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2012年2月 3日 (金)
「シロアリ退治無き巨大消費増税」スローガンに見る極度な危険性について (画像はパロディスト、マッド・アマノ氏の作品です) ○現在も発動し続けているTPR 記事によると、驚くべきことに植草氏は「私は大蔵省に2年間在籍して、TPRが始動した局面でTPR事務局の一員を務めたことから、このTPR発足時の全貌を掌握している。」と書いているから、氏自身がこのプロジェクトの事務方にいて、その実態を知悉していたことになる。この実態を知れば、財務省が日本国民を菜種(ナタネ)の種子みたいなものとしか考えていないことが分かる。つまり油(税金)を可能な限り国民から搾り取ることしか眼中にない、金銭欲の魔殿ということになる。記事は、植草氏が大蔵省(財務省の旧名)に二年間在籍していた当時、彼自身がこのTPRに関わっていた貴重な体験から、国民が是非知るべき財務省の重大な本質が見えてくる。その記事から重要部分を抜粋する。 「野田佳彦氏が突き進む消費増税。多くの問題点が指摘されているが、何よりも重要なことは、国民に負担を強いる前にやるべきこと、すなわち、官僚の天下り利権の根絶を実行しないで、消費税引き上げに突き進むのは許されないということだ。 植草氏はシロアリ退治の必要性をこれでもかと繰り返す。シロアリ退治、すなわち、天下り法人を消滅させ、天下り根絶、わたり根絶の道筋である。国民は増税について、何でもかんでも反対というわけではなく、然るべく条件が整ったら、社会保障の安定的な持続性を得るためには増税も視野に入っていると考えている。税金の使い道の合理性、妥当性を納得すれば、日本国民は納税を受け入れるはずである。だが、野田佳彦氏の増税路線には、その大前提となるある条件がすっぽりと抜け落ちている。大前提とは、シロアリ退治と、白アリの巣の破壊、巣相互をつなぐ連絡ルートの破壊である。国民の血税を高級官僚が着服し、彼らを受け入れる施設の拡大と温存、この状況に終止符を打たずして、彼らのほしいままに税金がシロアリ魔殿に垂れ流され、国民にはほとんど有益なメリットとして還元されない現実がある。 税金は官僚を肥え太らせるために収めるのではなく、国民の福祉とより良い社会インフラ、社会資本を充実させるために収めるのである。つまりは国民の幸福と子供たちの良き未来のために税金は活用される使命を帯びている。ところが、今の日本は財務官僚を頂点として、あらゆる組織の高級官僚に国民の血税が集積するシステムが出来上がっている。官僚が肥え太って国家機能が動脈血栓を起こしているのである。その顕著な証左は、311大震災と原発事故に見える政府と行政の対応である。このような一大国難に当たっては、政府と官僚が協力し合って、被災地難民と原発放射能拡大の阻止に最大限の注力をするべきであるが、あろうことか、彼らは国民を棄民して、原発利権シンジケートを保護し、増税大作戦とTPPという国家解体作業に着手したのである。ついに、日本崩壊の銅鑼(どら)が鳴り響いた。 そこで、今回は難問が山積する中で、植草氏が何度も何度も指摘し続けている、天下り根絶を故意に捨象した巨大消費増税を唱え続ける野田首相とマス・メディアの重大な危険性について述べておく。植草氏のように飛び抜けた碩学が、野田首相の「天下り根絶無き巨大消費増税」を執拗に攻撃し続けるのはなぜか。そこにこそ、私が強く訴えたい、野田首相とマス・メディアが仕掛けている大きな陥穽(かんせい=落とし穴的な罠のこと)があるのだ。野田首相は、2005年当時に郵政民営化総選挙を控えた時の、小泉純一郎氏の唱えたワンフレーズポリティクスを明らかに踏襲している。それが「社会保障と一体化した消費税増税」である。野田首相は、野党やネットからシロアリの件を突っつかれても一向に動じない。まさにドジョウの顔に泥を浴びせても平気の平左である。ここから財務省戦略のある手引きが見えてくる。 それは野田首相が大衆洗脳ポリティクスの定石通りに動いていることにある。植草氏はそれを察知し、洗脳解除、つまりは逆洗脳ポリティクスとして、ブログから「ん?で、シロアリはどうした?どこへ消えた?」というメッセージを読者と政府に向けて、繰り返し発信しているのである。 小泉純一郎氏のワンフレーズ・ポリティクスは、B層籠絡(ろうらく)戦略として、当時話題になったが、これは「有限会社スリード」が、郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略には、「B層にフォーカスした、徹底したラーニングプロモーションが必要と考える」との総括があったことから来ている。野田首相の増税一直線は基本的にはこの考え方で行われている。財務省が推し進める大増税プロパガンダは、二重の洗脳構造を持っており、最初は首相自身を洗脳し、今度はその首相とマス・メディアを使って、大規模に国民を洗脳しているのである。その作戦はTPRに基づいている。しかし、野田首相の増税一本槍の単線的ポリティクスを冷静に眺めると、明らかに小泉純一郎氏のそれを真似ており、「郵政民営化、是か非か」のように、「社会保障と一体化した消費増税、是か非か」の二項対立に意図的に誘導していることが分かる。 私が強い危険性を訴えたいのは、野田首相のこのワンフレーズが、結果的にマス・メディアを通じて執拗に繰り返されている現実にある。国民は何度も同じことを聞くうちに、社会保障のための増税なら仕方がないではないかと思うようになる。これが財務省の狙いだ。思い出さないだろうか。