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小沢一郎は共同通信のインタビューを通し、直近政治の座標軸を示した
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2012年02月07日 世相を斬る あいば達也
拙コラムにしては久々の“小沢ネタ”である。筆者の感性においては、小沢一郎の政治理念には充分賛同しているし、支持もしている。その理念の実行には政治権力を握らなければ意味がない事も理解している。ただ、魑魅魍魎な政治の世界は詐術の巣窟であり、小沢自身百も承知で生きてきた筈なのに、どこか精緻な部分で、常に齟齬をきたしている不安と云うか、不満があった。つまり、権力闘争が正攻法過ぎるのではないか?と云う疑問だ。
朝日、読売等々が直接小沢一郎のインタビューに成功していない状況で、小沢はネットメディアを通じて、一定の範囲で持論を展開していたが、あくまで政治権力者としての露出がメインの目的だった。それゆえ、色々と観察していたが、09年民主党マニュフェストの繰り返しの連続で、ブレナイと云う評価とブレイク・スル―の突破口が見当たらない未消化が続いたが、漸く一部姿を現した。勿論、全貌ではない。
ブレイク・スル―、突破口の袖を見せた点は、大いなる前進である。小沢のような人物は“けじめ”を大切にするだろうから、自分自身の裁判に区切りがついたと云う事実が大きいのだろう。中には、裁判が有利な方向で展開しているからと云う解説も多いが、多分小沢は、それ程楽観はしていないと思われる。東京地裁判決に関わらず、裁判で充分自分の主張は出来たと云う“区切り”に重きが置かれていると理解する。公判の行方は極めて政治性が強く、有利な状況だから無罪と素直な判決が出るとは限らない。あくまで区切りなのだと思う。
裁判は、此処から先は司法の範疇であり、法廷闘争の段階は東京地裁の判決が出るまで、一時休憩である。おそらく裁判のクライマックス、被告人質問が終わった時点で、政治権力闘争モードになったと思考すべきだ。通信社でも、時事ではなく、各地方紙に記事を配信している共同通信を使った点も意味がある。東京だけが政治だと言わんばかりの、朝日や読売をスル―し、地方重視を印象づける狙いもあったのだろう。
共同通信インタビューでは、真の行政改革(革命的)は一つも行われていない。中央から地方がキーポイントだと語っている。すべての根源は既存の枠組みのスクラップ&ビルドであり、ハッキリ革命的だと言っている。この問題を経ずに、消費増税だけを声高に主張し、待ったなしの課題だと、幾ら野田佳彦が語ろうと、国会議決で反対すると明言している。最近の流れを見る限り、野田政権が、消費増税以外に確たる改革を示していないのは事実であり、此処から泥縄で“革命的行政改革”を同時並行で打ち出すことは不可能なタイム・スケジュールになっている。
つまり、野田佳彦はこの儘、財務省傀儡首相として消費増税に突き進むしか道が残されていない。不退転で討ち死にすると云う事だろう。おそらく、小沢の読みでは、野田が法案提出に際し、「経済成長3以上が2年間継続した場合」とか、「独立行政法人等々の官僚天下りがなくなった場合」とか、「一般会計、特別会計を含む複式簿記方式が導入された場合」とか、「財務省から国税庁を外し、社会保険機構を合わせた歳入庁の創設」とかの条件付きで、消費増税とでも言わない限り、野田の消費増税法案提出は困難になってきているだろう。
野田の政治生命が終わるようなボタンの掛け違いと云う重大なミスをしたわけだが、ヤケクソ解散の道は取り敢えず残される。これを止めるのは小沢ではない。仙谷、岡田、前原、輿石の仕事である。このいずれの面々が、民主党の7割の衆議院議員から恨まれる解散総選挙の選択を認めるとは思えない。下手をすると自分の当選すら危ういではないか。死に物狂いで止めに掛かる。丁度、菅直人を降ろす時と同じような醜態を見る事が出来ると観測する。アノ時だって、菅はヤケクソ解散の権利は持っていたのだ。それと同じ構図が始まったと云う事だろう。小沢の言う通り、そこまでヤケクソになれる政治家は少ない。否多分いないのだろう。だから小沢一郎の120人規模の造反宣言はインパクトが大きい。
噂によると、共同通信のインタビューに続き、某大手テレビ局出演が決まったとも聞いている。この噂を聞きつけた産経辺りは、小沢の焦りが如実に出てきたなどとピント外れの歪曲憶測を三流政治評論家に言わせているようだが、トンデモナイ非常識だ。もう野田が法案提出を諦め、単なる総辞職と云う首相の花道を用意するには、時間的に2カ月を切っている。今こそ動くしかなくなったのが実際なのだろう。
小沢の焦りは橋下や石原らの第三の政党などと知ったような事を語っているが、橋下にしても国政に一大旋風を起こすほど自分を買い被ってはいないだろう。大阪人の乗りの良さと橋下相性が抜群だったと云う事で、国政能力に関しては未知数過ぎる。横山ノックさんが選ばれた世界だと云う事忘れない方が良い。石原新党等と云うモノは、半分幽霊紛いだ。首長の人気と国政を司る場合、愚衆と雖も、それなりの矜持の選択眼に晒されるので、簡単ではない。マスメディアは話題性が豊富だから悪乗りして報道するが、10人集まるかどうか、たちあがれが立ちあがれない恥を掻くようなものである。報道界の人気者で国会議員ゼロからの政党?と寄せ集めて10人の新党?小沢は現時点で120人の国会議員を擁している事を忘れていないかい?と云う事である。
もう民主党内は小沢一郎の野田消費増税への歴然たる反対姿勢にキーキー野猿の如く騒ぎ出した。殆どが悲鳴である。岡田〜、仙谷〜、野田〜。党員資格停止だったよな小沢一郎は?今さら党員資格停止解除なんて言わんでくれよ、調子が狂うからな(笑)官邸はおそらく蜂の巣をつついた騒ぎか、打つ手なしで一升瓶抱えて飲んだくれてるか、どちらかだ。多分、どうしようもなく困っているのが輿石だ。
此処からは、いずれにせよ政局だ。3月中に、野田と財務省が余程小沢が納得するような条件を出さない限り、野田内閣は法案提出を諦めるか、総辞職するしかなくなると云う事だろう。4月の小沢の裁判がどのようになるか?仮に有罪と云う結論が出たら、これは小沢グループの団結が強まり、再び裁判所改革など、大きなウネリが巻き起こるし、告訴告訴の連続、検察審査会の闇解明、国政調査権の連鎖で最高裁事務総局の闇の部分が表沙汰になり。本当に我が国で革命が起きるかもしれない。是非その時はバリバリ暴れようと愉しみにしている。
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