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無能政府何もできない 難局に史上最低政権の異常事態
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2012/2/8 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
沖縄基地移転、消費増税、復興、原発事故収束、東電問題すべて解決不可能
ドジョウ首相が「消費税アップ」に血道を上げている間に、沖縄の「普天間基地」が最悪の形で決着しようとしている。
これまで日本とアメリカは、「普天間飛行場」を「辺野古」に移設させることと、アメリカ海兵隊8000人をグアムに移転させることを“パッケージ”で進めることで合意していた。もともと普天間基地の返還と海兵隊のグアム移転は、まったく関係ないが、06年に日米が合意している。
ところが、アメリカが日米合意を一方的に見直し、海兵隊のグアム移転を当初の8000人から4700人に縮小して実施することを決定。その結果、“世界一危険”な「普天間飛行場」は返還されず、米軍が使いつづける可能性が強まっている。
2年前、鳩山首相は「最低でも県外」とブチ上げていたが、海外移転どころか「固定」されることになりそうなのだ。
「アメリカの言い分は、日本側の事情で普天間の辺野古移設が進展しないから、日米合意と切り離し、単独で海兵隊のグアム移転を進めるというものです。グアム移転は本当はアメリカの都合ですが、最悪なのは、普天間基地が固定されそうなことです。これまで返還が前提だったので、多少傷んでも改修してこなかったのですが、突然、日本に補修経費を要求してきた。しかも、グアム移転にかかる費用102億ドルのうち、日本が60億ドルを負担するという日米合意はそのまま残る方向です」(外務省事情通)
いつの間にか、普天間基地は返還されず、日本はグアムへの移転費用だけは負担させられる方向で話が進んでいるのだ。
しかし、こんなバカな話はないだろう。日本は踏んだり蹴ったりではないか。それもこれも、野田内閣があまりに無能無策だからだ。
◆政策を一つも実現できない最悪
アメリカが日米合意の見直しを日本に通告してきたのは昨年秋のことだ。ところが、ドジョウ首相は3カ月間なにも手を打たず、今頃になって「普天間の固定化につながらないように協議を進めたい」と慌てふためいているのだから、どうしようもない。
野田政権は一事が万事、すべてこの調子だ。問題が起きても右往左往するだけで、まったく解決する力がない。
「震災復興」も「原発事故の収束」も口にするだけで、いまだに福島原発は放射性物質を放出しつづけ、石巻港は浸水したままだ。
政治の役割は、国民のために具体的に政策を実現させることだ。そのために政府には絶大な権限と財源が与えられている。ところが、野田政権は政治を前に進められないのだから話にならない。これでは政権の意味がない。
政治ジャーナリストの泉宏氏が言う。
「野田内閣が政策を実現できないのは当たり前ですよ。過去、大きな仕事を成し遂げた内閣には、必ず裏方に徹する閣僚や党幹部がいたものです。ところが野田政権には、知恵と経験のある黒子がひとりもいない。どうしたらモノが動くのか、やり方も分からないのでしょう。良い悪いは別にして、政治を動かすのには小沢一郎のようなタイプが必要なのです。なのに世間を知らない政経塾OBや仲良しで周りを固めてしまった。安住財務相(50)や玄葉外相(47)といったアンチャンたちにやれるはずがありません」
ドジョウ首相が「政治生命を懸ける」と息巻いている消費税アップだって、この調子では成立など不可能だ。
鳩山由紀夫は「史上最低の総理」、菅直人は「史上最悪の総理」とヤユされたが、ドジョウ首相は、何もできないのだから論外というしかない。
◆もはや日本の「モノ作り」は世界に通用しない
しかし、ただでさえ日本は大震災と原発事故にあえぎ、もがき苦しんでいるのに、政治が機能不全に陥りなにもできないなんて最悪だ。このままでは、日本は確実に大不況に突入してしまう。経済評論家の広瀬嘉夫氏がこう言う。
「ノーテンキな野田内閣は気にとめていないようですが、日本が31年ぶりに貿易赤字になったことは深刻です。ついに日本のモノづくりが世界に通用しなくなった、ということだからです。日本の企業は売れるモノをつくれなくなっている。その象徴は、自動車と電機です。
かつて日本のクルマは、北米の『カー・オブ・ザ・イヤー』の常連でした。ところが、今年は1台も最終候補に残らず、選ばれたのは韓国車だった。日本が圧倒的に強かったハイブリッドカーも、燃費だけならトヨタの『プリウス』はフォードの『フュージョン』に負けている。電機はもっと厳しい。日本の看板だったテレビが売れず、ソニーもパナソニックも大幅な赤字。韓国サムスンの独り勝ちを許している。サムスンは価格が安いだけでなく、品質も良いから日本メーカーは歯が立たない状態です」
資源のない日本は、技術を磨き、世界中にモノを売って外貨を稼ぎ、世界第2位の経済大国にまで上りつめた。しかし、外貨を稼げなくなったら資源も満足に買えなくなり、一気に没落してしまう。衰退するかどうかの瀬戸際に立たされている日本は、国を挙げて国力をアップさせるしかない。なのに、野田内閣はなにもできないのだから、どうにもならない。
◆無能内閣で官僚はやりたい放題
これ以上、野田内閣をつづけさせてはいけない。民主党議員は、即刻、ドジョウ首相を引きずり降ろさないとダメだ。無能無策の野田政権のままでは、この国と国民はドン底に突き落とされてしまう。
もはや野田内閣は、国民のための政治をやろうという気持ちさえ失っている。それは、震災復興のために組まれた「第4次補正予算」の中身を見ればよく分かる。
2兆5000億円の予算が組まれたが、復興に使われるのは、たったの5000億円だけだ。残りの2兆円は、各省庁でヤマ分けしている。なかでもヒドイのが、厚労省。復興と関係ない「基金」を、どんどん膨らませている。
「後期高齢者医療制度基金」に2719億円、「子宮頚がんワクチン基金」に526億円、「妊婦健康診査基金」に181億円……と、総額4813億円を「基金」に積み増ししている。
ドサクサに紛れて、将来、自由に使えるカネを基金に“プール”しておこうという魂胆がミエミエだ。
なのに、財源がないからとドジョウ首相は「消費税アップ」を強行しようとしているのだから冗談じゃない。
「小沢一郎が、野田首相のことを“歌を忘れたカナリア”と評したように、『国民生活が第一』のマニフェストを捨てた野田民主党は、2年前とはまったく違う政党になっている。自民党に政権が戻るのも最悪ですが、民主党政権がつづいたら日本は本当に壊されてしまう。もう一度、国民の手で新しい政権をつくるしかありません」(政治評論家・本澤二郎氏)
本来、首相は実現したい政策があるからなるものだ。ドジョウ首相は、なにひとつ政策を実現できないのに、いつまで総理の座にしがみついているつもりなのか。こうなったら国民が鉄槌を下すしかない。
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