議員に働きかけることでしょう。実際には党議拘束に限りなく近い形にし、反対者には選挙で公認を与えないという脅しを暗にかけるのでないかと思います。 勝栄二郎の任期が今年7月に切れるというのもポイントで、これから7月までが大きな山場となります。財務省は基本的に増税路線ですから、勝が退任してもこの方針に変わりはないでしょうが、財務省にとって10年に1度の逸材と言われた勝次官の在職中に何とか法案を通そうと、官僚たちは攻勢に出てくるはずです。これは何としても阻止しなければなりません。 野田総理と谷垣総裁の密談がバレたことで、談合はやり難くなりました。こうなると、反対派の切り崩しに力を入れざるを得ません。板垣氏によると、民主党執行部は「消費税増税に賛成か反対か」の踏み絵を党所属の議員たちに迫っていて、反対する者は選挙で公認しないと脅しをかけているそうです。 公認などしてもらわない方が当選しやすいのですから、こんな脅しには効き目がありません。そこで執行部は、増税に協力してくれる議員には追加で300万円の活動費を支給すると通達を出しましたが、この話に乗る人も極めて少ないそうです。落選したら元も子もありませんから、当然でしょう。 国民を裏切った民主党執行部は哀れなもので、金で議員の顔をはたこうとしたのですが、殆ど誰にも相手にされていません。しかしこの金は国民のものですから、買収に使うなど以ての外です。これらの売国奴どもは、次の選挙で国政の場から追放しなければなりません。
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増税を巡る攻防は勝栄二郎が退任する7月までが山場
野田総理と自民党の谷垣総裁が、25日昼に密会していたことが話題になっています。29日の党首討論では、ぎこちなさが窺われながらも、呼吸の合った部分も見せていました。特に谷垣総裁の態度は些か不自然で、誤魔化すのが下手な人だなと思いました。
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