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野田政権はなぜ消費税増税をするのか 真相は消費税以外財源なしの恐怖
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2012/2/15 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
本当はこの国の経済成長がもう不可能だからなのだ
野田内閣の支持率がどこもかしこも30%を割り込み、「危険水域」に突入した。ま、ドジョウの無策無能ぶりを見れば、この数字は納得だが、驚くのは別の数字だ。
世論調査では消費税引き上げの是非についても、賛否を問うているのだが、賛成が増えているのである。テレ朝の調査では41%が賛成で、前回比9ポイント増。サンケイ・FNN調査では43・5%が賛成でこちらは0・8ポイント増。10%超引き上げについてはナント、63・9%が「必要」と答えて“理解”を示した。
財務省の高笑いが聞こえてきそうだが、こうした数字を見るにつけ、つくづく思うのは、「庶民がてんで分かっていない」ということだ。
このままでは国家財政が破綻し、ギリシャのようになってしまう。社会保障は毎年、自然増が1兆円だ。年金がもらえるなら、消費税引き上げもしようがない、と、こんな理屈で増税を容認しているのだろうが、とんでもない話だ。野田や財務省が持ち出す理屈はすべてウソ。デタラメ増税を強行するための方便だ。ところが、これが国民に伝わらない。大メディアが財務省にオルグされているからだ。その結果、増税容認の紙面が作られ、庶民も洗脳されていく。国民はマインドコントロールから抜け出さないと、とんでもない目に遭うことになる。
◆ダボスでも話題になった日本の増税
野田や財務省が消費税引き上げに血道を上げる理由はただひとつ。それ以外にもう税収のあてがないからだ。
日本の財政が借金まみれになったのは長引く不況のせいだ。景気対策に何百兆円もつぎ込み、それでも景気が回復しないものだから、経済が縮小し、税収が上がらなくなった。そのくせ、歳出は膨らむ一方だから、借金は雪だるま式に増えていく。
だったら、景気を良くして、税収の自然増を目指せばいい。小学生でも分かることだ。増税は逆に景気の足を引っ張る。やることがアベコベで、世界も目を白黒させている。
「実は今年のダボス会議でも日本の増税が話題になった。リーマン・ショックのあと、北欧の国は付加価値税を引き下げたのです。ところが、、日本はいま、増税を宣言した。みんなびっくりして、“なぜだ?”と日本の関係者を質問攻めしていました」(政府関係者)
質問された関係者は言葉を濁したらしいが、その答えはハッキリしている。もう経済成長の見込みがないのだ。
今後は所得税も法人税も確実に減っていく。いま、消費税を引き上げておかないと、税収を確保できなくなる。だから、大不況でも大増税――。社会保障のためとか、財政再建のためとか、こんなのはとってつけた屁理屈だ。
まさか、「もう景気回復はしません」とは言えないから、「社会保障と税の一体改革」なんて、もっともらしい名前をつけて、国民をケムに巻いているのである。
◆生産人口がどんどん減っていく日本経済の絶望
こうした話を裏付けるデータは山のようにある。
名目GDPは2007年の515兆円から2011年は469兆円まで下がったし、2000年には20兆円あった所得税はいまや15兆円すれすれだ。法人税も2007年くらいは15兆円を超えていたのに、いまや、10兆円を割り込むありさま。この間、安定して10兆円程度の税収を確保しているのは「消費税」だけなのである。消費税に関する著書も多いジャーナリストの斎藤貴男氏はこう言う。
「取引そのものにかかる消費税は、比較的景気に左右されず、安定した税収を見込めるのです。政府が消費税引き上げに血道を上げる裏には、もう経済成長が見込めないという前提があるのは間違いない」
もうGDPは増えない。つまり、どんどん税収減は加速化する。とにかく、手っ取り早く消費税から取るしかない。こういう理屈だ。
日本政策投資銀行参与の藻谷浩介氏の「デフレの正体」には、もっと恐ろしい話が出てくる。2000年から05年の間に過疎化とは無縁の首都圏でも15〜64歳の生産年齢が22万人(国勢調査に答えない年齢不詳者を含む)も減り、65歳以上が118万人も増えたというデータだ。藻谷氏は〈「現役世代の減少」と「高齢者の激増」の同時進行だ〉と書いていたが、これが全国規模で起きている。今後、生産人口はどんどん減り、世の中、年寄りだらけになる。これは人口動態から確実に分かっていることだ。
これじゃあ、モノが売れないし、経済が縮小する一方。だからこそ、政府は「新成長戦略」とかに血眼になっているのだが、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏は「ただのお題目で中身なし。マーケットでまじめに受け止める人はいない」と切り捨てた。そりゃそうだろう。「世界最高の技術を生かす環境エネルギー大国を目指す」なんて、大風呂敷を広げているのだ。ソニーもパナソニックもメタメタなのに夢物語の作文だ。
◆ブランド力がなくなったモノ作り
「ソブリン危機が吹き荒れ、ユーロ安に苦しむ欧州ですが、ベンツやロレックスは値下げせずに売れている。強いブランド力があるのです。一方、日本は家電だけでなく、トヨタのレクサスも韓国車に追い上げられて青息吐息です。これじゃあ、経済成長どころではない。本来であれば、日本で1万件もある規制を、ただちに緩和してビジネスチャンスを広げるべきです。しかし、それは役人の権益を手放すことにつながるのでやらない。だったら、歳出削減をやるかというと、これも役人が身を切る話なので手をつけない。財政再建には黄金比があって、歳出削減3に対して増税1といわれる。消費税だけ引き上げる日本はどうかしています」(斎藤満氏=前出)
いやはや、とんでもない亡国官僚たちだが、恐ろしいのは今後だ。
「景気回復」という財政再建の王道ではなく、麻薬のような「消費税引き上げ」に踏み込んだ後である。
◆刹那主義の極致が消費税大増税
筑波大名誉教授の小林弥六氏はこう言った。
「たとえ消費税を10%にしたところで、肥大化する一方の社会保障費を賄えるわけではない。焼け石に水で、やがて15%、20%の増税を迫られることになります。怖いのは消費税は社会保障にしか使わないという言い方です。逆手に取られると、社会保障費が足りなければ消費増税という理屈になりかねない。これだと税率が青天井になるだけではありません。逆進性が強く、貧しい人ほど負担増になる消費税で社会保障を賄うことは思想的にもおかしいのです。社会的弱者は富者からの所得再配分によって、社会全体が支えるべきです。安易に消費税に頼れば、年収が少ない若者が何の恩恵もないまま、ずっと負担増に苦しむことになる。ちょっとやそっと消費税を上げたところで若者の将来年金が確保されるわけではないからです。これほど、税の哲学に反する話はありません」
こうして見ていくと、消費税引き上げの真相が見えてくる。野田や財務省の言い分は何から何までインチキ、ペテンということだ。明日の金欲しさに、ただ取りやすいところから取る。刹那主義の極致が消費税引き上げだ。
油断もすきもない財務省のことだ。消費税分を別の財源に回すことだってやりかねない。野田は今週末には消費税引き上げを柱とする社会保障と税の一体改革の大綱を閣議決定する。歳出削減は後回し。アナの開いたバケツはそのままにしておいて増税先行ということだ。
こんな調子では、いくら金があっても足りない。国民は消費税で骨までしゃぶられることになる。もちろん、景気は長期低迷。国民は早く目を覚ますべきだ。
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