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大阪市が、市役所のサーバーに保存されている市長部局全職員の内部メールの点検調査に着手したことが分かった。橋下徹市長が問題視する職員の政治・組合活動の実態解明が狙い。調査を担当する市特別参与の弁護士がデータの提供を受けたが、この調査を市は職員に通知しておらず、識者は「職員の了解もないのは行き過ぎだ」と指摘している。
調査対象は、市長部局の職員約2万3400人が、庁内ネットワーク上で送受信した業務連絡用の内部メール。私的利用は禁止されているが、市では通常、メールの監視は行っておらず、同様の調査は初めて。サーバーの保存容量は1人当たり40メガバイトで、最大で数百通が保存されているとみられる。
市総務局などによると、市特別参与の山形康郎弁護士から要請があり、今月18、19日の2日がかりでサーバーのデータを取り出した。調査リーダーは、組合問題を担当する市特別顧問の野村修也弁護士。外部との送受信記録についても提供を求めているといい、総務局が対応を検討している。サーバーを管理する職員は、山形弁護士から「調査に使う」としか説明されなかったという。毎日新聞の取材に山形弁護士は、政治・組合活動の実態解明の一環であることを認めたうえで、「詳しい目的や手法は言えない」と話した。
厚生労働省は「労働者の個人情報保護に関する行動指針」(00年)で、職員のメールなどを監視する場合は事前に通知することを求めている。総務局の担当者は「全く外部の人間に提供したわけではない。目的外使用はしないと確約しており、問題はない」としている。しかし、ある職員は「秘密裏にやることなのか。知らないところで常に身辺調査をやられているようで、気持ちが悪い」と漏らした。
職員に対する政治・組合活動の調査を巡っては、市が今月9〜16日、消防局を除く全職員を対象にアンケートを実施。しかし、勤務時間外の活動や思想信条に関する質問が含まれているとして、弁護士会などから批判が噴出した。市労働組合連合会が大阪府労働委員会に不当労働行為に当たるとして救済を申し立てたため、調査を担当している野村弁護士が同17日、アンケート集計作業の凍結を表明した。【茶谷亮、津久井達】
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120222k0000m040115000c.html
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一般企業では社員のメールをチェックすることはあるが、そうした場合、あらかじめメール内容のチェックを行なうことがあると社内規定などで周知している。これは仕事以外の私用メールを大量に使っていないかなどをチェックするためだ。
今回の大阪市のメール調査はどうした訳か「秘密裏」に行なわれており、市の方針に反対意見を持つ社員をあぶりだし、排除することが目的だと思われる。こうしたやり口は「秘密警察」を彷彿とさせるものだ。さしずめ橋下徹大阪市長は秘密警察長長官に該当する。
こんな常識外れの「陰険」で「陰湿」なやり口を見せつけられても、大阪市民の大多数は橋下徹市長を支持し続けるだろう。しかし、いつかの時点で自分たちの見方が間違っていたと目を覚ます時がきっとやってくるに違いない。そのときにはすでに手遅れかもしれないが。
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