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「政治家失格は自明」
「説明責任ある」
小沢裁判に関しての楽観論が、一部で流れている。
チャンチャラ可笑しい。
巷の人間の脳みそは、変わらない。
変われない。
先入観で凝り固まった脳みそは、腐るまで変わらない。
▶陸山会公判 有罪立証の柱失う 元秘書らの供述調書不採用で(産經/見出し)
>小沢一郎被告への「報告・了承」を認めた元秘書らの供述調書の大部分が証拠採用されなかったことで、指定弁護士側は、小沢被告の共謀を示す立証の柱をほぼ失った形となった。判決は間接証拠も含めて総合的に判断するため影響は不透明だが、指定弁護士側は論告の見直しを迫られることになる。
>公判の争点は(1)検審の起訴議決に基づく起訴の適法性(2)虚偽記載の有無(3)元秘書との共謀の有無−の3点。中でも最大の争点である共謀を裏付ける直接証拠は小沢被告の虚偽記載の関与を認めた石川知裕衆院議員らの調書だけだった。
>石川議員らは証人尋問で「事実でない」と調書の内容を否定。
>これまでの公判で有力な証言を引き出せたとはいえず、調書が却下されたことで立証は厳しさを増したといえる。また、冒頭陳述では元秘書らの調書を引用し、「報告・了承」の場面を再現したが、論告は変更を余儀なくされる。
>一方、調書却下が、小沢被告の無罪に直結するとまでは言い切れない。元秘書らの公判では「取り調べに威迫と誘導があった」と調書の多くを不採用としたが、客観的事実から全員を有罪とした。
>指定弁護士側は小沢被告が署名した融資書類など客観的事実を重視。小沢被告が「記憶にない」を連発した説明の不合理さも合わせて、有罪立証に結びつけたい考えだ。
>法廷で示された証拠と小沢被告の説明、元秘書の証言のいずれが信用できるのか。その評価が最終的な結論を左右することになりそうだ。
【産經新聞/2月17日(金)11時46分配信】
このながれを、どう判断するか。
立場によって、大きく違って来る。
小沢陣営は、祝杯をあげんばかりの喜び様が、透けて見える。
▶小沢被告の弁護団「証拠はほとんど消えた」(NNN/見出し)
>民主党元代表・小沢一郎被告が政治資金規正法違反の罪に問われている裁判で、東京地裁は17日、小沢被告の事件への関与について認めた元秘書の供述調書の大部分を「信用できない」として証拠採用しないことを決定した。
>小沢被告の弁護団は17日午後の会見で、「調書の中心部分が却下された。小沢さんを有罪とするような証拠はほとんど消えてしまった」と話した。
>一方、検察官役の指定弁護士は「池田被告の調書は一部採用されており、調書以外の間接証拠でも小沢被告を有罪とすることはできる」とコメントしている。
【NNNニュース/2月17日(金)19時35分配信】
小沢側弁護士団は、「公判自体の維持が不可能になった」と繰り返し語っている。
しかし、そんなに甘く考えていていい物か。
「『記憶にない』を連発した説明の不合理さも合わせて、有罪立証に結びつけたい考え」なのだから。
何年も以前に、「ある日有る時これこれの事に返事しましたか」等と問われて、「記憶に無い」と言うのは、至極当たり前である。
それを「検事役指定弁護士」は、繰り返し繰り返し5〜6回も問い重ねた。
同じ質問である以上、同じ返事をするしかない。
にも拘らず、「<記憶に無い>を連発する不遜な態度」と報道し、また新たな「悪人」のイメージを刷り込んで行った。
しかし、刷り込まれた方の脳ミソは、それ以外の判断はしなくなる。
「小沢はノラリクラリと逃げ回る」
そして。
「調書以外の間接証拠でも小沢被告を有罪とすることはできる」と畳み掛ける訳だ。
思考停止の国民たちは、「そーだそーだ」となる。
挙げ句の果てには、国会議員達までが同じ事を繰り返して喚き立てる。
▶「政治家失格は自明」 調書不採用で自民・脇氏 公明・井上氏も「説明責任ある」(産經/見出し)
>自民党の脇雅史参院国対委員長は17日、小沢一郎民主党元代表の公判で、元秘書らの検察官調書が証拠採用されなかったことに関し「秘書に任せてあって知らなかったから、自分は無罪だというのはありえない。政治家の倫理として政治資金規正法の精神からして間違っている」と指摘した。
>その上で脇氏は「判決が(有罪、無罪の)がどちらになろうと、もはや政治家としては失格であるということは自明だ」として、政治とカネ問題をめぐる追及を続ける考えを示した。国会内で記者団に語った。
>公明党の井上義久幹事長も記者会見で「(小沢氏に)政治的、道義的責任はある。秘書が3人、有罪になっているわけだから国会に対する説明責任はある」と述べ、小沢氏の証人喚問の必要性を重ねて強調した。
【産經新聞/2月17日(金)17時37分配信】
動脈硬化とは言うが、脳ミソ硬化と言うべきか。
それとも、『脳機能停止症候群』とでも言うべきか。
相も変わらず、同じ論調。