小泉氏に限らず、野田首相が繰り返す増税路線の反復呼号(=繰り返し呼びかけること)は、1925年のナチス党の宣伝担当相であったヨゼフ・ゲッベルズの大衆プロパガンダとそっくりだということを。洗脳の特徴は耳触りの良い短文を繰り返すことにある。財務省と野田首相が使用している耳触りの良い短文とは「社会保障のための財源獲得」であるが、これが洗脳効果をいやが上にも高めてしまうのだ。 だからこそ、植草一秀氏はこの洗脳効果に対抗するために、シロアリの存在を執拗に訴え続けているのである。野田首相やマスコミが何度も、何度も「社会保障と一体化した増税」を流布し続けている以上、誰かがこれに対抗すべく、洗脳解除のキーワードを入れて洗脳対抗ポリティクスを「何度も何度も」唱え続ける必要がある。そのキーワードが「シロアリ」なのである。私が知る限り、有識者でこれを果敢に実行しているのは植草一秀氏だけである。重要なことは、単に野田路線を批判するに止まらず、「シロアリ駆除は一体どうしたんだ?」というフレーズを使って反対意見を何度も繰り返すことである。これによって、受動的被洗脳状態から能動的洗脳対抗状態に切り替えるのである。マス・メディアの伝達規模は巨大であるから過小評価は禁物だ。マス・メディアの伝達範囲が百万単位で、ネットユーザーのそれが数千から数万単位ならば、いや、数百から数千単位ならば、ネットユーザーは十倍から千倍以上繰り返せば、十分に対抗し得る計算になる。しかし、覚醒したネットユーザーが数多くいるから、個人的には千も繰り返す必要はないだろう。要はネットユーザーの心意気である。 植草一秀氏は、私の知る限り、1999年5月6日発刊の『日本の総決算』(講談社)、その中の「TPRとKBK」という項目で、すでにTPRについて記述している(P50〜51)のであり、これ以前から、氏が財務省の魔窟に巣食う官僚たちに裏切り者として目の敵にされていたことは充分に頷ける。ちなみにKBKとは「課税ベースの広い間接税」の省内における隠語だったそうだ。これと関連して、植草氏は橋本政権の増税路線を糾弾した第一人者でもあった。私は、1998年の東海道線の件は、この背景が色濃く投影されていて官憲が動いたとしか思えない。
最近、本ブログにおいて、野田佳彦氏が、ある時期を境にきれいに「鏡像反転」を起こし、それは彼が短期間で財務省にすっかり洗脳されているからだと書いた。これをもっと具体的に言えば、ここに掲載したパロディスト、マッド・アマノ氏の作品に出ているように、野田佳彦首相は、財務省によるTPRに完全に取り込まれ、見事なまでに財務事務次官・勝栄二郎氏のパペット(操り人形)と化している。TPR(TAXのPR)とは、財務省による大掛かりな増税洗脳プロジェクトのことである。野田首相は、消費税増税を言挙(ことあ)げして以来、妄執に火のついたような強烈な情念で、「巨大消費増税」の呼号に明け暮れている。野田首相を籠絡(ろうらく)した、このTPRというのは、植草一秀氏のブログや著書をご覧になっている方々はすでにご承知のことであるが、ブログ「植草一秀の『知られざる真実』」の、2011年11月10日の「日本破壊のTPPと国民生活破壊のTPR」にその実態が記載してあるので、今一度ご覧になっていただきたい。
(引用開始)
「TPRの活動は大きく分けて三つあった。
第一は、政界・財界・学界3000人リストを作成し、この全員を説得するというもの。リストアップされた3000人の全員に対して大蔵省幹部が説得に出向いた。了解を取り付けた人物にはリスト上に丸印が付される。説得工作が失敗した場合にはX印が記され、ひとつ階級の高い官僚が次の説得に向かう。売上税導入に反対する人物には、最終的には事務次官までが対応するとの態勢が敷かれた。
財金研研究部では毎日3000人リストの更新作業が行われた。3000人に対する徹底した説得工作が実行された。
第二は、メディアに登場する論評に対する検閲である。TPRウィークリーなる資料が作成された。あらゆる新聞、テレビ、週刊誌、月刊誌、単行本における税制問題関連の記述が検閲の対象になり、賛成派と反対派を色分けし、反対派をブラックリストに入れて説得工作の重点対象とするとともに、賛成派を売上税推進の提灯持ちとして活用することが検討された。
第三は、メディア関連企業に対する説得・接待活動である。新聞、テレビ、広告代理店、さらに大手出版社までが説得・接待活動の対象にされた。接待としては、吉兆などの高級料亭が用いられたこともある。
マスメディアのなかで、とりわけ重要度が高いのがNHKである。政府・与党が大きな政策を推進しようとする際、政府・与党はNHKを活用する。NHKは政府・与党の政策推進に積極的に協力してNHKスペシャルを制作する。」
(引用終了)
どうであろうか。実に驚くべき内容であるが、問題は、この巨大増税洗脳プロジェクトが、二十数年前に終わった大蔵省の一過性の話ではなく、現在も財務省に延々と受け継がれているという事実にある。植草氏は、ブログでもメルマガでも、野田首相の言う増税路線において、大前提が欠落していることを何度も繰り返し攻撃している。野田首相の猪突猛進的な増税路線を、財務省のTPRに洗脳されたと言えば、まさにその通りであるのだが、野田首相の行動様態を見ていると、単純だが、ある非常に重大な危険性を孕んでいることに気が付く。それを言う前に言うべきことがある。植草一秀氏が、ブログでもメルマガでも、何度も、何度も繰り返し指摘し続けていることが下記の内容である。
私は、このことだけを主張し続けている。」
○植草一秀氏による洗脳解除ポリティクス
○野田ワンフレーズ・ポリティクスに見える危険性
補記
2012年2月 3日 (金)
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