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橋下・維新の会を支える財界人たち
2012/02/27 22:01:28
日本経済新聞が「橋下改革を支える経済人たち」という記事を掲載している。
それによれば、大阪には「経済人維新の会」というのがあって、関西経済同友会や大阪青年会議所、堺屋太一氏の「堺屋塾」のメンバーなどが顔を連ねている。「経済人維新の会」の会長・更家悠介氏は、関西経済同友会の常任幹事だし、橋下氏が「大阪都」構想の先に位置づける「道州制」は、関経連や経団連など日本の財界の長年の願望でもある。
「なれ合いの体制では痛みを伴う改革はできない」と考える財界人にとって、橋下氏は格好の露払いということだろうか。
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橋下改革を支える経済人たち
維新の研究 編集委員 堀田昇吾
[日本経済新聞 2012/2/21 7:00]
大阪維新の会には様々な応援団がいる。企業経営者らで組織するのが、維新とほぼ同時期、2010年4月に設立された「経済人・大阪維新の会」だ。中心になっているのは、関西経済同友会や大阪青年会議所、作家の堺屋太一氏が主宰する会などで大阪の改革を訴えてきた中小企業の経営者たち。府と大阪市の統合や市の事業の民営化など、維新が掲げる政策はこれらのメンバーが関わって提言してきたプランでもある。積み重なった既存の行政組織への不満、大阪衰退への危機感、大改革実行への期待……。こうした共通の素地に人脈が重ね合わさり、維新の活動を後押しする動きになっている。
経済人維新の会の会長を務めるのは、洗剤メーカー・サラヤ社長の更家悠介氏(60)だ。氏が維新の応援に動くまでには長い経緯があった。
ちょうど10年前の02年2月。関西経済同友会の地域主権委員会は府市統合を求める提言をまとめ、公表した。盛り込まれたのは広域行政の一本化、二重行政の弊害打破、新しい行政スタイルの構築など大阪都構想につながる内容である。
■イノベーションと言える大改革
更家氏はその直後に同委に入り、大阪再生のためには大胆な地方分権や行財政改革が必要という認識を強めていく。「地域に権限と財源を移し、地域が独自に競争戦略を立て、発展のビジョンを作っていく必要があると考えるようになった」
関西経済同友会はその後も道州制への移行、市営交通の民営化、市の水道事業の統合、教育改革、地方議会改革など府市の運営に関わる提言を相次いで公表。更家氏は04年に同友会常任幹事になり、地域主権改革や教育改革、道州制・地方議会改革に関する委員会では委員長に就任、数々の提言づくりに関わった。
維新の政策にはこれらの提言に沿ったものが多い。「我々の提言の実現を目指す動きが出てきたと感じた。この機会を逃したら当面改革は望めないだろう。だったら応援しようと考えた」と更家氏。過去の延長にあるような小改革ではなく、イノベーションと言えるような大変革が必要――。そんな認識が広まっていったことが、経済人の支援の下地になっている。
このほか経済人支援の底流にあるのが過去の府と大阪市の行政運営への失望、不信だ。1980年代以降計画・実行された府市関連の開発プロジェクトや第三セクター事業の多くは失敗。財政悪化が進んだだけでなく市では05年ころ、職員厚遇やヤミ年金・退職金、カラ残業などの不祥事が相次いで露見した。
「なれ合いの体制では痛みを伴う改革はできない」と考える経済人は多い。市の解体や急進的な改革への危惧・拒否感より、既存の行政機構のリセット願望とでも呼べそうな心情がある。
人脈では、関西経済同友会のほか、大阪青年会議所や堺屋太一氏が主宰する関西再活性研究会(堺屋塾)のつながりが目立っている。堺屋氏が橋下徹氏(現大阪市長)を評価し、大阪府知事選(08年1月)への擁立に動いたことは知られているが、経済人・大阪維新の会も堺屋氏が更家氏らに働き掛けたことが設立のきっかけだった。
■大阪青年会議所と堺屋塾
「(首長や議員で構成する)大阪維新の会だけだと片肺飛行になる。経済人が支援する会ができないだろうかというお話でした」(更家氏)。府議会の自民党会派を飛び出した松井一郎氏(現府知事)を呼んで更家氏らが勉強会を開いていたこともあり、経営者らの支援組織設立の準備は進み、発足は本体の維新とほぼ同時期になった。最初に声をかけられたのは、大阪青年会議所や堺屋塾の関係者ら。このため、経済人維新の会の幹部には大阪青年会議所の理事長経験者や堺屋塾の役員が多くいる。
専門学校などを経営する清風明育社理事長の平岡龍人氏(71)は大阪青年会議所理事長だった80年から堺屋氏と親交があり、問題意識などで共感することが多かったという。「堺屋氏は、何でも中央が決める制度は限界に来ている、官僚出身者でない者が首長になって大阪再生のために組織を引っ張る必要があるという考え。橋下氏は主張が明確で基本的な部分が自分の考えと同じなので、彼に賭けてみようと思いました」と語る。
橋下知事の誕生時や維新の設立時、関西の経済界には様子見・是々非々の雰囲気があった。過激な言動や急進的な改革志向を「危なっかしい」と感じる人は多く、支援には「横を向いていた」「白けていた」と振り返る人もいる。ただ、既成政党にない大胆さやスピード感、意気込みを評価する声は多い。
経済人・大阪維新の会の会員は発足時の約200人から約700人に増えた。幹部以外の会員情報は公開していないが、中小企業の経営者だけでなく、大企業の部長以上の幹部が個人的に入会してくるケースも増えてきたという。「気安く入ってもらおうと会費を1万円に抑えている」(更家氏)ため、会費収入は多くなく、パーティーや寄付で資金を集め、維新を支援している。
都構想は行政改革を求める経済人の支持を受けたが、道州制の推進は関西でも京都府や兵庫県にアレルギーが強い。脱原発依存のほか、衆院選公約のたたき台とされる「維新八策」の政策も各論では論議を呼びそうだ。橋下氏は「経済界も覚悟を決めてほしい」と会合のあいさつなどで語り、維新へのスタンスを明確にするよう求めている。ただ、多様な政策を示せば応援団の内部でも意見の相違が出るだろう。
「まず都構想の実現に道筋をつけてから次に向かってほしい」「政策についての対話、議論をじっくりしてもらいたい」。経済人・大阪維新の会からもこうした声が聞こえてくる。
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