「英字資金規正法」の概念、とこのご仁が何処まで理解しているのか知らないが、正統に行われた商取引の、支払を行った日時か、土地登記の偏向官僚の時期か、単純に3ヶ月程の違いが年をまたいでいただけ。
これが、「違法」と言われた事実の総てである。
その事実を理解しての発言とは、到底思えない。
『政治家失格』とまでほざいた。
「当選3回の比例区議員風情が、偉そうに大口を叩いて…」と言われても致し方ない程の、市裏滅裂かつ、無礼千万な「弾劾」である。
片方も同じ。
「政治的、道義的責任はある。秘書が3人、有罪になっているわけだから国会に対する説明責任はある」
『推理』し『認識』することが、<有罪>の判決理由であった。
べらぼうな「法律無視」の悪行である。
<法の番人>で有るべき砦が、判事であった筈。
法を司る「秤」の紋章は、ドブにでも捨て去ったか。
そんな『推認』した事実には一言も触れずに、「秘書が3人有罪」で「政治的、道義的責任」がある、などと言われて身の潔白が立証出来る人間が、この世に如何ほど居ると言うのだろう。
「小沢氏の証人喚問の必要性を重ねて強調した」
しかし。
これが、現実である。
これが、日本人の発想である。
風土である。
「立件する根拠としての<唯一>の証拠が不採用となった」
これはあくまで、《法的手続きに於ける一つの事実》にすぎない。
判断を下す裁判官は、「自己の感情」で判決を下すのは、良く有る事だそうだ。
法治国家もクソも無い。
▶<剛腕出廷>弁護側「証拠消えた」(産經/2月18日(土)7時55分配信)
>「一つの山を越えた」
>閉廷後に会見した小沢一郎被告(69)の弁護団は安堵(あんど)の表情を浮かべた。主任弁護人の弘中惇一郎弁護士は「これで有罪の証拠はほとんど消えてしまった。小沢さんの責任を問うには、虚偽記載を強く指示したとか、具体的な内容がないと有罪にならない」と強調。
>「報告書を作成する立場だった秘書の公判とはレベルが違う」と続けた。
甘い。
弘中弁護士の有能さを疑う訳では、全く無い。
しかし哀しいかな、彼は「真っ当な」法曹人なのだ。
証拠に基づかない、組織の決定に合致させる為に、全てを想像と希望的観測とでねじ曲げて恥じないような脱法行為を、判事が自ら行うと言う様な「非法治」行為は、対処した事が無いのでは無かろうか。
真っ当な司法界なら、こんな裁判は行われていない。
その角度からの対策を、たててある事を、ただただ願うのみである。
>一方、立証の柱を失った形の指定弁護士、大室俊三弁護士は報道陣の取材に対し、「あんなものかな、と予想していた。意外感はない」と淡々とした様子。
>大室弁護士は、小沢被告との「報告・了承」が石川議員の引き継ぎによるものだった、とする池田元秘書の調書が採用されたことで「石川さんの報告・了承の重要な証拠にもなる」と指摘。
>小沢被告が被告人質問で関与を全面否定したことにも言及し「一切の指示なしに秘書が勝手にやったという主張に合理性があるのか。間接証拠はそろっており、有罪立証は十分可能」と言い切った。
【産經新聞/2月18日(土)7時55分配信】
日本と言う国に於ける、新旧の国家権力を賭けた権力闘争に、常識は最早通用しない。
「政治資金の透明性に、政治家が何処まで責任を持つべきか」
NHK『自論公論』での、今回の判断に対する論調の柱の一つであった。
この理論は「小沢が、本人の関わりとは別にして、政治資金規制法に則った違法性があった」事を前提としている。
秘書用の寮にする為に購入した土地の購入代金を記入した「時期」の数ヶ月のズレ、に過ぎない事がそこまで「犯罪性」を責められるべき事なのだろうか。
指摘に応じて「訂正」するだけの事例に過ぎない事であった筈。
小沢一郎の場合に限って、「犯罪」扱いする事を続ける事自体、反法治性の根源である。
「しかも、<刑事裁判>に於ける有罪か無罪か、と言う事だけでは無く、「政治とカネ」という問題を改めて国民に突きつけている」
「会社の決算報告所に不正が有ったとして、会社の経営者が決算報告所にタッチしていなかった、で認められるのか」
「近々出される判決は、悪まで<刑事事件での有罪か無罪か>に過ぎない。政治とカネとの関わりを、もっと高い次元で問いかけて行かねばならない」
これが、『時論公論』での、論旨である。
最初から最後まで、「小沢一郎が不正なカネを動かしていて、手続き上は責任を逃れられるやり方だった」という宣伝。
この様な報道が、日本人の平均的思想と、発想と、受け止め方と、理解と、解釈とを『正当化』して来た。
そして、そのような考え方に凝り固まっている日本人が、過半数存在している。
哀しきかな、我が祖国…。
『勝って兜の緒を締めよ』というが。
今回の「検察側証拠」の不採用程度の事で、浮かれている場合では無い。
兜の緒は、更に堅く締め直さなければならない。
未だ「勝って」いないのだから。
判事殿は、「状況証拠」という便利な道具で、どの様にでもいか様にでも「推認」出来る事を、肝に命じるべし!
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