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http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120225/dms1202251444007-n1.htm
お笑いコンビ、オセロ・中島知子(40)の洗脳騒動が連日、メディアをわかせている。実は、舞台となっている渋谷区の月額家賃65万円の超高級マンションの隣の隣には、家賃3万7000円の国家公務員住宅がある。超一等地にありながら、政府による宿舎削減計画を免れた秘蔵の物件だ。財務省と野田佳彦首相(54)は「消費税増税は待ったなしだ」と国民を“洗脳”する前に、さっさと売却すべきではないか。
「すわ、引っ越しか!」
23日午後、中島が住むマンションから、ピンク色のソファや8角形の鏡など、トラック2台分の荷物が運び出された。連日、建物前に張り込んでいる報道陣は騒然となった。同日夜には、中島と同居する占い師の親族とみられる女性2人が姿を見せたが、無言だった。
中島はマンション2部屋の家賃650万円(6カ月分)を滞納し、部屋のオーナーである俳優、本木雅弘夫妻や不動産会社から提訴されており、今月28日には一部の判決が下る。芸能界の仲間らが、中島を救うべくコンタクトを試みているが、成功したとの話は聞こえてこない。
さて、中島が住むマンションは渋谷駅から徒歩10分、大通りから少し入った閑静な住宅街にある。3500平方メートルの敷地に4階建て43戸。中島の部屋は、推定120平方メートルで家賃は月65万円だ。セキュリティーが完璧な同マンションには、人気歌手やお笑い芸人も入居している。
近くには、戦後を代表する首相2人が屋敷を構えていた。現在でも、外国大使館や大使公邸が並び、大物俳優や大物司会者夫妻が住む、「日本版ビバリーヒルズ」のような街だ。
中島宅から30メートルほど坂を下ると、交番のはす向かいに問題の「国家公務員住宅」が見えてくる。
2433平方メートルの敷地に広々低層の3階建て30室。主に係長クラスのキャリア官僚の30家族が住んでいる。住宅を管理する財務省理財局国有財産調整課によると、完成は1997年で、1室が約65平方メートルの3LDKで家賃は月3万7256円(管理費込み)だという。約20台が止められる屋外駐車場もあり、なんと1台月額5000円だという。
単純比較できないとはいえ、公務員住宅の家賃が超激安だということが、よく分かる。一応、入っていく人たちに中島の洗脳騒動について水を向けたが、いずれも「…」だった。
地元不動産関係者は「(公務員住宅は)土地だけで50億円以上で売れる。民間相場の月額家賃25万円で貸し出せば、年間9000万円、駐車場の相場は月3万円なので、20台分を貸し出せば年間720万円の収入になる」と話す。「財政再建は待ったなしだ」と言うのに、家賃3万7000円プラス駐車場代5000円で公務員を住まわせる余裕があるとは驚きだ。
昨年、朝霞公務員宿舎建設に批判が集中し、政府は「都心の公務員宿舎は原則廃止する」という削減計画を発表した。しかし、渋谷区はなぜか「都心」に含まれなかったため、この住宅は対象外となった。抜け穴だらけの計画の恩恵を受けたのだ。身を切れない政府に、増税をする資格はない。(ジャーナリスト 若林亜紀)
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