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野党・自民党が実にふがいない。“与党ぼけ”とでもいうのか、未だ野党としての腰が定まっていない印象を受ける。それは、世論調査結果にはっきりと示されている。民主党や野田佳彦内閣への支持率が下落しても、一向に自民党の支持率は上がらない。民主党と仲良く低迷しているのだ。このままでは、両党が道連れとなって滅びの道を歩くことにもなりかねない。
このままではじり貧に陥る自民党
自民党の“与党ぼけ”現象は、さまざまな重要課題への対応に表れているが、とりわけ消費税増税問題に関して顕著になっている。おそらく、自民党は2つの立場を同時に貫こうとして苦悩しているのだろう。
(1)1つは、政権を担当していた当時の主張の制約を受けていること。
自民党は、小泉純一郎政権後に、一貫して消費税増税の必要性を強調し、野党になってからの参院選でも「消費税10%」を明言してきた。それも、世論を納得させる行政改革案を提示せずに突っ走ろうとしてきた。
(2)もう1つは、衆議院総選挙を勝ち抜かねばならないこと。
衆議員議員の任期は来年8月に満了。政局の展開次第では今年の4月、5月の解散もあり得る。それに対して、どのような姿勢で臨まなければならないか。(1)よりもはるかに困難な問題だろう。ところが、どうやっても(1)と(2)は両立しない。それを必死になって両立させようとしているが必ず徒労に終わるだろう。その結果、自民党はじり貧に陥ることになる。
主役は自民党から民主党へしかし、脚本・演出は財務省のまま
自民党がぶざまな様相を呈しているから、国会論議は、意地悪合戦のようになっている。
野田首相が、施政方針演説で自民党政権当時の首相たちの“与野党協議”に関する発言をあげつらえば、谷垣禎一自民党総裁は、民主党政権の公約違反を非難して、野党に「協力を呼びかける資格はない」と断言した。
要するに、かつて自民党政権がしようとしたことと、今、野田政権がしようとしていることは大筋で大差がないのだ。「行政改革を省略した消費税増税」では両党は同じであるといわれても仕方がない。最近、野田首相が言い出した小手先の行政改革は、国民が求めるものの10分の1にも満たない。「行政改革を省略した消費税増税」は、“民意”ではなく、霞ヶ関、財務省の“官意”に過ぎない。上演されている消費税増税劇は、脚本・演出が共に財務省。主役が自民党から民主党に代わっただけのこと。
主役を降ろされた自民党が面白いはずがなく、代わった主役の未熟さに激しい野次を飛ばしている。また、民主党が消費税増税劇の主役を演じるとは聞いていなかった観客は、舞台から目を逸らし、次々と席を立っていく。
自民党再生への道は「官意によるシナリオ」の放棄から
さて、きわめて困難ではあるが、自民党に再生の道がないわけではない。それは、他ならず、自民党が納税者代表の原点に戻ることだ。官意によるシナリオを放棄して反省し、納税者、すなわち民意によるシナリオを書いて演じる方向に大転換を図る他はない。かつて草創期の自民党がそうであったように、民意をしっかりと受け止めることが再生への唯一の道である。そのためには、財務省色の薄い人たちが前面に出て党を運営するのが第一歩だろう。そして、徹底した行革案をまとめて、民主党政権に立ち向かえばよい。
現在、第三極への関心が高まり、“新党”への期待が充満しつつある。
それは単に民主党政権への失望感によるものではない。多くの人が、それに代わるものとして自民党を想定していないからだ。観客は、今のシナリオの主役交代を望んでいるのではない。シナリオそのものを大きく変えてほしいと願っているのである。“官意”に従うばかりの政治家や政党にはほとほとうんざりしているのだ。
http://diamond.jp/articles/-/15961
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