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米軍再編、海兵隊移転と普天間移転の分離 錯綜するメディアの解説
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/b1c0a7aecdf1c4cebcd7b8a8a0d234f5
2012年02月05日 世相を斬る あいば達也
今回の06年に日米が合意した沖縄の米軍普天間飛行場移設を柱とする在日米軍再編計画について、両政府が抜本的な見直しに入ったと云うのが表に見える事情なのだが、発端は米国における国防費のあり方に関する予算事情が根底にある。米国の財政事情はご存知のように、野田の云う“待ったなし”の財政課題どころか、既に財政に尻に火がついているのが実情だ。
オバマ政権の国防費の予算に絡めて、先ずは国防総省と議会の調整が始まり、それを踏まえて、日米の在日米軍再編計画について両政府の見直しの話が始まったわけである。この流れを的確に捉えて報道しているのが、「沖縄タイムス」だ。勿論、社是として、都合のいい解釈も含まれるが、この記事が時系列に米国国内問題に言及している点で正確だ。少なくとも、国防総省と米議会の同意において、日本側の辺野古への移転を待ち続けても意味がないので、海兵隊のアジア戦略は日本のアクションを待たずに、展開する事にした、という事だろう。
≪ 米、普天間の辺野古移設を断念へ
【平安名純代・米国特約記者】在沖米海兵隊のグアム移転計画をめぐり、米国防総省が米議会との水面下の交渉で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古沖への代替施設建設を断念する意向を伝達していたことが3日、分かった。同飛行場の移設・返還については日米間で協議をやり直す見通し。複数の米議会筋が本紙の取材に対して明らかにした。
米軍側は、中国の軍事力拡大を背景に沖縄に集中する海兵隊の拠点をアジア太平洋地域に分散させる必要性が高まったとして、2000〜2500人規模の部隊編成に再構成。グアムやハワイやオーストラリア、フィリピンなどに分散移転させる案などを立案していた。
計画の変更について議会筋は「グアム移転協定の再交渉を視野に入れた再協議が必要となる」との見通しを示した。 オバマ政権は向こう10年間で国防費約4900億ドルと海兵隊員約2万人を削減する方針を打ち出した。一方、米議会は巨費を要する代替施設の建設は政権の方針に逆行しているとし、必要性を具体的戦略とともに示すよう要請。今春から本格化する議会で追及する構えをみせていた。
米上院のレビン軍事委員長(民主)とマケイン筆頭委員(共和)、ウェッブ外交委員会東アジア太平洋小委員長(民主)は昨年5月、在沖海兵隊のグアム移転計画について、巨額を要するため必要性に疑問を提示。「計画は非現実的で実現不可能」と述べ、普天間飛行場の名護市辺野古への移設を断念し、米軍嘉手納基地への統合の検討を含めた現行計画の見直しを米国防総省に要請していた。
米議会筋によると、当時から米政府内では「代替施設の建設は困難」との見方が出ていたという。
[ことば] 米海兵隊グアム移転 2006年の在日米軍再編に関する日米合意の柱で、沖縄の基地負担軽減のため在 沖縄海兵隊約8千人と家族約9千人をグアムへ移転する計画。09年2月に中曽根弘文外相(当時)とクリントン米国務長官が協定に署名、国会が承認した。海 兵隊移転は米軍普天間飛行場の県内移設進展と日本の資金面の貢献にかかっているとの表現で、移設とセットに位置付けられている。≫(沖縄タイムス)
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-02-04_29420/
外務省、防衛省の垂れ流し情報を骨格に、時系列無視で都合のいい話を織り交ぜ、さぁエライ事だ!普天間基地が固定化の危機に晒されだした、という解説紛いの記事が大手メディアから流されている。日米同盟基軸で出てきた話というより、米国の事情が大きい。オバマ政権の財政の緊縮と軍事展開の効率化から生まれた話であり、特に普天間や辺野古が話題の中心でない事を、我々はチャンと抑えておくべきだろう。既に予算化され1000億円近くが、グアム移転費用として支出されている。その返還等も注視が必要だ。
中国の海軍空軍戦力の増強が威嚇だとは言っても、米軍の第七艦隊の戦力に比して、常識的に威嚇とは言い難い。ただ、その戦力の維持にも金が掛かるわけで、NATOやその他の戦力・軍事費を一か所に集中する事で、プレゼンスを高めようと云うのが米国の戦略だと認識すべきだ。その為には、TPPに見られるようにアジア・シフト以外にプレゼンスの価値が見いだせる地域がなくなったと云うのが現状だろう。
つまり、アメリカにとって、アジア地域における覇権だけは失いたくない思惑が強く現れていると見るべきだ。覇権の維持といっても、中国と睨み合う事が目的であり、一戦を交える事など、双方考えてもいないのが現実だ。イランを中心とする危機は、イスラエルに任せると云うスタンスが明確になっており、米国は距離を置きはじめている。
ただ米軍にとって、それ程の興味の対象ではない普天間・辺野古問題も、日米安保マフィアに連なる勢力には、俄然興味の対象である点も注視が必要だ。朝日新聞が、この米軍と議会に端を発する海兵隊グアム移転の見直しの情報について、一歩退いた報道に終始している。その意味するところは、各社がしたり顔で報道している事実関係が、充分に裏が取れていない為と思われる。つまり、日米安保に関わる情報は、安保マフィアの介在により、常に歪曲される傾向があり、断定的解説が出来ないのだろうと思われる。外交防衛では常に一家言ある孫崎氏が未だツイッターで、この件に言及していない。彼も、普天間・辺野古の情報が錯綜、整理がつかないものと思われる。一番当てにならないのが、玄葉や渡辺周の情報だろう。(笑)
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