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2012年2月25日 掲載
前原政調会長「言うだけ番長」がブチ切れた深層心理
記者締め出し墓穴
<グループ議員離れに焦り>
民主党の前原誠司政調会長は何を血迷ったのか――。産経の記者を会見から排除した問題で、身内の閣僚からも厳しい声が上がった。
小川敏夫法相は「報道内容が気に入らないから会見に来るな、というのは好ましくない」とバッサリ。古川元久国家戦略相は「私は産経新聞も(会見場に)いていただいて結構です。ご安心ください」と皮肉った。
自民や公明も「取材拒否は良識的とはいえない」と批判を強めている。ムダに野党に攻撃材料を与えてしまい、アホみたいだ。
「言うだけ番長」と書かれたからといって、オープンな会見を“出禁”にすれば、多くの批判を浴びることは分かっていたはず。前原はなぜ今回、強硬手段に出たのか。
「昨年8月末に政調会長に就任して以降、結果の伴わない前原さんに対し、産経は『言うだけ番長』と揶揄(やゆ)し続けた。枕ことばのように15回以上使っていた。プライドの高い前原さんは相当、怒りがたまっていたようです。以前も記者に注意したが聞いてもらえず、22日の記事で『言うだけ番長』に加え、『橋下と密会、レクチャー受ける』と書かれついに爆発した。23日昼、議員会館へと歩く前原さんに番記者5、6人がついていましたが、産経記者が『来月から外務省担当になります』と異動の挨拶をした途端、目をカッと開き、『君に話がある』と怒鳴りつけた。みな凍りつきましたよ」(与党担当記者)
その後の会見で、「産経締め出し」に成功した前原は、夜、新橋の居酒屋へ。自らのグループ議員と上機嫌でビールを飲んだ。「してやったり」だったのだろう。
だが、ちょっと待て。前原の“有言不実行”ぶりは、国会では有名な話だ。「八ツ場ダム建設凍結」を表明しながら、最終的には建設再開を受け入れた。消費税増税でも、昨年は「経済成長させてから」と主張していたのに、今はすっかり増税の旗振り役だ。「言うだけ番長」は真実なのだ。
こんな前原に愛想を尽かし、グループからは議員がどんどん離れている。今回も「大人げない」「批判は事実」といった声が聞こえてくる。
「野田首相の人気が下がっているのに、全く“前原待望論”が上がらないことに焦っているのでしょう。だから、ちょっとした批判も気になる。イライラする。橋下徹市長とたびたび接触していますが、人気を利用したいという狙いも透けて見えます。政治家に必要なのは実行力。批判を受け止めながら、きちんと政策を実行すれば人気も出るのに、全く分かっていませんね」(政治ジャーナリスト・小谷洋之氏)
本人は今日も上機嫌に酒を飲んでいるだろうが、墓穴を掘ったのは間違いない。
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